背徳の姫君。カーテンを隔てれば。2

　背徳の姫君、番外視点の続き第二回。
　というコトで、ややＲ指定含むの展開ですが……根底は純愛なのです。
　こう、ウズウズするすれ違いにヤキモキしていただくのが、コレの一大プロジェクトというか！
　わたくしめが、途中で力尽きるまでヤキモキさせようと……早々に、力尽きかけてますがねえ（遠い目）。

　本日は、あまりスッキリした天気ではありませんでしたが、本棚の整理などしておりました。もともとは年始の休みにする予定だったのですが……ホラ、私、体調崩してたからさ。
　ダンボール箱に、四個ほどのマンガと小説を部屋から別の物置へと移動させました。
　そこで、さらに廃棄されるのを待つのです。
　なんか、アレもコレも読み返す可能性がありそうなモノがあって、後ろ髪を引かれる思いです。
　まあ、いいんですが。
　時々、題名もわからない場面だけ頭に浮かんで、読みたくなるモノがありませんか？
　そういう時に後悔するのです。もしかして、あの箱に入れたー？！
　とかね。
　一応、コレはいる！　というのは、部屋のダンボール箱に残してますが……本棚もパンパカパンだし。
　いい年した人間が、こんなことではイカン！　と頭ではわかっていますが、体がついていきません。←意味が違う？

　以下、「背徳の姫君」番外視点、「カーテンを隔てれば」2。
　やや大人向け場面あります（直接表現はありません）。ご注意ください。
　日曜の夜には、「龍」の「P-kan!」最終話をアップ予定です。そのあとは、「どうでもいい話」で何話か……「P-kan!」ネタは少なめですが(^^ゞ

――　背徳の姫君～カーテンを隔てれば2～　――

「山辺、俺……」
「……わ、たし。な、るみくんだと思わなくて！」

　カーテンを隔てて聞こえた彼の言葉を、志穂は慌てて遮る。
「だから、あの……ビックリしちゃって！」
　彼にだけは、こんな「みっともない」自分を知られたくなかったのに――涙が溢れて止まらなかった。
（結局。何をしても、ダメなんだ……）
　身を竦ませるほどの静かな沈黙があって、「ふーん」と広之は言うとカーテン越しに志穂を抱きしめると耳元にゾッとする低い声音で囁いた。

　「淫乱」と。


（ひどい……）
　時間を告げる鐘の音とともに自由を得ると、志穂は嗚咽を洩らし、好きなように荒らされた制服を元に戻して着付けていく。
　胸の上に押し上げられたブラを定位置に戻して、外れかけたホックを留めなおす。
　肩からずれたブラウスを肩にかけなおして、ボタンを上から留め、リボンを結びなおして……鞄を手にした。
（気持ち悪いな……）
　下着が濡れていつものように不快感がのぼってくるけれど、はきかえる気にもならなかった。

　　>>>続きます。