裏表一体、日々のこと。
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前回の脳内企画の草稿……なんとなーく、こんなカップルという程度なのですが、率直に言うと女の子が私の苦手なタイプです(←え?)。
同類嫌悪に近い。
私の書く話の女の子は、大抵みなさん才女でらっしゃるのですが、今回は等身大の『山月記』だと思います。
ちなみに、使った妄想キーワードはヒミツ。
結構、たくさん出てくるのですが……一番のキーワードは最後の場面(←というのも語弊があるやも。結果的には、最終場面ではない予定)です。
以下、背徳の姫君。山辺志穂。1。
いや、女の子の性格を考えていたらこの娘が、しっくりハマったので^^;
少々、真鍋耀視点の話を手直ししないといけない箇所ができましたヨ?
同類嫌悪に近い。
私の書く話の女の子は、大抵みなさん才女でらっしゃるのですが、今回は等身大の『山月記』だと思います。
ちなみに、使った妄想キーワードはヒミツ。
結構、たくさん出てくるのですが……一番のキーワードは最後の場面(←というのも語弊があるやも。結果的には、最終場面ではない予定)です。
以下、背徳の姫君。山辺志穂。1。
いや、女の子の性格を考えていたらこの娘が、しっくりハマったので^^;
少々、真鍋耀視点の話を手直ししないといけない箇所ができましたヨ?
―― 背徳の姫君。~山辺志穂1~ ――
「俺。山辺のああいうウジウジしたところ、嫌いなんだ」
学校の教室から聞こえた――扉越しの声が誰のものかなんて、山辺志穂〔やまべ しほ〕にはすぐに分かった。
鳴海広之〔なるみ ひろゆき〕。
志穂の家の隣の家に中学にあがる前に引っ越してきた、男の子。高校も、同じになったのは偶々〔たまたま〕だが……快活で、優しくて、なんでもできる優等生は、地味で、暗くて、成績も容姿も性格さえもパッとしない志穂に手厳しい。
(そんなこと、分かってる……)
志穂が扉越しに聞いていても、いなくても、彼はきっと同じことを口にするだろう。
陰口は、叩かない。
それが、公正明大な 彼 らしいところでもある。
志穂だって、好きでウジウジしているワケではない……見映えのする容姿もなければ、ほかを圧倒する能力があるワケでもない凡人は、積み重ねた経験と自信で身を律するしかないワケで……志穂には、それができるだけの度胸も勇気も持ち合わせていない卑屈なタイプの人間だった。
『毎日、こんな遠くから見つめるくらいなら、告白でもなんでもしてくればいいんだよ』
志穂が憧れるクラスメートであり、生徒会の書記の彼を窓からいつも眺めていたら、そんなことをつい最近言われた。
『でき、ないよ。そんなこと……』
自分があの書記、真鍋耀〔まなべ よう〕につりあうとは到底、思えない。
無意識にカーテンに包〔くる〕まる志穂に、広之は侮蔑を露にしたため息をついた。
『おい、またカーテンに隠れるのか? おまえは』
『………』
何か、困ったことや落ちこむことがあると、志穂はついカーテンに包まるクセがあった。薄い布一枚の壁ではあったが、世界から遮断されると精神が安定するのだ。なんとなく、ではあったが。
「どうせ、ウジウジしてるし……」
ひとしきり志穂はカーテンに包まって満足して、自分の部屋から見える広之の部屋の窓を眺める。電気がついて、カーテン越しに映る人影はいま、学校から帰ってきたのか鞄を置く動作をするとふたたび電気を消して、部屋から出て行ってしまった。
(告白したら……少しは、見直してもらえるかな? 頑張ったな、って思ってもらえたらいいな……)
ぼんやりと、そんなことを考えて志穂はそれなら、失恋しても悪くないような気がした。
>>>続きます。
「俺。山辺のああいうウジウジしたところ、嫌いなんだ」
学校の教室から聞こえた――扉越しの声が誰のものかなんて、山辺志穂〔やまべ しほ〕にはすぐに分かった。
鳴海広之〔なるみ ひろゆき〕。
志穂の家の隣の家に中学にあがる前に引っ越してきた、男の子。高校も、同じになったのは偶々〔たまたま〕だが……快活で、優しくて、なんでもできる優等生は、地味で、暗くて、成績も容姿も性格さえもパッとしない志穂に手厳しい。
(そんなこと、分かってる……)
志穂が扉越しに聞いていても、いなくても、彼はきっと同じことを口にするだろう。
陰口は、叩かない。
それが、公正明大な 彼 らしいところでもある。
志穂だって、好きでウジウジしているワケではない……見映えのする容姿もなければ、ほかを圧倒する能力があるワケでもない凡人は、積み重ねた経験と自信で身を律するしかないワケで……志穂には、それができるだけの度胸も勇気も持ち合わせていない卑屈なタイプの人間だった。
『毎日、こんな遠くから見つめるくらいなら、告白でもなんでもしてくればいいんだよ』
志穂が憧れるクラスメートであり、生徒会の書記の彼を窓からいつも眺めていたら、そんなことをつい最近言われた。
『でき、ないよ。そんなこと……』
自分があの書記、真鍋耀〔まなべ よう〕につりあうとは到底、思えない。
無意識にカーテンに包〔くる〕まる志穂に、広之は侮蔑を露にしたため息をついた。
『おい、またカーテンに隠れるのか? おまえは』
『………』
何か、困ったことや落ちこむことがあると、志穂はついカーテンに包まるクセがあった。薄い布一枚の壁ではあったが、世界から遮断されると精神が安定するのだ。なんとなく、ではあったが。
「どうせ、ウジウジしてるし……」
ひとしきり志穂はカーテンに包まって満足して、自分の部屋から見える広之の部屋の窓を眺める。電気がついて、カーテン越しに映る人影はいま、学校から帰ってきたのか鞄を置く動作をするとふたたび電気を消して、部屋から出て行ってしまった。
(告白したら……少しは、見直してもらえるかな? 頑張ったな、って思ってもらえたらいいな……)
ぼんやりと、そんなことを考えて志穂はそれなら、失恋しても悪くないような気がした。
>>>続きます。
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