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裏表一体、日々のこと。
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 お久しぶりです。「未完成近隣系図」の二回目ですっ。
 前の投稿から早二ヶ月というか、三ヶ月くらい空きました。その間、ちまちまと「近隣系図」を書き進めつつ、二次小説っぽいものも書いたりしてました。
 ひとまず、「近隣系図」のエピローグ(という名のイチャイチャ話)まで書けたので投稿していこうと思います。
 が。
 内容が結構セキララ描写なので、『なろう』様向き作品じゃなくなりました。もともとセキララ過ぎたところのある「近隣系図」ですが、流石に無理だろうと思っています。
 さて、『ムーン』様にでも移動した方がいいですかね。
 重い腰なので、しばらくグダグダすると思いますが、今年は消費税も上がっちゃったし作品移動は計画中です。経費削減の一環として(^^ゞ

 以下、「未完成近隣系図」日常という名の。
 今回、栗石美晴視点ということでうちのFDに入っている人物概要を載せてみる。(以下参照)
 栗石美晴〔くりいし みはる〕・・・>真と愛美のご近所さん&クラスメート。男勝りな性格で母譲りの正義感の持ち主。小学校5年の春頃に母と要の父が再婚して引っ越してくる。旧姓は「中野」。
 未完成近隣系図では、要と両親(?!)に外堀を埋められ半ば公認で要に養われている。家事は性に合わないが、褒められると伸びるタイプだったらしい。







―― 未完成近隣系図 ~日常という名の~ ――

 栗石美晴〔くりいし みはる〕は最近、頻繁に遭遇する事態に頭を抱えたくなっている。互いに連れ子同士とは言え義理の兄である要と恋仲……というか、まあ、そういう(身も心もくっついた?)関係にあるということも、両親がどういうワケか協力的でほぼ事実婚な状況にあるという現状も羞恥に叫び出したい事態ではあるのだが、それとは別に(こいつはどうしてあたしの家にいて、台所で料理なんかしてるんだ?!)と怒鳴りたい!!
 いや、事実怒鳴った。

「 志野原! てめぇ、また勝手に入ったな!! 」

「あ、美晴ちゃん。おそよう」
 にこにこ無害そうに微笑んだ志野原愛美〔しのはら いつみ〕は今出来上がったばかりの野菜炒めをテーブルに置いて、次は温めた味噌汁をお椀に注いだ。
 ぐっ、と言葉につまった美晴は、悔しさにこの場にはいない義理の兄に心の中で詰る。
(てめぇのせいだぞ、エロ要!)
 昨日の夜、いいようにされた美晴が朝に起きれるワケもなく、時刻はすでに昼近くになっている。
「わたし、勝手に入ってないよぅ。ちゃんとおばさんに入れてもらったもん」
 と、愛美は主張して、突っ立ったまま唸っている美晴に椅子を出し、勧めた。
「だから、ご飯作って待ってたの」
「……そうかよ」
 仕方なく椅子に座り、己が家族の対応にモヤモヤする。もともと、美晴の母親は普通よりも順応性が高い上に、どちらかと言うと変人に分類される人種なので諦めてはいるが、この愛美の訪問に美晴の家族は寛容すぎる。
 要の父である義理の父親までも、愛美に対しては甘いのだ。
 まあ、彼女の家庭環境を聞けば無碍にはできない、のかもしれないが。
 父親はあの変人の母親を受け入れた大物なので、懐が限りなく深いのだ。
「で、どうした? 何か悩み事か?」
「うん。あのね、美晴ちゃんは……子供欲しいよね?」
「 !? 」
 ぶっ、と思わず口に入れていたものを噴きそうになり、慌てて咀嚼して飲み込む。
「い、いきなり何の話だよっ!」
 「あれ?」と首を傾げて、「欲しくないの?」と何の含みもなく愛美は美晴を見た。
 どことなく縋るみたいな眼差しに、(うっ!)となる。
(な、なんだ? あたし……なんか同棲してる彼女に問い詰められてる彼氏みたいじゃねぇ? しかも、コイツ……フツーに重い。重すぎる!)
 春日、スゲー……と変な感嘆を覚えつつ、美晴はガリガリと首を掻いた。
「べつに。欲しくない……ワケじゃ、ねぇーけど」
(うーん? 要はどう思ってんのかな。まぁ、体裁悪いし今は無理だろうけど)
「だよねぇ~? 美晴ちゃんと栗石くんの子供かぁ……いいなあ」
 ほわわん、となった愛美に美晴は頬が赤くなるのを誤魔化すように早口になる。
「んな……こと聞いてどうすんだよ。アレか、オマエ、春日との子供のことでも考えてる、とか?」
「うん、そう」
 こくり、と即答で頷いた彼女に、美晴の方が驚いた。けれど、納得もした。むしろ、オマエら早く落ち着けとも。
「なんだよ、そういうコトかよ。あたしもいいと思うぞ、志野原は春日といるのが一番安心だしな」

「わたしも、そう思う」

 微笑んだ愛美の穏やかな表情に、美晴はイヤーな予感がした。野生の勘だが、的中率は結構高い。

  >>>続きます。

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