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裏表一体、日々のこと。
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 「背徳」番外、じれったいゾ! コノヤローな幼馴染カップルのその後の第二回です。
 委員長には、あまりお言葉をいただいたことがないのですが……アンケートやちょこっとした話の時に、どうやら気に入ってくださっている方が希少にもいらっしゃる模様なので、ホッとしています。
 「ピアノ」の貴水くんに引き続き、「うらキロ」内のほとんどの男性はわたくしめの独断と偏見で構築されているので……その割りには、一貫性が見られないような気がしてなりませんが(←おいおい)。
 優しいだけ、とか、意地悪なだけじゃ満足しないの――という、ギャップに弱いらしいわたくしめのことなので、いつもこんなヤツを書いて受け入れられるのか、とドギマギしています。
 いや。
 それ以前に、こんな話が一般に受け入れられるのか……とか、心配しながら更新してるワケです(^^ゞ。
 ぎゃ、ギャンブラーだな。オイ。
 最近、大負けはしてないので、人並みな趣味をしているってコトですか?←大カン違い!

 えっと、みなさんのご要望に応えられるかどうかは分かりませんが、委員長は「鬼畜」属性にしておきます(←しておくって何さ!)。
 「鬼畜」属性の「言葉攻め」タイプ……なにげに、無理難題をふっかけて、「ピー」なことを彼女に強いるなんて、私のツボなんですが!
 ……結局、自分の趣味かよとか、言わない(>▲<)!

 以下、「背徳の姫君」番外、「二人の場合-その後」2。
 次回で、「その後」も終わりです。
 この続きは、「R」表現が強めになっていきそうなのでブログでの連載はどうしようか、考え中です。
 できなくはないけれど……強制終了とか多そうなのが、ねえ?




―― 背徳の姫君。~二人の場合-その後2~ ――

 それから。
 志穂はどう、広之に訊けばいいのか分からなかった。要領よく端的に話すことがもともとあまり上手くないのも原因だが、なにより二人のキスの場面を目撃されたことによる がたってからというもの……彼の周囲は騒がしい。
 志穂の存在をあえて伏せているから、近づくことさえ憚〔はばか〕られた。
 朝も夕方も、一緒になることは避けていて……噂が表沙汰になって以来、手さえ繋いでいなかった。
(フォローするって言ったのに……)
 志穂は、付き合うことになった時に彼が言ったことを思い出していた。確か、あの時は志穂と付き合うことを 隠す つもりはなさそうだった。

『俺ができるだけ上手く立ち回るから』

 そう、言った。
 なのに、どうしてそうしないの?

(もう、一緒にいられないの? そういうことなの?)
 考えれば、考えるだけ悪いことばかり頭に浮かぶ。
 付き合い始めた矢先に、こんなことになって……まるで、短い夢でも見ていたようだ。
(ううん、きっと……鳴海くんには鳴海くんの考えが、あるんだ。わたしよりも ずっと 頭が回る人だもの――)
 一生懸命否定はするものの、長く話もしていない彼の背中は遥か遠くに行ってしまったように映った。何を考え、どうして何も言ってくれないのかと不安になる。
( 信じて、いいんだよね? )
 返ってくるはずのない問いを投げかけ、ポン、と叩かれた肩に顔を上げる。
 と。
 そこには、あまり親しくないクラスメートの男女混合がズラリ。
(な、なに……?)
 志穂からすれば、クラスメートのほとんどは親しい、と呼べる間柄ではないが、それにしてもこんなに大勢に囲まれたのは初めてだった。
 ビクリ、と身をすくめると彼らは怯える志穂を介さずに、口を開いた。
「山辺さん」
「は、はい」
「鳴海の隣に住んでるんだよね?」
「……そう、です」
 噂がたってから一週間、ようやく彼らは志穂の存在に気がついたらしい。
 と、言っても。
 広之と家が「隣同士」という程度の認識だろうが……その証拠に、志穂がその「相手」だとは思っていない口ぶりだ。
「誰か見なかった? どんな情報でもいいんだけど……あいつが付き合ってそうな女の特徴とかさ」
「……あ、あの」
「俺たちもイロイロ当たったんだけどね。隣のクラスの仁木さんとか。委員会のメンバーとか、仲良さそうなあたりを満遍なく」
「……はあ」
「でも、全然かすりもしてないみたいで。鳴海は鳴海で黙ったまんまだしさ」
「………」
 それは、そうだろう。その相手は、今、彼らの目の前にいる志穂なのだから。
 数ある候補の中の一人にさえ、入らない 存在 。
 ここにいるのに……誰も、志穂を見てはいなかった。
 分かってはいたけれど、解かっていなかった。
 思考の深みに落ちこんで、頭上で交わされる会話は少しも頭に入ってこなかった。

「なに、やってるの?」

 響いた声に、ハッとして志穂は顔を上げる。たった一週間のことだけど、久方ぶりに聞いた彼の声は懐かしかった。
「鳴海くん」
「山辺……よけいなこと言わなくていいから」
 冷たく突き放されて、唇を噛む。
(……よけいなこと、って何? わたしと、付き合ってること?)
「よけい……じゃ、ないもん。……は、……だもん」
 小さく発せられた大人しい彼女の、ボソボソとこもった声は途切れ途切れにしか周囲に届かなかった。

  >>>続きます。

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たぶん、そのうち無色。
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