たとえばこんな日常とか。彼の場合2-1

　ご無沙汰しています。
　９月か１０月くらいに書いた、「夕焼け」彼女視点の帰省編の彼視点の小話です。
　長い話ではないのですが……今、書いてみたら出だしだけで力尽きてしまいました。続き（というか、メインはここからのはず！）はまた後日に書きます。
　出来れば、近日中に。

　師走になって、一気に年越しモードになってきました。と、いうのに年末年始の企画のことは、あんまり進んでいなかったりします。
　ここのブログで連載する形が一番お手軽ではあるんですが、そうなるとイロイロ気分的に自己規制が入ってくるのでよろしくない（個人的な問題ですが(^^ゞ）。
　ほか、サイトのリンクページでお引っ越しされているサイトさまとかの整理もしておきたいし……どこまで整理できるかわかりませんが、きちんとした形にして年越ししたいな、と思っています。
　そのためには、今から準備しないと（焦）！

　意気込みだけは人一倍。
　以降、「夕焼け」たとえばこんな日常とか2の彼視点、第一回。
　いや！　たぶん次くらいで終わるから！！
　輝晃くんは、こんなこと考えていても傍から見てたら世渡り上手な人だと思います。いいなあ（私もそんな出来る人間になりたい）！

――　夕焼けと机と教室と。～たとえばこんな日常とか。彼の場合2-1～　――

　世の中が大型連休で家族旅行や帰省をしているせいで、馳輝晃〔はせ　てるあき〕の溺愛する妻も大阪にある実家に戻って数日のこと。
　俳優業の仕事の関係でどうしても小槙と一緒に帰省することができなかった彼は、彼女のいないマンションに戻る味気なさに嫌気がさしていた。
　できることならこのまま、仕事も何もかもをマネージャーである野田に任せて大阪に飛んでいきたいくらいだ。

（野田さんやったら、なんとかしてくれるやろし）

　と、ニヤニヤと思う。
　まあ、それは 半分 冗談やけど。
　と、半分は本気で野田を困らせる計画を立ててみる。
「あー、全然足らんわ。……今なら大丈夫かな？」
　ソファで猫を膝に乗せてビールを傾け、部屋に掛けられた時計を見る。比較的、まだ時間は早いから電話くらいはかけられるだろうか？
　小槙の実家、ということもあり、輝晃にしては慎重に考える。
　結婚を済ませているとは言え、それでも彼女の家族（特に両親）に嫌われるような状況は避けたい。
「挨拶くらいはしとかんと」
　本当の目的はただ小槙と話がしたい、という一点だけだが、礼節もわきまえなければよりよい親戚関係は築けない。
　受話器をとって、彼女の家の番号を押す。
（……なんか、学生の頃に戻ったみたいや）
　妙に緊張する気持ちを落ち着けて、輝晃は『はい、仁道ですが』と応答した電話口に「お義父さんですか？　ご無沙汰しています」と卒のない様子で演じた。

　　>>>もうちょっと、続きます。たぶん。