背徳の姫君。鳴海広之-さらにその後。3

　「背徳」番外、委員長視点の「さらにその後」第三回です。
　……目標は達することができませんでした。ぐずぐず。
　しかも、二日も何を怠けているのかと……怠けていたワケではございませんが……しかし、だからと言って勤勉に何かをしていたワケでもなく（遠い目）。
　私の波長からすると、夏の頃に冬の話、冬になると夏の話を書きたくなることが多いです。
　なので、現在は夏の話を書いているワケですが、水着とか波打ち際とか……「寒いわ！」と文句たれつつ描写していたり(^^ゞ。
　だったら、書かなきゃいいのにねえ。
　んでもって、その話があまりにまとまりがないので（笑）、全消ししたくなったのですが、現在は思いとどまってます。
　んー、いらない場面が多すぎなので出すことなく、フロッピーの肥やしとなってしまうかもしれません（←「背徳」番外の夏ネタなのです）。

　彼ら二人のクリスマスにも、ひとつ、おまけの場面を入れようと思っていますが……というか、私本人があまりイベント事に聡くないので、スコーンと忘れていた恋人たちのクリスマスと言えば、コレだろう！　というのを追加しようと思い立ちました。
　ホント、スッカリコンと忘れてましたが（←女として、ダメじゃん！）！
　まあ、それはさておき。
　私の中で、「背徳」番外の志穂さんは高校二年生現在、携帯を持っていない設定です。イマドキ、そんな女子高生がいるのかと(>▲<)！　思いはするのですが……うん、まあ、必要性を感じなかったに違いないです。
　三年生に入った頃には、持つかもしれませんがそんな描写は出てこないだろうなあ。←私自身の経験上、学生で携帯を持つシチュエーションにピンときません。
　私が高校生だった頃、携帯なんてなかったし。
　ポケベルの全盛期だったのよ（……年がばれる？）。

　以下、「背徳の姫君」番外、「鳴海広之-さらにその後」3。
　コレの続きをブログで連載するとなると、「クリスマス企画」の方が先に終わりそうです。時間列はコッチの方が前です、ご了承ください。m(__)m

――　背徳の姫君。～鳴海広之-さらにその後3～　――

　とんとんとん。

　と、階段を上がってくる足音を聞いて、離れた。
「はい。志穂ちゃん、ゆっくりしていってね。広之が悪さをしそうになったら、一発平手をくらわせてやればいいわ」
　お茶を持って上がってきた母親は、そんなことを床に座った志穂に向かって言い放つ。
「なに、言ってるんだよ」
「はいはい。信用してるわ、一応ね」
　くすくすと笑って、気づいているのかいないのか、彼女は息子にチクリと一言釘をさした。
「悪、かったな……さっき」
　母親が部屋を出て行ってから、広之は反省を口にした。
「う、ううん」
　ビックリしたように首を振って、志穂は頬を染めて俯く。
「でも。おまえも……母さんじゃないけど、引っ叩けよ。ホントに」
　切実に、そう願う。
　志穂はなかなか 嫌 なことを 嫌 だと主張しないから、危なくって仕方ない。
（俺の 理性 なんて、ホント、アテにならないし）
「……そんなこと、できないもん」

　都合よく解釈しそうになる。
　そんなふうに、無防備に笑われると――。

「できないもん、じゃねぇ……よ」
　顔を背け、広之は（なんだよ、カワイイじゃねーか）と複雑な面持ちで頭を掻いた。


　　　　　***　***


　次の日。
　部屋に落ちていた生徒手帳を登校がてらに返すと、志穂は何か問いたげにしげしげと広之を見上げてくる。
「なんだよ？」
「……あの、この中に」
「中？　名前確認しがてらちょっと見たけど……なんか問題あるのか？」
　生徒手帳なんてものは、広之の見識では日常 あまり 活用されている代物ではなかった。手帳とは名ばかりで、生徒の制服のポケットの中に入っていて時々、学生という身分を証明するために提示することが唯一の任務、のハズである。
「……ほかに、なかった？」
「ほかに？」
　彼女の意図するところの 意味 が まったく 理解できなかった。
（ほかに 何か 入ってたのか？）
　訝しく思う。
　ううん、と広之の様子に首を振ると志穂は頬を真っ赤に染めて俯き、恥ずかしそうに「いいの。ありがとう」と口にした。

　　>>>おわり。