姫と哀れな侍女。

　「小さき姫と年の差侯爵」の結婚前のゴタゴタ編、続き。先の魔王子と侯爵の、女性側バージョンです。朝の一コマなので、閑話としてお読みください。
　結婚式までの道のりは、果てしなく遠い気がしてます。
　いい加減、スピードアップせねば……次は結婚式当日を目指します。
　うん、たぶん！

　さて、近況と言えば買ったばかりの３ＤＳですね（←そうか？）。
　現在、地道にすれちがい通信で遊んでいます。新しいソフトは何一つ手に入れていません。『世界樹の迷宮Ⅳ』の予約だけしました(^^ゞ
　早く７月になればいいのにーっ！
　『世界樹』の公式ＨＰを眺めつつ、ウキウキしてます。
　職業的には、ソードマン（攻撃）とメディック（回復）とフォートレス（防御）あたりは堅い役割なので外せないよなあ、とチーム構成を練り練りしてます。
　個人的好みの職業は、ダンサーとナイトシーカーですかね。
　序盤から入れるとなると、少しナイトシーカーは考えものですが。たぶん、おそらく『世界樹』序盤の恒例地図描きの試練があると思われるので、打たれ弱いのは怖い（笑）。
　今から、どの職業でやろうかワクワクです。
　全滅するのは恒例行事のゲームです。でも、そこがいい。
　『Ⅰ』『Ⅱ』の序盤の地図描きミッションはまさに凄惨でした。パーティー全体が壊滅状態になっても街に帰らせてもらえないんですよっ。衛兵さんのいけずぅっ。
　今回の『Ⅳ』は初心者向けカジュアルモードがあるらしいので、ノーマルはきっとイケズな衛兵さんが復活してると予想してます。楽しみです♪
　注、決して私はＭではありません。

　以下、「小さき姫と年の差侯爵」姫と哀れな侍女。
　今回、侍女視点です。

――　小さき姫と年の差侯爵。姫と哀れな侍女　――

　ゾックゥっと背中に悪寒が走ったバカ、じゃなかった……侍女ルルゥは赤みかかった茶色の髪を逆立て、毛穴の全部が開いた心地に辺りを見回してみる。
　運のよくない身の上のせいか、こういうイヤな予感はよくある。そして、的中率も結構高い。
（……き、気のせい。だよね？）
　ビクビクしながらも、悪いことは考えないように首を振る。
　なんとなーく、身に覚えのある気配だったような気もしなくはないが。
「どうかしたの？　ルルゥ」
　心配げに覗きこんでくる現在の主人は、小さくて可愛らしい少女だ。どうやらほんの少し年齢は見た目よりも上らしいが……昨晩、涙ながらに訴えられた表情がまた可愛らしくて、ついつい見た目の印象を優先させてしまう。
　いけないな、と子供に接するみたいに頭を撫でる手が出そうになって、戒める。
「いえ、何もありません。チサさま」
「そう？　だったらいいのだけど。昨日の夜のことならキースさまは怒ってないと思うよ。優しいもの」
「そ、そうでしょうか？」
　思いっきり忘れていたのに！　と恨みがましくチサを見て、ため息をつく。
　絶対、怒ってるよ。そう、顔に書いてあったものっっ。
　あの冷ややかなアメジストの眼差しを、この愛らしい婚約者はきっと見たこともないのだろう。優しいと幸せイッパイの顔で慰められれば、それに応えないわけにはいかない。
「だったらいいのですけれど。昨晩は、お邪魔して申し訳ありませんでした」
　もう、邪魔はいたしません。キリッ。
「う、ううん。そんな……なんて言うか、は、はずかしいなあっ！　忘れてくれると嬉しいよっ」
　真っ赤になってチサは言い、「と、特に胸はね。小さいから忘れてね」と逆に思い出しそうなことをルルゥに囁いた。

　そうだよっ。小さな少女を裸にしてなにやってんですかっ！ あの御人はぁっ。
　なんか見た目 倒錯 なんですけど、 犯罪 なんですけどっっ。

「ど、どうしましょう。やっぱりムリです」
「え？」
　婚・前・交・渉・断・固・反・対！
　お二人の邪魔をする気は 毛頭 ありませんが、体が言うことをきかない気が、します。ごめんなさい。

　と、言うか。侯爵に殺されるかもしれません。誰か骨は拾ってください。
　出来れば、キラさま……がいいなあ。くすん。

　　>>>おわり。