裏表一体、日々のこと。
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少し前に、一度書いた「背徳の姫君」本編外伝の出会い編です。
昨日の夜あたりに、こういうシチュエーションでどうだろう? とムクムクイメージが沸きまして、ついついメモしておきたくなったので短く書いてみました。
この二人には、この出会い編とともにラストあたりのイメージも浮かんでいます。
背徳なだけに、結構シビアな話になる予定ではあるんですけど……なんか書きたいなあ! という変な創作意欲の沸くシチュエーションです。
汐宮家の事情もあいまって、ハチとハナには紆余曲折あります。多分。
ちなみに、ラストのあたりの話は高校卒業後のものになります。
清乃さんにも、やや関係してくるカモしれませんねー?
以下、「背徳の姫君」本編外伝。
蜂と花の出会い編です。
私事の件ですが、一応原因はコレだろうというのが見つかりました。が、まだ本格的な治療には至ってなくて……紹介状は書いてもらったので処置のできる病院に持っていく予定です。
先生の話では、概ね手術した方がいいとの結論だったけど……どうなるかはまだ未定です。
昨日の夜あたりに、こういうシチュエーションでどうだろう? とムクムクイメージが沸きまして、ついついメモしておきたくなったので短く書いてみました。
この二人には、この出会い編とともにラストあたりのイメージも浮かんでいます。
背徳なだけに、結構シビアな話になる予定ではあるんですけど……なんか書きたいなあ! という変な創作意欲の沸くシチュエーションです。
汐宮家の事情もあいまって、ハチとハナには紆余曲折あります。多分。
ちなみに、ラストのあたりの話は高校卒業後のものになります。
清乃さんにも、やや関係してくるカモしれませんねー?
以下、「背徳の姫君」本編外伝。
蜂と花の出会い編です。
私事の件ですが、一応原因はコレだろうというのが見つかりました。が、まだ本格的な治療には至ってなくて……紹介状は書いてもらったので処置のできる病院に持っていく予定です。
先生の話では、概ね手術した方がいいとの結論だったけど……どうなるかはまだ未定です。
―― 背徳の姫君。~本編外伝-蜂と花の出会い~ ――
入学して間もなくのことだった。
誰もいない部室の窓際で午睡を満喫していた天文部一年の「ハチ」こと蜂谷聖〔はちたに ひじり〕は、人の話し声に目を覚ます。
話し声、とは一概に言っても、イロイロある。
和気藹々〔わきあいあい〕としたものから、深刻なものまで……これは、深刻なほうだろうか?
「 君にはついていけない 」
と、言ったのは男の方の声だった。
そして、「どうしてよ!」と反論したのは女の跳ねるような怒声。
「キスして! 高校の間だけでいいのよ。簡単じゃないっ」
男のなんともいえないため息が聞こえて、「高校の間だけ、ね。キス以上ものぞめるんならまだしも、プラトニックじゃこっちに メリット が何もないだろ」と突き放す。
「そうじゃないか? ハナ」
「……なによ」
「だから、君にはついていけない」
去っていく男を、今度は女も引き止めなかった。
ただ、泣いて「馬鹿男! ……わたしは、恋がしたいのよっ」と詰った。
「ハナ先輩」
部室から手を振ってハチが呼ぶと、華道部三年の「ハナ」こと汐宮君江〔しおみや きみえ〕は流れる涙もそのままに顔を上げた。
「聖くん、また見られちゃった?」
「まあね、いつものことながら アレ が先輩の振られる 理由 なんだね」
「そー、高校の間だけっていうのがね。あとは、ヤラせないこともあるかしらー?」
吹っ切れたように彼女は笑って、「せめて高校の間くらい普通に恋愛がしたいだけなのにね?」と自嘲した。
「ねえ、先輩」
「んー?」
「僕じゃダメかな?」
窓際に肘をついて、ハチはにこりと笑ってみせた。
*** ***
「 ダメ 」
と、口にしたあと――少し君枝は思案して「……じゃないわね」と呆然と聖を見上げた。
年下ではあるけれど、少し落ち着いた不思議な雰囲気のある 後輩 なんて面白いかもしれない。
一生に一度の、期間限定の恋愛ならば……。
「アリ、だわね。むしろ、大アリ」
「ハナ先輩が言うと、それって」
おっとりとした彼は微笑むと、
「なんかでっかい蟻が ででん と目の前にいてさ、ケンカ売ってるみたいだよ?」
と、可笑しそうに言った。
>>>出会い編メモ、終わり。
入学して間もなくのことだった。
誰もいない部室の窓際で午睡を満喫していた天文部一年の「ハチ」こと蜂谷聖〔はちたに ひじり〕は、人の話し声に目を覚ます。
話し声、とは一概に言っても、イロイロある。
和気藹々〔わきあいあい〕としたものから、深刻なものまで……これは、深刻なほうだろうか?
「 君にはついていけない 」
と、言ったのは男の方の声だった。
そして、「どうしてよ!」と反論したのは女の跳ねるような怒声。
「キスして! 高校の間だけでいいのよ。簡単じゃないっ」
男のなんともいえないため息が聞こえて、「高校の間だけ、ね。キス以上ものぞめるんならまだしも、プラトニックじゃこっちに メリット が何もないだろ」と突き放す。
「そうじゃないか? ハナ」
「……なによ」
「だから、君にはついていけない」
去っていく男を、今度は女も引き止めなかった。
ただ、泣いて「馬鹿男! ……わたしは、恋がしたいのよっ」と詰った。
「ハナ先輩」
部室から手を振ってハチが呼ぶと、華道部三年の「ハナ」こと汐宮君江〔しおみや きみえ〕は流れる涙もそのままに顔を上げた。
「聖くん、また見られちゃった?」
「まあね、いつものことながら アレ が先輩の振られる 理由 なんだね」
「そー、高校の間だけっていうのがね。あとは、ヤラせないこともあるかしらー?」
吹っ切れたように彼女は笑って、「せめて高校の間くらい普通に恋愛がしたいだけなのにね?」と自嘲した。
「ねえ、先輩」
「んー?」
「僕じゃダメかな?」
窓際に肘をついて、ハチはにこりと笑ってみせた。
*** ***
「 ダメ 」
と、口にしたあと――少し君枝は思案して「……じゃないわね」と呆然と聖を見上げた。
年下ではあるけれど、少し落ち着いた不思議な雰囲気のある 後輩 なんて面白いかもしれない。
一生に一度の、期間限定の恋愛ならば……。
「アリ、だわね。むしろ、大アリ」
「ハナ先輩が言うと、それって」
おっとりとした彼は微笑むと、
「なんかでっかい蟻が ででん と目の前にいてさ、ケンカ売ってるみたいだよ?」
と、可笑しそうに言った。
>>>出会い編メモ、終わり。
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