裏表一体、日々のこと。
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日本の古くからの庭園と、西洋の花々が彩る空間とが混在するようなところだった。
芝生と木が整然と並んで、小高い山をつくり、その裾野に石で囲われた立派な池がある。
池には小さな庵の建てられた中州があり、石の橋を渡って行くことができる。屋敷に客人を迎えるようなことがあれば、ここで華やかな会が催されるのだろう。
「奏江〔かなえ〕様」
真広が茶室の小さな扉をくぐると、そこにいた彼はビクリと背中をふるわせた。
「な、にしに来た」
涙に声をふるわせながら、彼は毅然と睨む。
「おまえなんか 嫌い だ」
「それなら、それで構いませぬ」
と、怯むことなく告げると、履物を脱いで中に入る。
「奏江様がどのように思われても、友だちなら心配するものなのでしょう?」
「……友だち?」
奏江は目の前の水干姿の童子が発したひどく 、簡単な 単語だが 理解に苦しむ 言葉に怪訝に問う。
「誰と誰が?」
「奏江様と私が、です」
「……待て待て!」
慌てて押しとどめる。
真広は不思議そうな顔をした。
「いったい、いつ、どこから、そうなったんだ?!」
「? 旦那様がそう仰られましたが? ご不満でも?」
「おお アリ だっ!」
大きな声で不満を露にし、彼は「友だちとは、そういうものではない」と否定した。
「そうなのですか? では、どうすれば 友だち となれるのですか?」
やけに、真面目に訊くので奏江は困惑した。
「友達とは、決められてなるものではない。お互いになりたい、と思わねば……あとは、相手をよく知り、時には喧嘩をしてでも間違いを正すことも必要だ」
むっつりと、告げる。本当は自分にもよくは分かっていないのだが。
「わかりました。奏江様、貴方様に 友だち になっていただけるように 私が 働けばよいのですね?」
にっこり、と笑った無邪気な顔に、さらに奏江は渋面になった。
「……そういう、のとは微妙に ちがう と思うが」
ぐるり、と首を巡らせる水干姿の背中を見つめて、奏江は手のひらをギュッと握りしめた。
>>>つき と おに(冒頭4)。メモ終了。
今回で冒頭部終わりまでいこうとしたのですが、到達できず。
無念なり。次こそ、冒頭最後に届くハズ!
さて。
話とは関係ありませんが、本日コバルトの発売日でした。
……お気に入りのシリーズが二冊も出るとあって、確認(笑)に本屋まで行って来たのですが――一冊は、なんかどうしましょう展開でした。
まあ、シリーズとして進んでいくにあたり、こういう展開になるだろうという予想はしてたんですが。
にしても、ですね。
今回の巻だけで読むのはツラそうなので、次の巻が出てから読もうかと思っています。ははっ、買ったには買ったのですけどね。
もう一冊の方は、まだ買ってないの。
明日、会社の帰りに買おうと思ってます。でないと、ポイントがたまらない(←セコイ)。
芝生と木が整然と並んで、小高い山をつくり、その裾野に石で囲われた立派な池がある。
池には小さな庵の建てられた中州があり、石の橋を渡って行くことができる。屋敷に客人を迎えるようなことがあれば、ここで華やかな会が催されるのだろう。
「奏江〔かなえ〕様」
真広が茶室の小さな扉をくぐると、そこにいた彼はビクリと背中をふるわせた。
「な、にしに来た」
涙に声をふるわせながら、彼は毅然と睨む。
「おまえなんか 嫌い だ」
「それなら、それで構いませぬ」
と、怯むことなく告げると、履物を脱いで中に入る。
「奏江様がどのように思われても、友だちなら心配するものなのでしょう?」
「……友だち?」
奏江は目の前の水干姿の童子が発したひどく 、簡単な 単語だが 理解に苦しむ 言葉に怪訝に問う。
「誰と誰が?」
「奏江様と私が、です」
「……待て待て!」
慌てて押しとどめる。
真広は不思議そうな顔をした。
「いったい、いつ、どこから、そうなったんだ?!」
「? 旦那様がそう仰られましたが? ご不満でも?」
「おお アリ だっ!」
大きな声で不満を露にし、彼は「友だちとは、そういうものではない」と否定した。
「そうなのですか? では、どうすれば 友だち となれるのですか?」
やけに、真面目に訊くので奏江は困惑した。
「友達とは、決められてなるものではない。お互いになりたい、と思わねば……あとは、相手をよく知り、時には喧嘩をしてでも間違いを正すことも必要だ」
むっつりと、告げる。本当は自分にもよくは分かっていないのだが。
「わかりました。奏江様、貴方様に 友だち になっていただけるように 私が 働けばよいのですね?」
にっこり、と笑った無邪気な顔に、さらに奏江は渋面になった。
「……そういう、のとは微妙に ちがう と思うが」
ぐるり、と首を巡らせる水干姿の背中を見つめて、奏江は手のひらをギュッと握りしめた。
>>>つき と おに(冒頭4)。メモ終了。
今回で冒頭部終わりまでいこうとしたのですが、到達できず。
無念なり。次こそ、冒頭最後に届くハズ!
さて。
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……お気に入りのシリーズが二冊も出るとあって、確認(笑)に本屋まで行って来たのですが――一冊は、なんかどうしましょう展開でした。
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主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
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