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裏表一体、日々のこと。
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 「夕焼け」卒業式ネタ、小槙視点第二話です。
 えーと、このネタのこの場面はずーっとどうしようかと考えていた場面です。
 言うなれば、「夕焼け」の一番最初の冒頭にかかわってくる話なので……中学校時代のコレを輝晃くんがどのように渡したのか……あるいは渡さなかったのか……とかいうエピソードはいくつか候補があったワケですが、とりあえずコレがベストかな? と(微妙な笑い)。
 輝晃視点も機会があれば、書きたいなと思います。書けるか、どうかは流動的(^^ゞ。

 以下、「夕焼け」小槙視点……「純・親・涙」第二話です。
 横のアンケートにご協力、ありがとうございます。まだまだ、お待ちしていますが……ネタを提供いただいた小学校時代から責めていこうかと画策中です(^^。




―― 夕焼けと机と教室と。~純・親・涙2~ ――

(泣いてたの、バレてしもうたやろか?)
「伸びたよな」
 そう言って、伸ばされた彼の手は彼女のおさげに触れる。
「ひゃっ!」
 思わず身を引いて、小槙は自分の過剰反応に恥ずかしくなった。
「ご、ごめんなさい。つい」
「いや――」
 と、輝晃は伸ばした手を止めて、「俺もごめん」と困ったように笑った。
「じゃ! じゃあ! わたしもう行くから……馳くん、卒業おめでとう」

 走り去ろうとした間際。

 ハシッ、と掴まれた手首に小槙は戸惑った。そして、さらに繋がった輝晃の言葉に理解ができなくなった。
「仁道……コレとソレ、交換せえへん?」
 彼の手の中にあったのは、学生服の金ボタン。
 指し示したのは、彼女の臙脂〔えんじ〕色のスカーフだった。
「え? なんで……」
「おまえのやったら、ご利益ありそうやからな。明日、受験やろ? 俺、じつは危ないんや」
 極上の笑顔で頼まれると、何も言えなくなった。そうなのか……と納得さえして、小槙はスカーフを渡して、金ボタンを手に入れる。

「 受かったら、またよろしくな。仁道 」

「は? あ……馳くん?」
 どういう意味か、わからなかった。
 顔を上げたとき、彼はすでに背中を向けていて去っていくところだった。

  >>>続きます。

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