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裏表一体、日々のこと。
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 「ポポロクロイスⅡ」の最終場面、のちょっと補足っぽい王子ピエトロ視点です。
 これで、ゲームの最終場面の自己満足的補完は終わりです。
 それでも、続きは気になるのですが……私の勝手な妄想を続けるとしたら、ナルシアの話をメインに冒険して欲しいなあ! と思っています。
 可能性として、ゲームで「ポポロ」のタイトルで「Ⅲ」が出て欲しい(希望)ので、続きは自粛です。
 ソニーさんに「Ⅲ」を出してください! と密かにお願いしておきます(笑)。いや、二人の子どもの話はいくつか出てるらしいけどね……でも、なぜすっ飛んでそっちにいったのかと! 問いたい。
 「Ⅱ」はプレイステーションで発売されて、子供世代のソフトはプレイステーション2で発売されたので、手を出さなかったのですが……「Ⅲ」が出てたら、買ってたかも(^^ゞ

 次から、ブログで何を連載しようかな? と思いつつ、たぶん「背徳・番外」の少し時期外れな文化祭直前ネタを出す予定です。
 出せるのは、彼女視点……と彼視点の一部のみです。
 自主規制が入るので、ノーカットは隠れ家にアップした時にお楽しみください。委員長、オオカミですから!
 時間列は、「ハロウィン」ネタの少し前を想定してます。
 あと、「うらキロ」更新予定は「いち にの さん」を今週末~来週頭くらいに考えています。
 ちまちまページの準備をしてますが、結構久方ぶりの新作ページなので間に合わないモノが何個か(設定ページとか人物紹介ページとか)あります。
 用意しようと思ったら年越ししそうなので、準備中ということでテキストページからアップします。
 必要なら、徐々に作るということで。

 以下、「ポポロクロイスⅡ」の最終場面、ピエトロ側。
 ゲームのラストシーン、の少しあと……ジレジレしてるのが、この二人のいいところです。




―― ポポロクロイス物語2~最終場面(後編)~ ――

 しばらく、ナルシアからの返事を待ってみた。
 でも。
「ナルシア?」
 彼女からは、まったくの無反応というか。ポカンとしてる。
「え?」
(え? って、それはないと思う……)
 と、ピエトロは少なからず傷ついた。一世一代の告白だったのに……と情けない気持ちになる。
 すると、彼の様子に慌てたナルシアが「違うのよ!」と弁解する。頬が赤い。なんだか、可愛いとピエトロは現金にも気分がそれだけで浮上した。
「えっと、ホラ、ピエトロって王子さまでしょ? わたしでいいのかな……って、思ったのよ? ジルバさんとかいるじゃない」
「ジルバ?」
 ピエトロには不思議に思った。そういえば、父王であるパウロからも似たタイミングで彼女の名前が出た気がする。
 でも、どうして? なんで、ジルバの名前が出るんだろう?
「ねえ、ナルシア。よく……わからないんだけど、どうしてジルバが関係あるの?」
 と。
 真面目に問いかけると、ナルシアは困ったように首を振る。
「ううん。ピエトロに何もなければいいんだけどね、気にしないで」
「そう?」
 釈然としないと、ピエトロは思った。
 ナルシアは上目遣いで首を傾げ、不安そうに訊く。
「わたしを選んで、後悔しない?」
「するわけないよ!」
 と、ピエトロは真剣に言った。彼からすれば、それは愚問だ。
 ナルシアが海の泡となって消えた、と思った時の耐えがたい虚無感。
 それを――彼女は、少しも解かっていないということに憤りさえ覚える。
(きみは少しもわかってないよ! ナルシア)
「ご、ごめんなさい」
 いつもは声を荒げるなんてほとんどない王子に大きな声で否定されて、彼女はビックリしてハッと気づいたように謝った。
「わたし、ピエトロにとてもひどいことをしてしまったのね……あの時」
「そうだよ。ナルシア……あんなこと、二度としないで」
 ピエトロは思い出せば泣きそうになるのを堪え、俯く彼女を睨んだ。
「きみは危なくなったら、一番に逃げるんだ」
「……あの、無理、だと思う。ごめんなさい、ピエトロ……わたしね、何度あの場面になってもきっと同じことをすると思うの。あなたを苦しめるって知ってても、それでもあなたに生きていて欲しいから。あなたのいない世界で生きたくはないから」
 ごめんね、ともう一度ナルシアは謝った。あの時と同じ顔で、祈るように涙を零す。
「勝手なの、わたし。だから、選ばないで……ピエトロ」
「そんなの、イヤだ!」
 彼女の頬を両の手のひらで包んで、コツンと額を合わせる。
 目の前に、ナルシアの潤んだ目がある。
 その見開いた青い瞳は、澄んだ湖みたいに揺らいでいた。
「いいよ、ナルシア。それが、僕の好きになったナルシアだから」
「ピエトロ……」
「でも、もう一度約束して。僕とずっと一緒にいるって、ずっとずっと 誰よりも そばにいるって!」

「……うん」

 ぎゅっ、と彼女はピエトロに抱きついて、頷いた。
「そばにいたいの。わたし、ピエトロのそばにいる……ずっと」
 ナルシアの金色の髪に鼻先を埋めて、ピエトロはホッと息を吐いた。
「――ナルシアって、甘い香りがするね。花みたいな」
「えっ?!」
 ギョッとした彼女の声に、しまったと思う。
「あ。変な意味じゃないよ。いい匂いだなって、思って」
 なんだろう、この緊張は。どうしたら解けるのか分からなくて、戸惑う。
「……うん。ありがとう、じゃあまたね?」
 ナルシアは恥ずかしそうに頬を染め、離れると、逃げるように去っていった。
 ピエトロは自分の失言(なのかな?)に立ちつくし、空っぽになった腕の中にちょっとした後悔をして……でも、まあいいかと木々の間から見える青い空を仰いで目を閉じた。

  >>>おわり。

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