裏表一体、日々のこと。
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「小さき姫と年の差侯爵」の結婚、第六回です。
ストックを残したかったけれど、残せなかった(残念)! 次は彼視点で書こうと思っています。
が!
一体、着地点はどこにくるのでしょうか? 謎です。
と、とりあえず、おさまるところにおさまる感じに終われればいいかなあ! と手探りで頑張りますっ。
以下、「小さき姫と年の差侯爵の、結婚」5。
確か、そうだったと思うのですが……どこかで、やっちゃってたらスミマセン!
もう、過去に書いたアレやコレやは忘れてしまいました。でも、当初の予定ではコレ狙っていたハズです。
次回は、侯爵視点でココに至る経緯など。伏線は引いていたんですよっ! という話。
ストックを残したかったけれど、残せなかった(残念)! 次は彼視点で書こうと思っています。
が!
一体、着地点はどこにくるのでしょうか? 謎です。
と、とりあえず、おさまるところにおさまる感じに終われればいいかなあ! と手探りで頑張りますっ。
以下、「小さき姫と年の差侯爵の、結婚」5。
確か、そうだったと思うのですが……どこかで、やっちゃってたらスミマセン!
もう、過去に書いたアレやコレやは忘れてしまいました。でも、当初の予定ではコレ狙っていたハズです。
次回は、侯爵視点でココに至る経緯など。伏線は引いていたんですよっ! という話。
―― 小さき姫と年の差侯爵の、結婚。5 ――
領主の結婚とあれば、城下の賑わいも(いくら正体不明の侯爵と言っても)それなりで、お披露目もかねて街中を練り歩いたり、城の門まで開放したりしてちょっとしたお祭り騒ぎとなっていた。
ひとまず、城内に戻って窓から手を振っていた(侯爵の腕に座るように抱えられていたので、かなり抵抗しつつ)チサはオドオドと「いいんでしょうか?」と訊ねた。
「何がだい?」
(ベッド以外では)常にない近さのキースの宝石みたいな紫の瞳に頬を染め、小さな体の花嫁は俯いた。
「子供みたいなわたしで、いいんでしょうか?」
見栄えがよくない。こんなふうに抱き上げられては、親子のように見られても仕方がないと落ち込む。
(よ、幼女趣味って噂がまた広がってしまううう!)
せめて、出るところが出ていれば……いや、揉まれているせいか前よりも張りはある気がするけれども、けれどもっ(真っ赤!)!
無意識に胸に目を落とすチサに、キリエ侯爵は目を瞬いて微笑んだ。
「チサは子供では、ないでしょう?」
「え?」
目を上げれば、目が眩むほどの優雅な微笑みが近づいてくる。
眩しさに脳内が惚けて、まったく対処できなかった。
(……あ。)
ニコリ、と彼は笑いかけて、もう一度唇を塞ぐ。誰のって、それは――。
触れるだけの口づけだったけれど、まさしくこれがチサにとっての初めてのキスになる。
「き、キースさまっ!」
「ああ、神前の誓いの前にしてはいけなかった?」
信心深い令嬢なら確かに、そういうものを大切にすることもあるだろう。けれど、チサの動揺は全然違うところにあった。
首を振って、真っ赤になる。
「いいえ、いいえ! でも、ほんとうに? それではどうして……今日までしていただけなかったの?」
唇へのキスをしてもらえなかったことが、密やかな不満だった。
首筋への口づけ(と言うか、食事?)は幾度となくされたけれど、唇にはしなかった。それは、昨日の夜でさえ、今日の朝でさえ当てはまること。
「最初は意識してなかったけど、こういうことはロマンチックにしたいじゃない?」
「ロマン、チック?」
思いがけない言葉に、反芻する。
「うん。私と貴女の初めての口づけは、大事にしたかったんだ」
>>>続きます。
領主の結婚とあれば、城下の賑わいも(いくら正体不明の侯爵と言っても)それなりで、お披露目もかねて街中を練り歩いたり、城の門まで開放したりしてちょっとしたお祭り騒ぎとなっていた。
ひとまず、城内に戻って窓から手を振っていた(侯爵の腕に座るように抱えられていたので、かなり抵抗しつつ)チサはオドオドと「いいんでしょうか?」と訊ねた。
「何がだい?」
(ベッド以外では)常にない近さのキースの宝石みたいな紫の瞳に頬を染め、小さな体の花嫁は俯いた。
「子供みたいなわたしで、いいんでしょうか?」
見栄えがよくない。こんなふうに抱き上げられては、親子のように見られても仕方がないと落ち込む。
(よ、幼女趣味って噂がまた広がってしまううう!)
せめて、出るところが出ていれば……いや、揉まれているせいか前よりも張りはある気がするけれども、けれどもっ(真っ赤!)!
無意識に胸に目を落とすチサに、キリエ侯爵は目を瞬いて微笑んだ。
「チサは子供では、ないでしょう?」
「え?」
目を上げれば、目が眩むほどの優雅な微笑みが近づいてくる。
眩しさに脳内が惚けて、まったく対処できなかった。
(……あ。)
ニコリ、と彼は笑いかけて、もう一度唇を塞ぐ。誰のって、それは――。
触れるだけの口づけだったけれど、まさしくこれがチサにとっての初めてのキスになる。
「き、キースさまっ!」
「ああ、神前の誓いの前にしてはいけなかった?」
信心深い令嬢なら確かに、そういうものを大切にすることもあるだろう。けれど、チサの動揺は全然違うところにあった。
首を振って、真っ赤になる。
「いいえ、いいえ! でも、ほんとうに? それではどうして……今日までしていただけなかったの?」
唇へのキスをしてもらえなかったことが、密やかな不満だった。
首筋への口づけ(と言うか、食事?)は幾度となくされたけれど、唇にはしなかった。それは、昨日の夜でさえ、今日の朝でさえ当てはまること。
「最初は意識してなかったけど、こういうことはロマンチックにしたいじゃない?」
「ロマン、チック?」
思いがけない言葉に、反芻する。
「うん。私と貴女の初めての口づけは、大事にしたかったんだ」
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