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裏表一体、日々のこと。
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 「天気予報士な恋」の後日談の前編です。
 最終話の夕方あたり~夜にかけてのお話です。
 恋人同士でも、なかなかこういうのを現実では見ませんが……小雨程度ならまあ、許容範囲かな?

 GWも明日までですね。
 私には無関係でしたけれども、ようやく日常でホッとしてます。人口密度が高いのには慣れてないのよ~!
 ここ数日は、友人に情報を得て『FFⅣ』のPSP版コンプリートバージョンのソフトなど購入してやってたりします。
 とりあえず、昔クリアしたⅣは置いておいて、その後の話みたいなのをやってます。双子の魔導師のその後が一番気になるのでそのあたり重点的に!
 いやだわ! チビ魔導師が大人になってて!!

 以下、「天気予報士な恋」後日談1(前編)。
 最終話からの続き、なのでこんなオチです。
 長くなったので、二分割してます。ご了承ください。




―― 天気予報士な恋 ~後日談-とりあえず今日も晴れ(前編)~ ――

(あ……)

 やっぱり雨が降ってきた、と飯田和美〔いいだ かずみ〕は店のウィンドウから空を見上げた。
 朝から曇天だった其処からは、パラパラと小降りではあるけれど傘がないと困る程度に雨が落ちてきている。
『今日は晴れだよ。傘はいらない』
 と、朝の出掛ける玄関先で告げられた彼の言葉が 嘘 だったのだと知る。
 彼は気象予報士で、若いけれどその正確さと人柄で朝のお天気コーナーを任されている結構な有名人だ。
 和美も彼の気象予報士としての正確さと親切な解説には惚れこんでいる視聴者の一人だから、今回のそれが外れたのだとは思わない。
 きっと、ワザとだ。
 知り合ったのは、つい三日前の夜だけれども性格はなんとなくわかる程度に親しい間柄だ。
(もう、仕方ないなぁ……由良くんは)
 と、朝のお天気コーナーの由良湊〔ゆら みなと〕を思い浮かべてニンマリしてしまう。
 彼がどんな悪さをしても、理想の弟がしたことだと思えば大抵は許せてしまう。甘い、と自分でも思うけれど……どうしょうもない。

「和美さん」

 仕事を終え店を出たところで、待っていた彼の手には広げられた大き目の傘。
 まるで当たり前みたいに差し出された隣の空間に、仕方なく足は向かうけれど悪い気分ではなかった。
 恋人と相合傘、なんて趣味じゃないはずなのに……ちょっと嬉しい。
 普段なら絶対にしない腕を組む行為も、この空間なら少しも不自然じゃない。寄りかかることも、甘えることも違和感なくできそうだった。
「湊」
「はい、なんですか?」
「好き、かも」
 なんて、口にしてみる。
「和美さん、もう一度言ってください」
 組んでいる和美の腕を手で掴んだ湊は、真剣に迫った。そこが人通りの多いメインストリートだということにまったく頓着していない彼の様子が、彼女を慌てさせる。
「えっ? あの……なにを?」
「だって、僕初めて聞きました。和美さんからの、好きって言葉」
「……そう、だった?」
 あれ?
 いや、そうかも……と和美も気づいて赤くなる。
「だから、もう一回聞きたい」
「うっ、わ、わかった。わかったから迫らないで! ちゃ、ちゃんと言う。その、あとで……」
 もごもごと言い募ると、彼は責めるみたい彼女を見た。
「あと?」
 それが怒っているというよりは、優しい眼差しだったから余計に居たたまれない。
「べ、ベッドの上で……いい?」
 まるで誘導尋問みたい。
 勝手にそんな言葉が口からこぼれて、目を見開く。
(なっ、なんでそんなこと言っちゃうかな? わたしっ)
 べつに、彼からの提案があったわけでもないのに……でも、こう言えば きっと 湊が喜んでくれるんじゃないかって思ったのは事実だ。
「うん。わかった……楽しみにしてるね」
 予想通り、あるいはそれ以上のふわりとした極上の微笑みを浮かべて湊は掴んでいた和美の腕を離すと、ふたたび腕を絡めるよう促して歩きはじめた。
「約束だよ? 和美さん」
「わかってるわよ!」
 弾んだ彼の声に真っ赤になって、和美はそれでもそんな素直な彼がたまらなく愛しいと思う。
「どうしよう。僕、我慢できるかな?」
「え?」
「食事なんてナシでいいから、今すぐ和美さんとベッドに直行したいよ。駄目?」
「 ダメ!! 」

 そこは、素直すぎでしょっ。

 可愛くお願いされたって、空腹〔コレ〕だけは譲れない! と和美は断固として首を縦に振らなかった。

  >>>後編に続きます。

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