背徳の姫君。鳴海広之-その後。3（完）

　「背徳」番外、となりのイインチョ視点のその後、最終場面。
　私の中で、この鳴海委員長の性格はとっても好みな「彼」のひとつです。一途で彼女に対しては捻くれた態度をとりつつ、周囲に対してはのらりくらりとした器用なタイプ。
　苛められたい（笑）。
　前に文化祭の話をしましたが、「メイド喫茶」って文化祭の催しモノとして許される範囲なんでしょうか……とふと、心配になりました。
　文化祭の出し物って、生徒会がチェックしそうだけど……企画案がしっかりしてて、面白そうならいいのかしら？←そうなると、たぶん「メイド喫茶」では企画案は作らないよな。
　和装の袴服か洋風のメイド服か、悩むトコロです（←勝手に悩んどけ！）。

　どっちにしても、彼はあまり過激なことはしないハズですけどね。
　校内では（←こらこら）。

　以下、「背徳の姫君」番外、「鳴海広之-その後」3。
　彼視点の最終場面はこんな感じで……続きはまた後日、連載予定です。

――　背徳の姫君。～鳴海広之-その後3～　――

　友人の発した、その話題に広之は（しまった）と思ったが、顔には出さなかった。
　とぼけられるならとぼけてしまおう、とすら考えて「なんの話？」と先を促す。
「だーかーらー、昨日のキスの相手は誰だって話！　おまえ……さては、とぼける気だなっ」
「……そういうワケでは、ないけどね」
「仁木さんに聞いたら、思いっきり怒られたぞ？　いつの間に破局してたんだ？」
「………」
　そんなとこまで確認に行ってたのか、と ある意味 感心して（悪かったなあ）と思う。しかし、破局と言っても正式な付き合いをしていたワケでもないし、契約的な関係だったせいか広之には 実感 があまりない。
　対外的には そういう 解釈で間違いないのだろうが。

「――で。誰なんだ？」

　どうやら志穂の顔は見られていないらしかった。
　朝の登校は別々にしているから、今はまだ教室内に志穂の姿はない。彼女が不在の間にすべてを明かしてしまっても構わないが……。
「あれだけの濃厚なチューだ。体の関係ももちろん、アリだよな？」
「……あのな」
　気味の悪い笑みを浮かべる友人に広之は辟易して、考えた。
　体の関係、は当たらずも遠からず。
　想像をするのは勝手。だが……好奇に満ちた面々に囲まれ、答えを出す。

「　ノーコメント　」

　それきり、広之は彼らに対して口を噤み、いくら周りが無責任に騒ぎ立てようとも その話題 に触れることはなかった。

　>>>おわり。