裏表一体、日々のこと。
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「番いの帰郷についていく。」三話目です。
前回から魔が……じゃなかった、間が空きまして申し訳ないです。モノとしては書いていたのですが、幕間をうだうだ悩んでいたらこんなに時間が経っていたヨ! ということで、ご了承ください(←コラコラ)。
幕間の話までは、落ち着きました。
が、「番いの帰郷についていく。」の続き、帰郷話の後半戦をこれから書きます。
後半戦は、少しアクションなど求めてみたいと考え中です。
アクションというよりは、捕物帖か魔物退治か……うん、とにかく少し影に隠れているけれど危険な魔物的彼の役ドコロを存分に発揮させてあげたいと思うのです。
巻き込まれる人間が哀れですが、ご愛敬ということで(^^ゞ
以下、「番いの帰郷についていく」3。
今回の新登場人物は幕間でもう少し色づけを加えた人物です。
人間、少しの意外性は必要と思うわけですが……これを書いていた時点では、ただの○○のつもりでした。
―― 番いの帰郷についていく。(3) ――
王との謁見から解放され、重厚な観音開きの扉から出てきたところをエリルの従姉妹が待ってましたとばかりに出迎えた。
一難去って、また一難である。
とりあえず、瞳の色だけは魔物と知れない程度に暗くする(髪の色は白くてもいいらしい……珍しくはあるけれど、ないわけではないので)。
「おねえさま、叔父様との挨拶は済みまして? でしたら、どうぞわたしに付き合ってくださいませね」
するり、と番いの腕に自分の腕を絡ませたリリカは、必要な遠慮は終えただろうと言いたげに上目遣いで甘えてくる。
ジリジリとした焦燥感にシエンは、唇をペロリと濡らした。
(ぼ、僕だって甘えたいのに……エリルに甘えたいのに! ううん!! むしろ、散々にっ尽くして甘やかして、満足させるよっっ)
うっとりと微笑む番いの顔が、シエンの一番の至福なのだ。
しかし、自分のテリトリーではないこの場所では思うように尽くせず、悶々としている。く、悔しい。
握り拳を密かににぎにぎしていると、違う匂いがそばまでやってきた。
シエンの身元引受人であるキリエ侯爵とも違う雄の匂いに無意識に体が動いた。エリルの腕からリリカの腕を切り離して、引き寄せる。
と、ほぼ同時にリリカの首から彼女を抱きしめるがごとくしなやかな腕が伸びてきて、すっぽりとくるんだ。
「リリカ」
と、彼は彼女の頭のてっぺんに顎をのせて、ニコリと微笑む。
「待ちくたびれてしまった、あんまり遅いと浮気しそうだったから迎えに来たよ? お邪魔だったかな?」
煌びやかに輝く金の髪に澄んだ湖面のような水色の瞳をした気品のある青年が、軽い冗談(と思われる)を凜とした様子で口にした。
そして。
( って、あんた誰さ?! )
と。
いきなり現れた背の高いフェロモンダダ漏れの雄に、シエンの警戒レベルは目下のところ急上昇・高止まりで推移している。
>>>続きます。
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