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裏表一体、日々のこと。
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 「不完全近隣系図」の二十二回です。
 栗石兄妹の兄視点、隠れS傾向のお兄さんですがそれも妹に対する愛ゆえです(笑)。
 場面は前回の妹視点とかぶりつつ、そのあとのアレコレです。
 この二人の高校生活は結構ラブラブしてそうですよね~世間体があるので外では普通に兄妹していて、家の中でイチャイチャしてる? 問題は両親か……どう転んでも楽しんでそうなお兄さんですけど(^^ゞ

 ブログの拍手、ありがとうございます!
 読んでいただいてると思うと、続きも書こうという意欲がわきますね。「不完全近隣系図」は中学卒業までなので、あと残り少ないですが……少しでも楽しんでいただけたらと思っています。
 彼ら四人、高校生活はきっと波乱万丈でしょう! 続きを書く、かはまだ未定ですが――楽しみにしていただけるように頑張りますっ。

 以下、「不完全近隣系図」の報酬と駆引きです。
 罠か罠か、を兄視点から覗いてみればこんな感じでした……というお話。
 R15表現、やや強めです。が、まあ中学生のすることなので無軌道な青春ってトコでしょうか。
 次回は、春日(弟)視点で合格発表の顛末になります。その後、の四人の話がまだあるので最終ではありません。




―― 不完全近隣系図 ~報酬と駆引き~ ――

(馬鹿な子だよね?)と栗石要〔くりいし かなめ〕は目の前で胸を張っている妹を見て、つくづくと思った。


「 要! 」
 無防備に胸に飛びこんでくる美晴に、口の端を上げてギュッと抱きしめる。

(美晴の、そういう馬鹿なとこ、好きだな。馬鹿すぎて……なんだか俺の理性が馬鹿みたいに思えるから、ね)

 制服の彼女をベッドに押し倒して、スルリと彼女の足の間に体を滑りこませて閉じられないようにしっかりと押さえつけた。
 一瞬、怯んだ彼女の体はそれでも微かな抵抗しかしなかった。
 危機感がまるでないみたいに狼狽えて、そのまま足の素肌を滑る要の指に気づくと困惑したように訊いた。
「か、なめ。なに、やってんだ?」
「解からないの? 本当に? 男女がすることだよ、美晴の ココ に俺のを入れたい」
 正直に本音を言えば、彼女は大きく身じろいでジタバタと手足を暴れさせる。
 上に覆いかぶさる彼の胸や太腿のあたりを押したり、蹴ったりするけれどすでに後の祭りだ。
 いまや、二人の力と体勢の差は歴然としている。押さえこむのも容易いと要は美晴の耳元に唇を寄せて囁いた。

「 俺の家庭教師代は高いよ? 美晴 」

 その挑発に返した美晴の言葉が面白くて、つい悪ノリだと自覚しながら要は彼女に手を出してしまった。
「ひっ! 胸を、ムネをっ……もむなぁっ! ゃん。スケベ、エロっ」
 なじる言葉の間に混じる、可愛い声に男の下半身が刺激される。
 制服の上から美晴の胸を手のひらに包んで、形を確かめるように握ってみる。
「小さい?」
「! なっ、なっ、わ、悪いか!! どうせAだよっ」
 美晴の胸は見た目を裏切らない ささやかな 存在感だった。けれど、揉めば普通にやわらかいし(一応)ちゃんとブラもしている。
「知ってる」
 家事分担制の栗石家では、当然のことながら洗濯も分担制だ。はからずも彼女のカップ数は目に入る環境にある。
「じゃあ、なんで触るんだよっ。か、からかってんのか! んぁんっ」
 恥ずかしさに真っ赤になって抗議する美晴に、要は体を少し持ち上げた。上から彼女の姿を見て、フッと笑う。
 女の子だ。
 どんなに天邪鬼で、色気がなくて、口が悪くても――美晴の体は「可愛く」反応してくれる。
 そのギャップが要にはたまらない。
 ブラ越しにもわかる妹の可愛い頂を、指の先で弄ぶみたいに挟んで転がす。
「だっ……ヤメ、かなめっ」
 焦る仕草も、自分を 誘っている としか思えなかった。
(可愛い……もっと、見たいな)
 冬のセーラー服とタンクトップの上はお腹のお臍が覗く程度に乱れ、下に至っては暴れたせいか足の付け根の白い下着が見えるほど捲れ上がっている。
 どちらかというと少年みたいな体つき、なのにわずかに主張する胸の小さな膨らみや白い太腿の裏側が「女」を感じさせて、呼吸とともに上下していれば十分にそそられる。
 もちろん、それは好きになった弱みなのかもしれないけれど。

(美晴の体だから、こんなに……悪戯したくなるのかな?)

「ど、どこ見てんだよ! 見るなっ」
 キッと彼女は精一杯の虚勢を張って、威嚇する。
「美晴、下のコレ、脱がしていい? 邪魔だよ」
 要が指し示したものに彼女は青くなり、「げぇぇ!」と呻いた。
 まったく色気がない。
(ホント、美晴らしいなあ……)
 と、微笑みながら要は彼女のショーツに手をかける。
 ずらそうとする彼に、美晴はもうこれ以上はない羞恥の表情で体を必死に揺らした。
「っや! ヤメロ!! なんでこんな……恥ずかしいだろっ」
「じゃあ、上なら?」
「恥ずかしい、つってんだろ! なんで、要に見せなきゃなんねぇんだよっすっげぇ貧相なんだから見るなっついでに触るなっ、バカァッ」
「あー、そっちなんだ? イヤがる方向」
 笑って要は手を引いた。

「俺、美晴が好きなんだけど」

「へ? あ?」
「だから、いいよね?」
「は? え……あ! な、なにが?」
 突然の告白に、美晴はしどろもどろになって要を見上げた。
 その薄く開いた彼女の唇に唇を重ねて、啄むキスをする。
 呆然となすがままの唇を吸って、要は艶然と笑いかけた。
「脱がせて。美晴の ココ に俺を、入れても」
 ジーンズの膝で、彼女の入り口をグイッと押した。


「い、い、い、いいワケ……あるかぁぁぁぁあ!」

 ドン、と。
 ようやく頭が回転をはじめたらしい美晴は上に乗る要を力いっぱい両腕で突き飛ばして、ハァハァと乱れた息を吐き真っ赤に染まった顔を隠して脱兎のごとく逃げ出した。
 部屋の扉の向こうに走り去る彼女の背中を見送って、壁にもたれた要は「家庭教師代はファースト・キス一つね」と満足そうに目を細め――届かないだろう取り引きの言葉を、口ずさんだ。

  >>>おわり。

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無題
あ、逃げちゃった(笑)追いかけたいオオカミくん、いや追い詰めたいのか?(爆)Sだよねぇ、ホント。
mimana 2011/03/27(Sun)23:51:28 編集
真性ですね。
逃げちゃいました(笑)。要くんはSですが、その原因は彼女の性格かもしれません。高校の二人はかなり……見ようによっては無理矢理っぽい場面が多いのでは? と期待してます。イヤよイヤよもナンとやら、です。
【2011/03/30 22:17】
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