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裏表一体、日々のこと。
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 「未完成近隣系図」第五回です。
 次回、エピローグです。駆け足な展開ですが、どうぞ最後までお付き合いください。
 このあとは、「魔喰いの~」の続きを連載する予定です。
 たぶん、不定期(苦笑)。

 さて、最近。
 PCのバックアップをとっているUSBメモリが調子を悪くして(原因はよく分からないけれど、中の何かが壊れた?)、バックアップがとれなくなる……ということがありました。
 バックアップしているけれど、中にある情報は大したことないものなので特段危機的状況ではないのですが、やはりUSBメモリが使えなくなるのは問題かなあ? と思って新しいのを予備として購入しました。
 USBメモリの寿命とはどれくらいなのでしょう?
 現在使用のUSBメモリは三年目くらいだと思うので、それくらいで調子悪くなるものなの? 一応、データを一度消してフォーマットを三度くらいしたらバックアップとれるようになったけども。
 ちなみに、私がメインで保存媒体として使っているのはFD(フロッピーディスク)だったりします。昔はPCに普通にドライブがついていたものだけど……今のPCには別途FDドライブを付けないとダメなんですよね~。意外と耐久力あるんだけどな~。
 今使っているFDは十五年くらい使ってます。まだ現役です。いつ再起不能になるのかドキドキですが、バックアップを一応しているので使えなくなっても大丈夫なのです!
 でも、予備のFDは買っておきたい気も……最近電器屋さんで売ってるの見ないけど、アマゾンでは売っているので製造はしてるハズ。
 FDの安定感は揺るぎないです。CDとかの光ディスクは怖くて使えません。確か耐久力はFDより高いハズなのに軽く消えます。消えました(使用二年目くらいで)。過去のトラウマですわー。
 何にしても、過信しすぎるのは良くないってコトです。

 以下、「未完成近隣系図」捕まえた。むしろ、捕まった。
 今回の視点は彼、春日真くんです。FD内にある人物概要は以下の通り。
 春日真〔かすが しん〕・・・>唯子の弟。帝都浦川高校一年の生意気盛りだが、姉思い。
 未完成近隣系図では、25歳。どっかの小学校かあるいは中学校の教員に就いていると思われ^^; 意外と面倒見のいい春日先生、似合う気がする!

 文中少々のセキララ会話ありますが、ゆる~いです。分量は長め。







―― 未完成近隣系図 ~捕まえた。むしろ、捕まった。~ ――

 ことあるごとに愛美が直にしたがるのは、付き合い始めて初めて肌を許した時からのことだった。あまりに年季が入っているので、むしろ迫られても少しも違和感がない。
 いつもであれば、真はそれを許さなかった。
 戸籍上赤の他人の二人が子供をつくって悪いわけではないが、責任のとれる立場になってからが望ましいと思っていたし、今だって根底でそう考えている。
 しかし、相手は 愛美 だ。
 真の常識的な判断など彼女からすれば机上の空論に等しく、理解できないに違いない。

「真ちゃんの種が欲しかった」

 何の恥じらいもなくキッパリと真剣に告げた愛美の言葉に、真は内心(もう少し違う言い方があるだろう!)と拳を握りわななきながら、裸のまま彼女を抱きしめた。
「ったく。だからってコンドームを捨てるとかそういう手段はヤメロ。今後こんなことしたら、俺にも考えがあるからな……とりあえず、結婚はするぞ。おまえが嫌がっても する からな!」
 ぴくり、と震えた肩に真はもう一度念を押した。
「俺が避妊もせずに結婚もしない相手と性行するとか、ありえねぇ。馬鹿か?」
「し、真ちゃん。それはダメ、出来ない」
 ぶるぶると首を横に振って、彼女は彼から離れようとする。
 ダメダメ、と手のひらで彼の裸の胸を押し「離して」と懇願した。
「 愛美 」
 常にはない名前を呼ばれた彼女は目を見開いて真を仰ぐ。
「理由を言って。俺と結婚したくない理由、あるんだろ?」
「ない。ないよ! 真ちゃんと結婚したくない理由なんてっあるハズ、ないっっ」
「じゃあ、なに? 栗石には俺が理由じゃないかって言われたんだけど」
「違う。真ちゃんじゃないの、わたしが……だから」
 声もなく、唇だけを動かして答えた愛美が俯いた。
「愛美、泣いてちゃわからない」
「……だって、でもぅ」
 涙を浮かべた彼女はめずらしい。小学生の頃からそばにいたけれど、人前で泣く姿など見たことがなかった。真でさえ抱き合っている時以外では、寝顔でしか見たことがない。
 苦しいことや痛いこと、悲しいことがあっても彼女は常に笑っている。小さい時の名残のように、自分一人で抱え込むのだ。
 親指で彼女の涙を拭い、頬を包む。
 促すようにキスをした。
「わたし、真ちゃんの子供が、見たいの」
「ふぅん」
 どう……相槌を打てばいいのか窮し、かなり適当なものになる。
 しかし、そんな真の動揺も知らずに彼女の表情は真剣だった。

「でも、わたしじゃ産めない。たぶん、難しいと思うから」

 だから、結婚できないと彼女は真から離れようと身じろいだ。
「……だから?」
 そんな気遣いは無用だと思った。
 幼い頃、両親から育児放棄とも呼べる状況にいた愛美は極度の栄養失調で、それが身体の成長に少なからぬ影響を及ぼしていたことを、真は知っていた。
 直接、言葉で聞いたことはないけれど彼女の初潮がかなり遅かったこと、そしていまだに生理が不定期にしか訪れないことなどを知っている。
 妊娠しにくい、という話をお互いにしたことはないけれど、それも含めての恋人関係だったハズだ。
(まったく伝わってなかった、ってコトか……いや、まあ、言葉足らずなのは俺だな)
「わたし……以外の人に産んでもらって」
 愛美に似合わない大人びた顔をして、彼女は笑った。
 ゴツン、と額同士をぶつけると「いったぁーいっ!」と素直な声が上がる。
「俺だって痛ぇよ、バカッ! おまえ以外に「誰が」俺の子供を産むって? それほど俺も薄情じゃない。俺だって、おまえの子供が見たいんだよ……愛美」
 額を押さえ、目を見開いた彼女に「それくらい、分かれよ」と睨みつける。

「………………………え?」

「え、じゃねぇーよ」
「えぇええ? あ。う、そ。……ほ、ほんとうに?」
 窺うように下から見つめてきた視線にこくり、と頷き、きっと今俺は真っ赤だろうと猛烈に恥ずかしかった。なんだ、これ……一体どんな罰ゲーム?
「そう、なんだ。真ちゃんとわたしの子供かあ……出来る、かなぁ?」
 出来たらいいのに、とどこか夢見心地で自分の下腹あたりを撫でる彼女が可愛かったから……抱きしめて、真はいろいろと追い詰められた気分になった。

「お礼に行かないとな」

「お礼?」
「栗石兄妹におまえが暴走してる、って連絡貰ったんだよ。今日」
 それがなければ、この腕の中の少し華奢な(昔よりはかなり肉のついた)彼女はどこかに消えたかもしれない。そう考えると、ゾッとして……ホッとする。
 妙な方向に暴走するからなあ、コイツ。
(……せっかくここまで育てたのに、逃げられてたまるかよ)
 抱き込まれた体がピクリ、と反応して「真ちゃん?」と訊いてくる。
「もっかい、しよ。愛美」
「で、でも。コンドームないよ?」
 オマエがそれを言うか、という言葉に真は微笑み、積極的に動いた。
「一回も、二回も同じだよ。それより、おまえの体力次第だよな……もうちょっと持久力つけないと」
「……(あ、あの真ちゃんがっ)!」
 こくこくと頷いて愛美は体を開き、真を迎え入れる。「がんばる」何度も何度も口にして、縋って泣いた。

  >>>続きます。

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