夕焼けと机と教室と。4-2

　「夕焼け」本編4、第三回。
　昨日は……劇団四季の舞台『マンマミーア』を観て来ました。
　面白かったですよ。
　ミュージカルを生で観たことなかったんで、また何か観たいなあと思ってしまいました。そして、何かのネタに使うのです（←そこかよ！）。
　あと、観たい……というより、生で聴きたいのは、オーケストラとか。
　ピアノソロの生演奏は一度聴いたので……次は、ベートーベン曲で聴いてみたいなあ。前のピアノはショパン・オンリーだったから。
　ベートーベン曲の方が、好きなのよね～こう、メリハリがあって陰鬱で（←個人的印象）。
　時々、NHKの『スーパーピアノレッスン』も観てます。
　ネタにならないかと思って。

　そして、今日は密やかに「夕焼け」目次に「夕陽の中のジュリエット」をアップしました。
　加筆はない……ですが、手直しはあったカモ（記憶が定かでありません(^^ゞ）。かなり、前に手を加えた記憶があるのです。
　そして、本編4の手直しもちまちまとしています。
　なにやらＲ指定シーンが……増えました。ん？　しかも表現がちと濃いかもしれません。
　まあ、ココでは載せないから関係ないけど。
　私は、いつも校正はプリントアウトして赤ペンで加筆したり、消したりしてます。大体は、文章の整理です。
　文章として変じゃないか、分かりにくくないか……とかですね。
　そして、時々言葉足らずだったトコロが大幅に加筆になったりします。やっぱり書いている時に思いつかなくて、通しで読んだら思いつくってコトがあります。
　なので、私の場合はいつもとりあえず、思いつくかぎりのことを書いて、あとで調整する……ってコトになります。

　本編4、の最後もつい先日電車に乗ってて、浮かびました。
　あと、本編5の序章となる場面もそれに繋がって出来上がりそうです。しかし、まだまだ想像の域なので、どうなるか。
　輝晃くんの攻勢が、かなり激しくなりそうな予感。小槙さんが「4」でちょっとヨロめいたら、コレですから。
　甘やかしては、イケマセンの典型ですね。とと、あまり書くとネタバレっぽいので、このへんで。
　以下、「夕焼け」4-2。
　小槙さんって、こんなんばっかし（苦笑）ですよ。スキがありすぎなのか、魔力があるのか……。

――　夕焼けと机と教室と。～4-2～　――

「お父さんは、信号無視なんかしない。アイツがウソを言ってるんだっ！」

　険しい表情で泉と小槙を睨みつけると、祐介はプイッと顔をそらす。
「アンタたちだって、ホントはお父さんがお酒飲んでたから信号無視したって思ってるんだろ？　お父さんはだらしないけど……お母さんともうまくいかなかったけど……そんなことはしないんだ」
　泉は困ったように小槙と顔を見合わせた。
「祐介くん」
　小槙はしゃがむと、ふるえる男の子の肩を優しく抱いた。
「ボスもわたしも、祐介くんのお父さんが信号無視をしたって思ってないよ？　だって、祐介くんみたいな大事な子どもがいるんだもん……危ないことするわけない。近所の人だって、ちゃんと言ってくれてるよ……お父さんはだらしないけど、すっごく慎重な運転をする人だって。だから、祐介くんも信じて」
「……信じるって？　ぼくは お父さん を信じてる」
　ムッ、口を曲げた彼が不服そうに小槙を見た。

「うん。だからね、お父さんと同じくらいに わたしたち も信じて」

「………」
　ジッ、と小槙を見据えた子どもの目に、懐かしい気持ちになる。
（そういえば、輝くんとはじめて会ったんは……こんな頃やったなあ）
　不謹慎だとは思ったが、少年の面影に小槙は輝晃を重ねてしまった。
「　わたし、頑張るから　」
「　バーカ　」
　ブース、と続けざまに悪態をついた祐介は、むにっと掴んだ。
　何をって……。
「ひゃっ！」
　胸を思いっきり。
（び、びっくりした……）
　と、まずは声にならない。
「なーんだ、お母さんより全然小さいや。弁護士さんってスタイルのいい女の人がなるんだと思ってた」
　床に手をついた小槙は呆然として、「そんなんやったら職替えや」とアッカンベーと舌を出す祐介に真っ赤になった顔で答える。

　答えとして、それはどうだろうか？
　間違えている気がしないでもない。

　　>>>続きます。