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裏表一体、日々のこと。
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 「うらキロ」更新しました。
 「ピアノ」とりあえず、メインのなつき視点です。あとで、貴水視点もアップします。

 で、「夕焼け」の拍手おまけページの内容も入れ替えました。
 中学校三年生の話……今回の、小槙さんの回想と少しだけかぶりますねえ。
 こういう初々しい場面もこの話のオイシイところだと思っています。

 ではでは、続きをどうぞ。
 ただし、R指定です。大人っぽい表現が含まれます。
 年齢と趣向の違う方は、見ないでください。


―― 夕焼けと机と教室と。~3-3~ ――

 階段を転落する覚悟で目を瞑〔つぶ〕った小槙は、しかし思わぬ力に抱きとめられて事なきを得た。
 はー、と息を吐いた彼は目を伏せ、呆然と見上げる小槙に目を合わせると微笑んだ。
 馳輝晃らしいそれが、ひどく様になっていてカッコいいと思ってしまう。
「 平気? 」
「あ。うん……大丈夫」
 今更ながらに、胸がドキドキしてきて小槙は困惑した。
「奥田さんの言うとおり、八縞ヒカルに恋人は必要ない。でも――」
( あ、あれ? )
 輝晃の腕に抱かれている、と気づいて、だからといって自力で立つことは難しかった。転落の恐怖に足がガクガクとしていて、とてもではないが一人で立ってはいられなかった。
 しがみつく格好になって、彼の声だけを聞いた。
「でも、馳輝晃に仁道小槙っていう 恋人 は必要なんだよ。悪いけど」
 と、ドサクサまぎれに恋人扱いした彼を、小槙は信じられない気持ちで仰いだ。



 輝晃のマンションのリビングに入って数分、ソファに追いつめられた小槙は「やぁっ!」と切迫した悲鳴を上げた。
「馳くんのウソツキ! ゆっくりする……いうたやん」
 ソファの背もたれに頭を沈め、小槙のセミロングの黒髪が広がった。
 ほどよくはだけた格好に、輝晃は悪びれもせずに目を細めて堪能する。
「はいはい。わかってるって」
(わかってへん! 絶対や、絶対わかってへんやろっ!!)
 スーツとブラウスの間から覗く素肌、それに純白のレースのブラが胸の上に押し上げられている。
 見えそうで見えない、色づく胸の頂も男心をくすぐった。
「ど、どこ見てんねん……馳くんのスケベ」
 乱れたスーツとブラウスの下に手を潜らせた彼は、彼女の控え目な胸をまさぐった。
 そして、もう片方の手をスカートの中の太腿へと這わせる。
 ビクリ、と一気に緊張した小槙に輝晃は少し、困ったように笑った。
「 怖い? 」
 それは、彼女が再会してすぐに 確かに 伝えていたことだ。
 素直な彼女は、睨んで……涙目になりそうなのを堪〔こら〕えていた。
「こんなん怖いに決まってる……そこかて、触られるんは……あの時以来や」
 下着越しに彼の指を感じて、小槙はあの日の夕陽を思い出した。
 怖いのに、やっぱり嫌がらない身体の理由が今はわかっている――。
「なあ? 馳くん、ココ笑うところなん?」
 胸元に顔を埋めてくすくすと笑う輝晃に、小槙はそことは別のところに潜りこんだ彼の指に翻弄されながら眉を寄せた。時折、口をついて出る自分の声とは思えないやらしい喘ぎにどうしたら止められるのか真剣に考える。
 口を手で押さえた小槙に、「嬉しいわ」と輝晃がなだらかな胸の丘に口づけながら上目遣いで言った。
 強く、抱き寄せられる。
「怖いのに。ココを俺に許してくれたのは、なんでなん?」

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