裏表一体、日々のこと。
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ふと、思いつきまして小話短編を書いてしまいました!
何が書きたかったかと言いますと、とにかく最低な美形をいじめたい衝動に駆られました(苦笑)。
そんなワケで、手癖の悪い最低な美形が相手役です。主人公は自覚のない隠れ美人な眼鏡女子のつもりです。
彼女視点なので、イロイロ説明不足ですが……のちに彼視点も書いてみたい! と思っています。たぶん、そっちの方で私の本願は叶えられるでしょう。
今回は、その助走の小話です。
以下、「君を、きっと、好きになる。」――仮タイトルです。
ちなみにこの主人公の彼女には、華々しい家族(父、母、兄二人いずれも美形)が存在する予定です。そのため、本当はものすごく有名人なのですが本人は平凡だと信じて疑っていません。
何が書きたかったかと言いますと、とにかく最低な美形をいじめたい衝動に駆られました(苦笑)。
そんなワケで、手癖の悪い最低な美形が相手役です。主人公は自覚のない隠れ美人な眼鏡女子のつもりです。
彼女視点なので、イロイロ説明不足ですが……のちに彼視点も書いてみたい! と思っています。たぶん、そっちの方で私の本願は叶えられるでしょう。
今回は、その助走の小話です。
以下、「君を、きっと、好きになる。」――仮タイトルです。
ちなみにこの主人公の彼女には、華々しい家族(父、母、兄二人いずれも美形)が存在する予定です。そのため、本当はものすごく有名人なのですが本人は平凡だと信じて疑っていません。
―― 君を、きっと、好きになる。 ――
その言葉を聞いた時、よく意味がわからなかった。
(あれ? でも、結構最近コレと同じ心境になったことがあるなあ……)
ああ、そうだ。
この目の前の彼に「付き合わない?」とか言われた時だ。そして、今回告げられたのは別れだった。特に、喧嘩をした覚えもなければ倦怠期に至るほどの付き合いが存在するワケでもなかったから、彼が別れたいと切り出した理由なんて皆目見当もつかない。
それ以前に、付き合う云々が晴天の霹靂で……どこで、なにを、気に入られたのか全然思いつかないワケだが。
うーん、ホント、何が何だか。
でも、この人は付き合う相手が定期的に入れ替わることで有名だったし、きっとたまたま目に入ってしまったのだろう。珍しくもない顔だが、高校生になっておさげの眼鏡って逆に目立つのかも?
「別れたいんだ」
「はぁ」
「なに? その気の抜けたみたいな返事」
「……いえ。わかりました……わたし、梁瀬くんと付き合えてよかった。ありがとう」
ぺこり、と頭を下げる。彼みたいな学校内でも学校外でも目立つ部類の美形なクラスメートと付き合えるだなんて、自分の平々凡々よりもさらに起伏のない人生の中で、起こりえる奇跡の最高クラスだったろう。
顔を上げると、彼はなんだかビックリしたみたいに唇に手をあててこちらを見ている。
付き合っている間にだいぶ慣れたとは言え、こうジッと凝視されると緊張するな……うん、最初の相手が全部(キス以上、そのほか諸々。)彼だなんて贅沢な経験してしまってよかったのかな?
(そう言えば、最後までしたのって昨日が初めてだった……まだ、ちょっと痛いのよ?)
人生のすべての運を、ここで使い切った感が ものすごく するのだけど。イヤだ、笑えない。
「 変な女 」
黙っていたその口が、ポトリと呟く。
「じゃあ、バイバイ。葉山さん」
「さようなら」
互いに手を振って、彼は交差点の信号を渡っていった。
こうして、彼と帰り道を一緒に歩く……なんてことも、もうないのだ。そう考えると、去って行く背中をずっと眺めてしまう。
「……あ」
不意に、彼が振り向いて驚いた。そして、彼――梁瀬陽一〔なやせ よういち〕もまた固まっている。
(別れたのにずっと見てるのって重いのかしら? あらら、どうしましょう)
手を振って、出来るだけ安心させるように微笑んでみる。そして、背中を向けた。
大丈夫、心配しないで。迷惑なんてかけないわ。
でも、少しくらいなら目で追っても――いいわよね?
そんな淡い未練だったけれど、次の日から彼とやたら目が合うようになってしまった。
(……しまった。もしかして、警戒されているの?)
その網をかいくぐって観賞するのはなかなかにツライ、骨の折れる仕事だった。彼の視線を感じる度、いつか気兼ねなく覗き見れる日がくる! と信じなければ挫けそうになる。
ああ。人の目も憚らず、君が好きだと叫んでしまいそう。
葉山桜〔はやま さくら〕――そんな衝動に切ないため息のこぼれる今日、この頃。
>>>終わり。
その言葉を聞いた時、よく意味がわからなかった。
(あれ? でも、結構最近コレと同じ心境になったことがあるなあ……)
ああ、そうだ。
この目の前の彼に「付き合わない?」とか言われた時だ。そして、今回告げられたのは別れだった。特に、喧嘩をした覚えもなければ倦怠期に至るほどの付き合いが存在するワケでもなかったから、彼が別れたいと切り出した理由なんて皆目見当もつかない。
それ以前に、付き合う云々が晴天の霹靂で……どこで、なにを、気に入られたのか全然思いつかないワケだが。
うーん、ホント、何が何だか。
でも、この人は付き合う相手が定期的に入れ替わることで有名だったし、きっとたまたま目に入ってしまったのだろう。珍しくもない顔だが、高校生になっておさげの眼鏡って逆に目立つのかも?
「別れたいんだ」
「はぁ」
「なに? その気の抜けたみたいな返事」
「……いえ。わかりました……わたし、梁瀬くんと付き合えてよかった。ありがとう」
ぺこり、と頭を下げる。彼みたいな学校内でも学校外でも目立つ部類の美形なクラスメートと付き合えるだなんて、自分の平々凡々よりもさらに起伏のない人生の中で、起こりえる奇跡の最高クラスだったろう。
顔を上げると、彼はなんだかビックリしたみたいに唇に手をあててこちらを見ている。
付き合っている間にだいぶ慣れたとは言え、こうジッと凝視されると緊張するな……うん、最初の相手が全部(キス以上、そのほか諸々。)彼だなんて贅沢な経験してしまってよかったのかな?
(そう言えば、最後までしたのって昨日が初めてだった……まだ、ちょっと痛いのよ?)
人生のすべての運を、ここで使い切った感が ものすごく するのだけど。イヤだ、笑えない。
「 変な女 」
黙っていたその口が、ポトリと呟く。
「じゃあ、バイバイ。葉山さん」
「さようなら」
互いに手を振って、彼は交差点の信号を渡っていった。
こうして、彼と帰り道を一緒に歩く……なんてことも、もうないのだ。そう考えると、去って行く背中をずっと眺めてしまう。
「……あ」
不意に、彼が振り向いて驚いた。そして、彼――梁瀬陽一〔なやせ よういち〕もまた固まっている。
(別れたのにずっと見てるのって重いのかしら? あらら、どうしましょう)
手を振って、出来るだけ安心させるように微笑んでみる。そして、背中を向けた。
大丈夫、心配しないで。迷惑なんてかけないわ。
でも、少しくらいなら目で追っても――いいわよね?
そんな淡い未練だったけれど、次の日から彼とやたら目が合うようになってしまった。
(……しまった。もしかして、警戒されているの?)
その網をかいくぐって観賞するのはなかなかにツライ、骨の折れる仕事だった。彼の視線を感じる度、いつか気兼ねなく覗き見れる日がくる! と信じなければ挫けそうになる。
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性別:
女性
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大阪府
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たぶん、そのうち無色。
趣味:
主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
自己紹介:
恋愛小説やら絵やら書いて、裏と表のHPを運営中。ココでは日々のこと、本編の番外か先行掲載を目的にツラツラ生息していこうかと思っています。
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