裏表一体、日々のこと。
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「小さき花嫁と年の差侯爵」の波乱含みの連載、第一回です。
って、コトで連載です。
回数としては……六回くらいで一段落する量です。
色気はほとんどありませんが、恋愛モノっぽいすれ違い生活の始まりです。新しく登場のお邪魔虫くんの動向にご期待ください(笑)。
雨降って地固まるといいますよ?
以下、「小さき姫と年の差侯爵」小さき花嫁の悩み。1。
このタイトル、とある文学作品を思い出します。音の取り方が似てる、っていうか「~の悩み」っていう最後がそのまんまなんですよね(^^ゞ
読んだことないけど、アレとはまったく関係ございませんので!!
って、コトで連載です。
回数としては……六回くらいで一段落する量です。
色気はほとんどありませんが、恋愛モノっぽいすれ違い生活の始まりです。新しく登場のお邪魔虫くんの動向にご期待ください(笑)。
雨降って地固まるといいますよ?
以下、「小さき姫と年の差侯爵」小さき花嫁の悩み。1。
このタイトル、とある文学作品を思い出します。音の取り方が似てる、っていうか「~の悩み」っていう最後がそのまんまなんですよね(^^ゞ
読んだことないけど、アレとはまったく関係ございませんので!!
―― 小さき花嫁と年の差侯爵。~小さき花嫁の悩み。1~ ――
キリエ城にやってきたその人は、チサを視界に入れたかと思うのにスーッと視線を外してしまった。
微笑みながら城主であるキリエ侯爵を見据え、「侯爵のご趣味に難癖を申し上げるつもりは 毛頭 ありませんが、私は 子供 は嫌いです」とのたまった。
ガーン!
と、チサは後頭部を大きなハンマーで殴られた気がした。
もちろん、自分の外見がそんなふうに映るのは長年の経験とか、毎日眺める鏡とかで十分に痛感させられている事柄ではあるけれど……何も大好きなキリエ侯爵の前で、チサに聞こえる声で言わなくてもいいと思うっ!
ググッと唇を噛むチサに手を置いて、慰めてくれたのはキリエ侯爵の侍従であるリザだった。男装のよく似合う美人の彼女は申し訳なさそうに微笑むと、謝った。
「あまり気に病まないでください、チサ様。兄は大人げはありませんが、侯爵に忠実なので、命令には従います。結婚の反対は多少するでしょうが、侯爵は頑固なので問題ありません」
「………」
それは、問題あるのではないの? と感じるものの、侯爵とリザの兄である彼の会話は一方通行のようだ。
「シリル、チサは子どもではないよ。ちゃんと成人しているし、立派なレディだ」
「仮にそうだとしても、です。何もキース様がこんな……」
「シリル」
「はっ、口が過ぎました。申し訳ございません」
膝を折る彼に冷やかな声で侯爵は、命じる。
「私とチサとの結婚は決定事項だ。すなわち、チサは君の主でもある――解かるね?」
「はい。チサ様、ご無礼をお詫びいたします。どうぞ、何なりとお申し付けを」
「あ、うっ……いえ、その、よろしく……お願い、します、ね?」
いーやー、睨んでる。超睨んでますからっ! こ、怖いぃぃぃ!!
「兄上、チサ様が怯えています。もう少し友好的になれませんか?」
「これが地顔だ、リザ。お前が付いていながら、なんだこの花嫁は? 子供〔ガキ〕ではないかっ」
「チサ様は大人です。少なくとも 大人げない 兄上よりは、ずっと」
「なにーっ」
え? えー?! ちょっと、頭上でケンカしないでよー。
「落ちついて、ねぇ、二人とも」
懇願してみるけれど、勃発した兄妹喧嘩はなかなか収束しそうにない。途方に暮れていると、腕を引っ張られ侯爵にその場を離れるよう促された。
あう、あう……ほっといていいんデスカー?
>>>続きます。
キリエ城にやってきたその人は、チサを視界に入れたかと思うのにスーッと視線を外してしまった。
微笑みながら城主であるキリエ侯爵を見据え、「侯爵のご趣味に難癖を申し上げるつもりは 毛頭 ありませんが、私は 子供 は嫌いです」とのたまった。
ガーン!
と、チサは後頭部を大きなハンマーで殴られた気がした。
もちろん、自分の外見がそんなふうに映るのは長年の経験とか、毎日眺める鏡とかで十分に痛感させられている事柄ではあるけれど……何も大好きなキリエ侯爵の前で、チサに聞こえる声で言わなくてもいいと思うっ!
ググッと唇を噛むチサに手を置いて、慰めてくれたのはキリエ侯爵の侍従であるリザだった。男装のよく似合う美人の彼女は申し訳なさそうに微笑むと、謝った。
「あまり気に病まないでください、チサ様。兄は大人げはありませんが、侯爵に忠実なので、命令には従います。結婚の反対は多少するでしょうが、侯爵は頑固なので問題ありません」
「………」
それは、問題あるのではないの? と感じるものの、侯爵とリザの兄である彼の会話は一方通行のようだ。
「シリル、チサは子どもではないよ。ちゃんと成人しているし、立派なレディだ」
「仮にそうだとしても、です。何もキース様がこんな……」
「シリル」
「はっ、口が過ぎました。申し訳ございません」
膝を折る彼に冷やかな声で侯爵は、命じる。
「私とチサとの結婚は決定事項だ。すなわち、チサは君の主でもある――解かるね?」
「はい。チサ様、ご無礼をお詫びいたします。どうぞ、何なりとお申し付けを」
「あ、うっ……いえ、その、よろしく……お願い、します、ね?」
いーやー、睨んでる。超睨んでますからっ! こ、怖いぃぃぃ!!
「兄上、チサ様が怯えています。もう少し友好的になれませんか?」
「これが地顔だ、リザ。お前が付いていながら、なんだこの花嫁は? 子供〔ガキ〕ではないかっ」
「チサ様は大人です。少なくとも 大人げない 兄上よりは、ずっと」
「なにーっ」
え? えー?! ちょっと、頭上でケンカしないでよー。
「落ちついて、ねぇ、二人とも」
懇願してみるけれど、勃発した兄妹喧嘩はなかなか収束しそうにない。途方に暮れていると、腕を引っ張られ侯爵にその場を離れるよう促された。
あう、あう……ほっといていいんデスカー?
>>>続きます。
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そうでしたか!
裏をかけてよかったです。男装の彼女が味方なのは、完全なる私の趣味なのですが……やはり、恋敵は必要ですよね。ってコトで、まずはお邪魔虫投入です。今後も予想外を狙っていきます。むしろ、書いてる私が見通せてないというのは、内緒ですよ?
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なお
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たぶん、そのうち無色。
趣味:
主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
自己紹介:
恋愛小説やら絵やら書いて、裏と表のHPを運営中。ココでは日々のこと、本編の番外か先行掲載を目的にツラツラ生息していこうかと思っています。
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