裏表一体、日々のこと。
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「背徳」本編、続編の「魔女の棲む家」第二回です。
引き続き、生徒会書記の真鍋耀視点で……現段階の感触では、やはり個別の視点で書くかなあ? という感じです。
しかし、それぞれの視点で話の長さがマチマチになりそうで(遠い目)。
この三人の話は、果てしなく終わりがない(つーか、エンドレス形式)ので、どこでしとめるべきか……と、いつも考えてしまいます。
生徒会長、真希さん視点で切りがよければ、そこで止めるのも方法かなあ、とかイロイロ。
以下、「背徳の姫君」本編、続編「魔女の棲む家」2。
何故か、孤高の書記殿は幼馴染の会長氏に激ヨワです。
理由は判然としませんが……自分にはない「純」さに萎えるのではないかと。しかも、この会長氏はなかなかに頑固で、諦めが悪いので抵抗するよりは乗っかった方が楽なのかも?
引き続き、生徒会書記の真鍋耀視点で……現段階の感触では、やはり個別の視点で書くかなあ? という感じです。
しかし、それぞれの視点で話の長さがマチマチになりそうで(遠い目)。
この三人の話は、果てしなく終わりがない(つーか、エンドレス形式)ので、どこでしとめるべきか……と、いつも考えてしまいます。
生徒会長、真希さん視点で切りがよければ、そこで止めるのも方法かなあ、とかイロイロ。
以下、「背徳の姫君」本編、続編「魔女の棲む家」2。
何故か、孤高の書記殿は幼馴染の会長氏に激ヨワです。
理由は判然としませんが……自分にはない「純」さに萎えるのではないかと。しかも、この会長氏はなかなかに頑固で、諦めが悪いので抵抗するよりは乗っかった方が楽なのかも?
―― 背徳の姫君。~魔女の棲む家1-2~ ――
週末、使命に燃えた真希に連れ出された耀は大きな日本家屋の前に立っていた。
広大な敷地をぐるりと囲う生垣に、こぢんまりとした鄙〔ひな〕びた門。開かれたそこを、飛び石が玄関まで案内する。
その間にも、今ではあまり目にしなくなった「和」の庭園に馬鹿らしいほどに感嘆した。
「こりゃ、すごい」
よく晴れた寒空の中、耀はそうはあまり実感のこもっていない様子で言葉にする。
半ば無理矢理に連れてこられた彼の装いは、普段の外着と何ら大差はない。厚手のジャンパーにマフラー、中はセーターとGパン。靴は、一応こだわりのスニーカーなのだが……特に他意はない。
「深窓の令嬢ってヤツだな。頑張れよ」
ポン、と叩く。
真希は耀とは違い。しっかりとした正装のいでたちだった。とは言っても、この家からすれば「庶民」の礼装〔背広〕に過ぎない。
「ああ、耀がいてくれてよかった……俺だけじゃ、とてもじゃないけど入れそうにないよ」
「そうか?」
確かに、どでかい家だから威圧感はあるが――それだけだ。
「そうだよ、やっぱり汐宮さんは俺にはもったいない女性〔ひと〕なのかもしれない……おまえの方がずっと、肝が据わっているし」
「何、言ってるんだよ」
ゾッ、と背中に寒いものが走って耀は即座に否定した。
「清乃の 相手 はおまえだろ」
「耀……彼女って気が利くだろう? 俺が一人じゃかわいそうだと思っておまえと一緒に来るように言ったんだよ、きっと」
(いや。それはない)
最近、……正確にはあの三学期の始業式の一件から真希はよく、清乃のいいところを耀に売り込むようになった。
内心、そうじゃないと思うのだが、口にしたところで聞く耳を持たない 人間 にはなんの 意味 もないから黙っている。
代わりに。
「 ふぅん 」
どうでもいいと相槌をつくと、「なんだよ、その気のない返事」と温厚なはずの真希はやけに冷ややかに言って、振り返る耀から顔を背けた。
>>>続きます。
週末、使命に燃えた真希に連れ出された耀は大きな日本家屋の前に立っていた。
広大な敷地をぐるりと囲う生垣に、こぢんまりとした鄙〔ひな〕びた門。開かれたそこを、飛び石が玄関まで案内する。
その間にも、今ではあまり目にしなくなった「和」の庭園に馬鹿らしいほどに感嘆した。
「こりゃ、すごい」
よく晴れた寒空の中、耀はそうはあまり実感のこもっていない様子で言葉にする。
半ば無理矢理に連れてこられた彼の装いは、普段の外着と何ら大差はない。厚手のジャンパーにマフラー、中はセーターとGパン。靴は、一応こだわりのスニーカーなのだが……特に他意はない。
「深窓の令嬢ってヤツだな。頑張れよ」
ポン、と叩く。
真希は耀とは違い。しっかりとした正装のいでたちだった。とは言っても、この家からすれば「庶民」の礼装〔背広〕に過ぎない。
「ああ、耀がいてくれてよかった……俺だけじゃ、とてもじゃないけど入れそうにないよ」
「そうか?」
確かに、どでかい家だから威圧感はあるが――それだけだ。
「そうだよ、やっぱり汐宮さんは俺にはもったいない女性〔ひと〕なのかもしれない……おまえの方がずっと、肝が据わっているし」
「何、言ってるんだよ」
ゾッ、と背中に寒いものが走って耀は即座に否定した。
「清乃の 相手 はおまえだろ」
「耀……彼女って気が利くだろう? 俺が一人じゃかわいそうだと思っておまえと一緒に来るように言ったんだよ、きっと」
(いや。それはない)
最近、……正確にはあの三学期の始業式の一件から真希はよく、清乃のいいところを耀に売り込むようになった。
内心、そうじゃないと思うのだが、口にしたところで聞く耳を持たない 人間 にはなんの 意味 もないから黙っている。
代わりに。
「 ふぅん 」
どうでもいいと相槌をつくと、「なんだよ、その気のない返事」と温厚なはずの真希はやけに冷ややかに言って、振り返る耀から顔を背けた。
>>>続きます。
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