裏表一体、日々のこと。
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「天気予報士な恋」の第二回です。
理想的展開に恥ずかしい気分でいっぱいですが、これがこの話の醍醐味なのでついてきていただけると大変嬉しいです。
昨日、彼視点の番外短編を書いてました。
で、改めて最初のこの場面を見直すと……むっちゃ、彼の気持ちがよくわかりました。そりゃ手をだすわな(←コラコラ)。
って、コトで安心して連載しております。
続きも書きたいなあ。
本当はその後の場面に入れようと思ってたエピソードがあってさあ、それを書きたいのよねえ。
場合によってはちょっと重くなりそうだから、考え中ですが。
以下、「天気予報士な恋」第一話。
ところにより豪雨、というサブタイトルは場面に合っているのか微妙です!
理想的展開に恥ずかしい気分でいっぱいですが、これがこの話の醍醐味なのでついてきていただけると大変嬉しいです。
昨日、彼視点の番外短編を書いてました。
で、改めて最初のこの場面を見直すと……むっちゃ、彼の気持ちがよくわかりました。そりゃ手をだすわな(←コラコラ)。
って、コトで安心して連載しております。
続きも書きたいなあ。
本当はその後の場面に入れようと思ってたエピソードがあってさあ、それを書きたいのよねえ。
場合によってはちょっと重くなりそうだから、考え中ですが。
以下、「天気予報士な恋」第一話。
ところにより豪雨、というサブタイトルは場面に合っているのか微妙です!
―― 天気予報士な恋 ~第一話-ところにより豪雨~ ――
「いいえ。大丈夫ですか?」
優しい、そしてやはり聞き覚えのある声に和美は悩む。
自分の身近にこんな見目の麗しい素敵な男性はいないはずだ。しかも、彼は和美よりもかなり年下のような気がする。
三十路を過ぎた和美にとって見れば、どうやら二十代前半だと思われる相手との接点が見えない。
もしかして、客だろうか?
指輪やネックレスといった貴金属のブランドショップに勤める和美のお客には若い男性もいる。が、それにしても顔を覚えていないというのは解せない。
こんなにも声は耳に馴染んでいるのに……常連様ではないのだろうか?
パンプスを履いた和美は、再度顔を上げて彼の顔をよく見ようと考えた。
「……あ、あの」
「なんですか?」
と、年若い彼は首を傾げた。
可愛い!
弟がいれば、こんな感じだろうか? とつい頬が緩んでしまう。
しかし、近い。近すぎるんです、距離が。
目の前に男の人の顔がある、というのにそのフワンとした爽やかな雰囲気に危険な感じはしなかった。
「……どこかで、お会いしたことありました? すみません、見覚えはあるんですけれど」
和美は降参をして、相手に訊いた。
すると、彼は可笑しいというように微笑んで、「知りたいですか?」と囁く。耳のそばで……って、ソレ必要ないよね?
無駄に距離が近いような気がするんですけど。
それとも、最近の若者のパーソナルスペースはこんなに狭まっているのでしょうか。
お姉さん、とてもついていけないわ。
身を引いて和美は「そ、そうね」と頷いた。彼の手に腕を取られ、引き寄せられる。
「送りますよ」
と彼は言う。
纏う空気は長閑ながら案外強引なのだな、と和美は彼が傘の中に入れてくれたのだと知って、少し落ちこみかけていた気分が浮上した。
マンションの部屋の玄関先で聞いた彼の答えに、和美は言葉を失った。
「え?」
「だから、ナンパです」
にっこりと彼は爽やかに笑って、やっぱり見覚えのある顔をそばまで落としてきた。
その時まで、和美は危機感を持っていなかった。
若くて、たぶん女性に不自由をしてなさそうな外見の彼が、まさか自分を狙っているとは思えない。そこまで自意識は過剰ではないつもりだし。
それに、和美の偏見というか……自分よりも年若い男性をそういう対象としては見たことがなかった。
しまった、と思った。
玄関のドアノブにある鍵穴に鍵をさしこんでしまった。
身の安全を考えるなら、許すべきではなかったのに……部屋まで呼んでお礼をしようと考えたのは、やはり今日彼氏に振られたのが堪えていたのかもしれない。
和美の止まった手を彼が掴んで、鍵を廻すと扉を開けた。
滑りこむように中に入って、扉を閉めチェーンまでかける。
暗闇の自分の家の玄関で繰り広げられたそれに、和美はまるでドラマみたいだと妙な気分になった。
(そうか……)
と、納得する。
「本気じゃ、ないんでしょ?」
「どうして、そう思うんですか?」
「だって、あなたモテそうだもの……行きずりエッチなんてする必要ないじゃない?」
和美が至極真面目に言うのを彼は少し考えるように黙って、目を彼女に合わせた。
「ナンパ、って言ったのが悪かったんですね。訂正します。僕らは知り合いではありませんが、僕は貴女を知っていますし貴女も僕を知っている」
それは、知り合いではないのだろうか?
首を傾げる。
「知り合いじゃないのに、知ってるの?」
「ええ、たぶん。僕もさっきまでは 貴女が 僕を知ってくれているとは知りませんでした」
「ええっ? ど、どういうこと?」
「僕の、一方通行だと……思ってた」
目を伏せると、彼はその誠実そうな顔を寄せて身動きが取れないように壁にはりつけた和美の冷えた唇に自分のそれを重ねて、啄む優しいキスを降らせた。
>>>続きます。
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