裏表一体、日々のこと。
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魔王子とメイドの続編。魔王子とメイド、のエトセトラ? 彼視点の前編です。
彼女視点で彼女がブラックアウトした(?)あとからの、彼視点です。
自分のものを他人にいじめられるのは、許せないタイプなんですね、きっと。
結局、この「エトセトラ」の取り扱いに結論の出ないまま……R15でも大丈夫のような気もしてきました(^^ゞ
考え過ぎると、元の位置に戻る典型です。
「なろう」様になるか、「ムーン」様になるかは、まだまだ未定です。
が、「なろう」様に落ち着く可能性の方が高いように思います。
この「エトセトラ」のあとは、先日載せた短編の彼視点とその後エピソードを少し続けようかと考えています。美形な彼をへこませるまで頑張る予定です。
よろしければ、覗いてやってください~!
以下、「魔王子とメイド、のエトセトラ?」前編。
キーワードに「溺愛」を入れた方がいいかもしれない、と思うのですが……どうでしょうか?
彼女視点で彼女がブラックアウトした(?)あとからの、彼視点です。
自分のものを他人にいじめられるのは、許せないタイプなんですね、きっと。
結局、この「エトセトラ」の取り扱いに結論の出ないまま……R15でも大丈夫のような気もしてきました(^^ゞ
考え過ぎると、元の位置に戻る典型です。
「なろう」様になるか、「ムーン」様になるかは、まだまだ未定です。
が、「なろう」様に落ち着く可能性の方が高いように思います。
この「エトセトラ」のあとは、先日載せた短編の彼視点とその後エピソードを少し続けようかと考えています。美形な彼をへこませるまで頑張る予定です。
よろしければ、覗いてやってください~!
以下、「魔王子とメイド、のエトセトラ?」前編。
キーワードに「溺愛」を入れた方がいいかもしれない、と思うのですが……どうでしょうか?
―― 魔王子とメイド、のエトセトラ? 前編 ――
要領がいいとはお世辞にも言えない出来のよくない彼女には、自身の血に反応する呪〔まじな〕いをかけている。もちろん、口外はしていないし、本人にも知らせてはいないけれど……かけていて正解だったな、と沸騰する頭の中で冷静に思う。
けれど。
ピュッ、と風を起こしたかと思うとその場にいた数人の女の魔族(王宮に勤めるメイドや護衛騎士の卵)を吹っ飛ばしていた。加減をする気分でもなく、結構強く起こされたそれに彼女たちの声はすぐにかき消える。
本来、キラは温厚な性格である。特に女子供には優しくしろ、と厳しく教育されたこともあり今まで怒りをぶつけた経験はなかった。
納戸の壁のところで倒れている少女の額や腕から少なくない血が流れているのを認めて、紅の目を眇めた。
「誰がやった?」
低く問えば、地面に這っていた女たちが怯えて顔を伏せる。
「俺のモノに、誰が、傷をつけた?」
悲痛な声で彼女たちは弁明をする。
「その……ような、つもりは。決して……っ」
と、萎縮した体を震わせて許しを請うが、優しくする気持ちにはならなかった。
「まあ、いい」
キラが怒りをおさめて口にしたと思った彼女たちは、顔を上げて固まった。
それほど、冷酷な微笑を浮かべていただろうか?
自分ではよく、解らない。ただ腸〔はらわた〕は煮えくり返って仕方がなかった。
「解っているだろうが、赦すのは今回だけだ。同じことがあれば、次はない。おまえたちが絡んでいようと、いまいと……すべての責任を、おまえたちで贖〔あがな〕え」
ルルゥに対するやっかみは彼女たちだけの問題ではない。今まで、側付きの騎士も侍従もメイドすら持たなかった魔王子が、唯一側に置いたのが「彼女」だ。
今後も、誰が危害を加えてくるか判らない上に、ルルゥ本人では甚だ心許ないことを今回のことで思い知った。
真っ青になった彼女たちは震え、拒否を口にすることなく項垂れる。屈辱に唇を噛んで請け負った。
「仰せのままに、キラ様」
(――防波堤程度にはなるだろう。まったく、手のかかる淫魔め)
ルルゥを抱き上げた彼はマントを翻すと、一瞥もくべずに彼女たちの前から姿を消した。
>>>後編に続きます。
要領がいいとはお世辞にも言えない出来のよくない彼女には、自身の血に反応する呪〔まじな〕いをかけている。もちろん、口外はしていないし、本人にも知らせてはいないけれど……かけていて正解だったな、と沸騰する頭の中で冷静に思う。
けれど。
ピュッ、と風を起こしたかと思うとその場にいた数人の女の魔族(王宮に勤めるメイドや護衛騎士の卵)を吹っ飛ばしていた。加減をする気分でもなく、結構強く起こされたそれに彼女たちの声はすぐにかき消える。
本来、キラは温厚な性格である。特に女子供には優しくしろ、と厳しく教育されたこともあり今まで怒りをぶつけた経験はなかった。
納戸の壁のところで倒れている少女の額や腕から少なくない血が流れているのを認めて、紅の目を眇めた。
「誰がやった?」
低く問えば、地面に這っていた女たちが怯えて顔を伏せる。
「俺のモノに、誰が、傷をつけた?」
悲痛な声で彼女たちは弁明をする。
「その……ような、つもりは。決して……っ」
と、萎縮した体を震わせて許しを請うが、優しくする気持ちにはならなかった。
「まあ、いい」
キラが怒りをおさめて口にしたと思った彼女たちは、顔を上げて固まった。
それほど、冷酷な微笑を浮かべていただろうか?
自分ではよく、解らない。ただ腸〔はらわた〕は煮えくり返って仕方がなかった。
「解っているだろうが、赦すのは今回だけだ。同じことがあれば、次はない。おまえたちが絡んでいようと、いまいと……すべての責任を、おまえたちで贖〔あがな〕え」
ルルゥに対するやっかみは彼女たちだけの問題ではない。今まで、側付きの騎士も侍従もメイドすら持たなかった魔王子が、唯一側に置いたのが「彼女」だ。
今後も、誰が危害を加えてくるか判らない上に、ルルゥ本人では甚だ心許ないことを今回のことで思い知った。
真っ青になった彼女たちは震え、拒否を口にすることなく項垂れる。屈辱に唇を噛んで請け負った。
「仰せのままに、キラ様」
(――防波堤程度にはなるだろう。まったく、手のかかる淫魔め)
ルルゥを抱き上げた彼はマントを翻すと、一瞥もくべずに彼女たちの前から姿を消した。
>>>後編に続きます。
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