裏表一体、日々のこと。
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「小さき姫と年の差侯爵」の結婚前のゴタゴタ編、プラス魔族フェスティバル! の第三回です。
「幼気なる友人」のタイトルは、ここまで。
でも、話の流れは続いているのでまったく終わってないんですけどね。
って、コトで魔族フェスティパルは続きます(苦笑)。
以下、「小さき姫と年の差侯爵」小さき姫と、幼気なる友人3。
今回の場面、前門の虎後門の狼ってイメージで作ってみました。いかがでしょうか。
どっちが虎で、どっちが狼かはご自由に!
「幼気なる友人」のタイトルは、ここまで。
でも、話の流れは続いているのでまったく終わってないんですけどね。
って、コトで魔族フェスティパルは続きます(苦笑)。
以下、「小さき姫と年の差侯爵」小さき姫と、幼気なる友人3。
今回の場面、前門の虎後門の狼ってイメージで作ってみました。いかがでしょうか。
どっちが虎で、どっちが狼かはご自由に!
―― 小さき姫と年の差侯爵。小さき姫と、幼気なる友人3 ――
そこに流れる空気は極寒のツンドラ気候。
さ、寒い。ゾクゾクするっ。
睨み合うというには、対面する二人の面に貼り付けられた表情はいっそ穏やかな春の日和の微笑みだったけれど……目がどちらも肉食獣のそれ。
獲物を奪い合う一触即発のその緊張感に、当事者ではないチサでさえ背筋にイヤーな汗が流れた。
当事者であるルルゥは、というと。
「そのような役にも立たぬメイドなど、完璧主義のそなたには不要じゃろう? 妾は心が広いからの。ふふふ、可愛がってしんぜよう……徹底的にな」
「余計なお世話ですよ、ご公女。ルルゥの教育は主である私の勤め、勝手に可愛がられては困りますね」
「なんと、そのような見目も麗しゅうないし粗相もする半人前以下のメイドに固執するとは信じられぬ」
「確かに、美人ではありませんし一族の中でも群を抜いて不器用で、学習能力のほとんどない呆れるほどの愚鈍さ。なにしろ貴女みたいな方に目をつけられている。おおよそ見当はついていますが……なにを見られたのか、頭が痛いところです。躾しなおさなければ」
「遠慮せずとも、躾は妾が請け負うが?」
「途中で投げ出すのは 私の 矜持にかかわります」
微笑み合う魔王子と公女の応酬は、何故か二人が取り合っている(はずの)メイド・ルルゥの欠点を声高にあげつらうことだった。
二人がやり合うたびに、傍らにいる彼女が可哀想なほど(ガーン)とか(ズーン)とか(しゅん)とか(るーるーるー)などの効果音とともに顔色を変える。
「おまえ」
「ルルゥ」
「ひっ! はいぃぃっっ」
挙げ句の果てに、どっちを取るんだととばかりに肉食獣二人のにこやかにギラギラとした瞳で問い詰められた幼気な小動物はふるふるっと震えて怯えた目を泳がせた。
あ、と目が合ったと思った瞬間。
「えっと。えっと! チサさま……チサさまにっ(だって、どっちもいま選ぶのは怖いんですっ!)」
「(ひーっ、こっちに振らないでよぉ)……わ、わたし?」
えへ、と笑ってみてから、チサは(ルルゥさんってじつはものすっごくチャレンジャーなんじゃ……)と肝が冷えた。
ぜったい、選びそうにない地雷を敢えて踏むあたり――ただ者じゃないわっ!!
>>>おわり。
そこに流れる空気は極寒のツンドラ気候。
さ、寒い。ゾクゾクするっ。
睨み合うというには、対面する二人の面に貼り付けられた表情はいっそ穏やかな春の日和の微笑みだったけれど……目がどちらも肉食獣のそれ。
獲物を奪い合う一触即発のその緊張感に、当事者ではないチサでさえ背筋にイヤーな汗が流れた。
当事者であるルルゥは、というと。
「そのような役にも立たぬメイドなど、完璧主義のそなたには不要じゃろう? 妾は心が広いからの。ふふふ、可愛がってしんぜよう……徹底的にな」
「余計なお世話ですよ、ご公女。ルルゥの教育は主である私の勤め、勝手に可愛がられては困りますね」
「なんと、そのような見目も麗しゅうないし粗相もする半人前以下のメイドに固執するとは信じられぬ」
「確かに、美人ではありませんし一族の中でも群を抜いて不器用で、学習能力のほとんどない呆れるほどの愚鈍さ。なにしろ貴女みたいな方に目をつけられている。おおよそ見当はついていますが……なにを見られたのか、頭が痛いところです。躾しなおさなければ」
「遠慮せずとも、躾は妾が請け負うが?」
「途中で投げ出すのは 私の 矜持にかかわります」
微笑み合う魔王子と公女の応酬は、何故か二人が取り合っている(はずの)メイド・ルルゥの欠点を声高にあげつらうことだった。
二人がやり合うたびに、傍らにいる彼女が可哀想なほど(ガーン)とか(ズーン)とか(しゅん)とか(るーるーるー)などの効果音とともに顔色を変える。
「おまえ」
「ルルゥ」
「ひっ! はいぃぃっっ」
挙げ句の果てに、どっちを取るんだととばかりに肉食獣二人のにこやかにギラギラとした瞳で問い詰められた幼気な小動物はふるふるっと震えて怯えた目を泳がせた。
あ、と目が合ったと思った瞬間。
「えっと。えっと! チサさま……チサさまにっ(だって、どっちもいま選ぶのは怖いんですっ!)」
「(ひーっ、こっちに振らないでよぉ)……わ、わたし?」
えへ、と笑ってみてから、チサは(ルルゥさんってじつはものすっごくチャレンジャーなんじゃ……)と肝が冷えた。
ぜったい、選びそうにない地雷を敢えて踏むあたり――ただ者じゃないわっ!!
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