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裏表一体、日々のこと。
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 「君を、きっと、好きになる。」の続きの続き、あるいは二人の日常っぽい彼女視点です。
 のんびり続きます。
 嵐吹き荒れる学校生活、でも渦中の二人は案外マイペースに付き合っていく模様。

 近況というか、執筆状況というか、ウズウズし始めたゲーム熱というか。
 この間、つい魔が差してTSUTAYAに寄ってしまって、本当にたまたま『セブンスドラゴン』の新作が発売される……という予告を見てしまい、ウズウズしてしまいました!
 衝動的に予約しちゃったヨ!!
 PSPで発売されるっていうのも一因になって(PSvitaだったら手を出さなかった)、もうやる気マンマンです。
 ワキワキしてます。3人パーティーっぽい。声優さんは詳しくないけど、できれば大人しいか、無口な感じの人と底抜けに明るい人のパーティにしたいですね。
 そんな感じの妄想をしつつ、「君、好き(←長いので略しました(^^ゞ)」を書いてます。
 進み具合はのんびりですが、発売されるまでは頑張って書きますので、よろしくお願いします。
 発売されたらしばらく音信不通になるかもしれませんが、そんなに没頭しないように努力しますのでどうぞお付き合いください。
 ちなみに、『セブンスドラゴン』は『世界樹の迷宮』とスタッフが同じらしく、ゲームの特徴が似ています。なので、キャラメイクや得意技のレベル上げとかが醍醐味なのだと思います。敵もドラゴンは強いらしいです。マゾゲーの一つ、と思われます。私は、今回の新職業に期待しています。絶対、パーティーに入れるんだ~♪

 以下、「君を、きっと、好きになる。」2-桜。
 桜側の友達、登場。ライバル? 数人も登場。嵐になるかは、桜次第……ですかね。
 やや文章長め、内容にセキララすぎる会話を含みます。ふ、伏せ字にするのもどうかと思って、あえて修正はしてません。ご注意ください。




―― 君を、きっと、好きになる。2-桜 ――

 手を繋いで下校した、翌日の朝。
「……気のせい、かなあ?」
 周囲の視線が痛い、ような気がする。――声に出してみれば、一緒にいた友人の二人が「気のせいのワケないでしょ!」とばかりにため息まじりに言った。
「まあ、桜らしいけど」
 困ったわね、と頬に手のひらを添えて首を傾けるのが仙道千鳥〔せんどう ちどり〕。
「あんたはもう少し、自覚した方がいいと思う。ただでさえ目立ってるんだから、これ以上目立ってどうする気よ?」
 言葉の最後には苦笑いすら浮かべて、桜を見るのが美月円〔みつき まどか〕。

「好きになる相手くらい、もうちょっと考えればいいのに」

 と、あまり相手にいい感情を持っていない様子である。
 桜としては、彼が友人二人に酷評なのは悲しいけれど、ホッとしているのも本当だ。大切な友達と大好きな彼を取り合うのは避けたい。
(センちゃんと、みづちゃんが面食いじゃなくて良かった!)
 にこにこと笑っている桜に、友人二人は心底呆れた。
「また、ものすごくズレたこと考えてるわ」
「もー、ホント。危機感持ちなさいよ……あんたの彼、モテるの知ってるでしょ? やっかみもすごいわよ」
「え? でも、今まで大丈夫だったもの……なんで?」
 やれやれ、と二人は肩を竦めて、懇々と言い聞かせ始めた。



 要約すると、二人の話はこうだ。

 桜の彼、梁瀬陽一〔やなせ よういち〕は女の子と軽いお付き合いをする常習者だった。短いスパンで彼女が入れ替わるから、一時的に彼女が出来ても比較的反発は少ない。けれど、今回の「復縁」は違う。
 いつもなら、別れたくないと言われてもすげなく断る彼が応じたのだ。
 少なからず、彼に好意を抱いている女の子(過去の歴代彼女も含む)たちは焦っている。彼が特定の相手に本気になるなんて――聞いてない。

「と、まあ、身勝手な理屈なんだけどね! こうなると、桜にも危害が及ばないとは言い切れないわっ。ぼんやりしてたら、足を引っかけられたりトイレに閉じ込められたり、体育館裏でズタボロ……なんて、ことも! 桜、タイヘン!!」
「う、うん? 気を、つける……ね」
 痛いのはイヤだなあ、と思っていると、千鳥がそれは古くないかしら? と微笑んだ。
「桜は後ろ盾が派手だし、早々陰湿なのはこないと思うけど……気をつけるのにこしたことはないわ。あの彼と付き合うのだもの、ある程度は慣れていかないと」
「う、うん。そうだね」
 こくこくと頷く。頷くけれど、何に慣れるべきなのかよく理解できていなかった。


   *** ***


 友人二人とそういう話をした、その日のうちに慣れるべき項目その一がやってきたようだ。昼休みに呼び出しを受けた桜は、教室を出ると数人の女子生徒(見覚えはあるけれど、名前は知らない)が待ち受けていた。
「葉山さん。ちょっと、付き合ってもらえる? ここじゃ訊きにくい話なの」
 と、彼女たちの代表っぽく一人が言った。
「……はい」
 コクリ、と頷くと彼女たちは歩き出す。
 害意らしいものはなく、どちらかと言うと桜に対して値踏みするような眼差しがチラチラと覗いては、突き刺さる。
 一般教室と特別教室の間にある階段裏にやってくると、彼女たちは止まりおもむろに訊いた。

「葉山さん、ヨーイチとヨリ戻したんだって?」

「ゴメンね、不躾なこと訊いて。でも、ヨーイチってああじゃない? ヨリを戻すなんてなかったのよ、今まで。だから、よっぽど葉山さんが気に入ったんだなって」
「あのヨーイチが気に入るなんてね。すごく珍しいわ。相性が良かったのかしら?」
 羨ましい、とばかりに生温かく見つめられ居心地が悪くなる。
 彼女たちが何を意味して話しているのか、桜には半分も理解することができなかった。
「……え?」
 困って首を傾げた桜に、「ヨーイチと寝たんでしょ?」と赤裸々に彼女たちは笑った。
 真っ赤になって、俯く。上手く嘘をつける性分ではないから、否定はできなかった。
「彼、上手いものね。経験が多いっていうのもあるけど、女の子を気持ちよくさせるの上手だし、大きいし」
 理解はできない。けれど、なんとなくこれは聞いてはいけない話なんだと理解する。

「 だから。あなたもきっと上手いのね 」

 聞かない方がいいと聞き流していた話の締めくくりに、彼女たちは桜を見つめてそんな評価を下す。
 上手い、って何が?
 訊きたかったけれど、全然 まったく 察しがつかないなんてことは 流石に ない。
(よし。陽一くんに確かめてみよう……うん)

 桜は、そう――決めた。

  >>>陽一視点に続きます。

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