Moonlight Piano H and C:rhapsodie(3)

　あけましておめでとうございます。
　本年もどうぞよろしくお願いします。

　遅くなりましたが、新年のご挨拶にやってきました。
　ついでに、「Ｈ＆Ｃ企画」の「ピアノ」番外ＳＳも書きます。結局、年越し企画となってしまいましたが……彼の言葉の続きに「アンド　ハッピーニューイヤー」をつけた方がシックリくるくらいに季節がずれております(^^ゞ。
　もう、気にしちゃダメー！
　「おまけ」というか、続きを書くつもりではありますが、いい加減季節が外れまくっているので、短く終わらせようかと思っています。
　本当は、イロイロチョメチョメーな展開も考えていたのですが（笑）。
　空港のロビーでのお話だけでいいかー？　とか^^;

　以下、「Ｈ＆Ｃ企画」の「ピアノ」番外ＳＳ。第四回。
　もうちょっとだけお付き合いくださいませ～。

―　Moonlight Piano～H and C:rhapsodie(3)～　―

　ゲートから小さな体の幼いオオカミ少年を連れて出てきたシスターが手を振る魔女をほどなく見つけると、すぐそばまでやってきて怪訝に目を瞠った。

「貴水くん？」

　彼は中世のヨーロッパを思わせる豪奢な服装を纏い、ふわふわの羽根のついた帽子で顔を隠し困ったように彼女を見る。
　その足元では、可愛い耳のついたフードをかぶったオオカミ少年がピョコピョコと跳ねていた。
「おうじさまだー、おうじさまだー、ぱーぱすご～い♪」
　嬉しそうに深紅と金糸の飾りのついた舞台に下りる緞帳のようなマントの下に潜りこむ。
　そんな我が子に「こらこら」と身を屈め、オオカミ少年の脇の下に手を入れて持ち上げる。
　さらに嬉しそうに小さなオオカミは尻尾を振って、キャッキャッと喜んだ。
「メリークリスマス、希」
　と、王子がふわりと 綺麗に 微笑んだ。

　　>>>「おまけ」程度に続きます。たぶん。