裏表一体、日々のこと。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「背徳」本編の続き、「魔女の棲む家」第一回。
最初は、まずは真鍋耀視点です。
構成をどうするか、まだ流動的です。視点をコロコロ変えるか、あるいはそれぞれの視点で別個に書くか……話の流れをみて考えようと思います。
行き当たりばったり、はいつものことです。
しかし、この最初の場面だけは前の話を書いている時から、頭にあったモノです。
以下、「背徳の姫君」本編、続編「魔女の棲む家」1。
魔女って誰さ! きっと、この人ですよね。
今から、清乃さんの家族を考えます(←こらこら)。年の離れた兄がいるのは決定事項ですが、この話には出てこなーい!
遠く離れたところで、一人暮らし設定なので……おそらく。結婚はしてないけど、彼女はいそうだ(←いらない設定ばかり考える)。
最初は、まずは真鍋耀視点です。
構成をどうするか、まだ流動的です。視点をコロコロ変えるか、あるいはそれぞれの視点で別個に書くか……話の流れをみて考えようと思います。
行き当たりばったり、はいつものことです。
しかし、この最初の場面だけは前の話を書いている時から、頭にあったモノです。
以下、「背徳の姫君」本編、続編「魔女の棲む家」1。
魔女って誰さ! きっと、この人ですよね。
今から、清乃さんの家族を考えます(←こらこら)。年の離れた兄がいるのは決定事項ですが、この話には出てこなーい!
遠く離れたところで、一人暮らし設定なので……おそらく。結婚はしてないけど、彼女はいそうだ(←いらない設定ばかり考える)。
―― 背徳の姫君。~魔女の棲む家1-1~ ――
「お願いがあるんです」と口を開いた、黒い、ガラス玉のような彼女の瞳に虫唾が走る。
嫌な予感が真鍋耀〔まなべ よう〕の頭を過〔よ〕ぎって……けれど、向けられているのは自分ではないとまだ余裕を残していた。
外を眺めながら、話だけを耳にする。
まだ、肌寒い三月だ。窓は閉め切られ、そこに二人の姿が映った。
「ダメ、かしら? 名越くん……この週末って、急な話なんですけど」
とある騒ぎの結果、長かった黒髪が肩ほどまで短く揃えられた彼女は、日本人形のような面差しを憂いをもたせて曇らせると、頼りなげに目の前の彼を見上げた。
効果覿面、帝都浦川高校の生徒会会長である名越真希〔なこし まき〕は、そんな汐宮清乃〔しおみや きよの〕に一も二もなく頷いた。
「構いませんとも。むしろ、光栄です。汐宮流といえば、華道の家元で有名ですし……俺なんかで反対されやしませんか?」
話口調も丁寧にしたほうがいいかと、やけに心配する真希にくすくすと笑うと、清乃は「いやだ」とさも可笑しいと言った。
「しゃちほこばらなくても大丈夫です。みんな、わたしの「 彼 」というのに 会って みたいだけなのですから」
面白がっているんです、とほんの少し顔をしかめる。
「そうですか?」
「ええ。ほら、この髪の騒ぎがあったでしょう? それで、知られてしまって……本当は、こうなると思っていたので黙っておきたかったのですけど」
困ったように、真希を仰いだ。
「名越くんに迷惑ばかりかけてしまって、心苦しいわ」
「そんな!」
清乃の手を取って、真希は姫に忠誠を誓う騎士のごとく宣言した。
「週末ですね、まかせてください。汐宮さん」
さて。
そこから彼女の視線は、生徒会室の窓際の椅子に座った書記へと移った。
「よろしければ、耀も一緒に来て欲しいわ」
「……は?」
なんでだ? と不快に思ったが、彼女は怯まない。
にっこりと笑うと、あの ゾッ とする眼差しで彼を映した。
「母が貴方にお礼を言いたいと……助けていただいたので是非」
「別に、いらない。礼ならおまえがしに来たじゃないか、それで 十分 だろう?」
あとは、そこの真希一人でやらせておけとばかりに、耀は清乃を冷たく見放した。
「 そう。残念ね 」
(よく、言う)
解かっていたクセに、わざと誘ったその手口に耀は辟易とした。
(策を講じていた ワケ だ……最初から)
息をついた 儚げな 彼女は、いまだ手を取ったまま離す気配のない真希へと顔を上げると、「母が 二人に 会うのを 楽しみ にしていたのですけど」とささやかに 強請るように 呟いた。
>>>続きます。
「お願いがあるんです」と口を開いた、黒い、ガラス玉のような彼女の瞳に虫唾が走る。
嫌な予感が真鍋耀〔まなべ よう〕の頭を過〔よ〕ぎって……けれど、向けられているのは自分ではないとまだ余裕を残していた。
外を眺めながら、話だけを耳にする。
まだ、肌寒い三月だ。窓は閉め切られ、そこに二人の姿が映った。
「ダメ、かしら? 名越くん……この週末って、急な話なんですけど」
とある騒ぎの結果、長かった黒髪が肩ほどまで短く揃えられた彼女は、日本人形のような面差しを憂いをもたせて曇らせると、頼りなげに目の前の彼を見上げた。
効果覿面、帝都浦川高校の生徒会会長である名越真希〔なこし まき〕は、そんな汐宮清乃〔しおみや きよの〕に一も二もなく頷いた。
「構いませんとも。むしろ、光栄です。汐宮流といえば、華道の家元で有名ですし……俺なんかで反対されやしませんか?」
話口調も丁寧にしたほうがいいかと、やけに心配する真希にくすくすと笑うと、清乃は「いやだ」とさも可笑しいと言った。
「しゃちほこばらなくても大丈夫です。みんな、わたしの「 彼 」というのに 会って みたいだけなのですから」
面白がっているんです、とほんの少し顔をしかめる。
「そうですか?」
「ええ。ほら、この髪の騒ぎがあったでしょう? それで、知られてしまって……本当は、こうなると思っていたので黙っておきたかったのですけど」
困ったように、真希を仰いだ。
「名越くんに迷惑ばかりかけてしまって、心苦しいわ」
「そんな!」
清乃の手を取って、真希は姫に忠誠を誓う騎士のごとく宣言した。
「週末ですね、まかせてください。汐宮さん」
さて。
そこから彼女の視線は、生徒会室の窓際の椅子に座った書記へと移った。
「よろしければ、耀も一緒に来て欲しいわ」
「……は?」
なんでだ? と不快に思ったが、彼女は怯まない。
にっこりと笑うと、あの ゾッ とする眼差しで彼を映した。
「母が貴方にお礼を言いたいと……助けていただいたので是非」
「別に、いらない。礼ならおまえがしに来たじゃないか、それで 十分 だろう?」
あとは、そこの真希一人でやらせておけとばかりに、耀は清乃を冷たく見放した。
「 そう。残念ね 」
(よく、言う)
解かっていたクセに、わざと誘ったその手口に耀は辟易とした。
(策を講じていた ワケ だ……最初から)
息をついた 儚げな 彼女は、いまだ手を取ったまま離す気配のない真希へと顔を上げると、「母が 二人に 会うのを 楽しみ にしていたのですけど」とささやかに 強請るように 呟いた。
>>>続きます。
PR
この記事にコメントする
新・アンケート開催中
カレンダー
どれにしますか?
こんなん生息中。
HN:
なお
HP:
性別:
女性
住所:
大阪府
職業:
たぶん、そのうち無色。
趣味:
主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
自己紹介:
恋愛小説やら絵やら書いて、裏と表のHPを運営中。ココでは日々のこと、本編の番外か先行掲載を目的にツラツラ生息していこうかと思っています。
新しい日々
2016
/
09
/
11
(
Sun
)
22
:
39
:
09
)
2016
/
09
/
04
(
Sun
)
22
:
45
:
15
)
2016
/
09
/
03
(
Sat
)
19
:
51
:
06
)
2016
/
01
/
01
(
Fri
)
00
:
19
:
24
)
2015
/
12
/
30
(
Wed
)
21
:
26
:
50
)
こめんと
無題
(
君を、きっと、好きになる。2.6-桜
)
from:
mimana
2013
/
05
/
21
(
Tue
)
21
:
48
:
28
無題
(
恋敵がやってきた!2
)
from:
mimana
2012
/
02
/
22
(
Wed
)
00
:
16
:
32
無題
(
鳴海広之の場合。天使の領分3(終)
)
from:
mimana
2012
/
01
/
20
(
Fri
)
13
:
02
:
04
無題
(
鳴海広之の場合。天使の領分2
)
from:
mimana
2012
/
01
/
15
(
Sun
)
22
:
53
:
05
無題
(
鳴海広之の場合。天使の領分1
)
from:
mimana
2012
/
01
/
12
(
Thu
)
23
:
03
:
07
ブログ内検索