夕焼けと机と教室と。佐藤カナコの砂を吐く話3(完)

　「夕焼け」結婚式編のその後、彼女の親友視点の最終場面です。
　「うらキロ」はめでたく60万HIT到達で、なんだかとってもいい気分（笑）ですが、ひとえにこんな辺境まで紛れこんでくださる（←え？）みなさまのおかげです。
　これからも、マイペースにコツコツとやっていこうと思いますので、忘れた頃に何かドカンとしたことを期待しつつ、傍観してくださると嬉しいです。
　ドカンとしたこと、いつものほほんとそんなことを夢見ながら生きていますが、いまだかって起こったことはありません。
　なにか、ないもんですかね？

　「隠れ家」は本日、更新しました。
　「背徳」番外の二月初旬くらいのエピソード、に違いないです。
　このあとに、「バレンタイン・ラプソディ」があって……という流れです。
　アンケートをして、初めて実感したのですが、この二人は案外注目度が高いようですね。よかった♪
　現在、まずは「座談会」だと策を練っている途中です。
　「企画ページ」自体は、近日（火曜日前後）繋げる予定ですが……「座談会」「質問」の公開はしばし、お待ちください。m(__)m
　60万HIT企画(仮)として、「夕焼け」のその後だけアップします～たぶん、火曜日あたりになりますが(^^ゞ。

　って、コトで。
　その「夕焼け」結婚式編その後、の序幕的ＳＳ「佐藤カナコの砂を吐く話」3。
　続きは、「企画ページ」にて公開予定です！

――　夕焼けと机と教室と。～佐藤カナコの砂を吐く話3～　――

　チン、と受話器を戻す。
　ホクホクとした顔で、カナコはカレンダーをめくって……丸をひとつ。
「やっぱり、持つべきものは 人のいい 親友やよねー」
　彼を口説き落とすのは至難の業だが（なにしろ誘われ慣れている百戦錬磨のイイ男！）、彼の唯一の泣き所である彼女は定評のあるニブさに加えて、チョーのつくお人よしだ。
（まあ、でないと「弁護士」なんて仕事は務まらへんのやろうけど）
　ペンのふたをしめてから、うんうんと頷く。
　最初渋っていた小槙だが、カナコが「準備を始めている」とちょっと匂わせるだけで簡単に折れた。
　人のいい彼女からすれば、「申し訳ない」という気持ちが先立ったのだろうけれど……そこが、付け入る隙だ。
　ふふふん、とまるで悪のドンのような笑みを浮かべてカナコは「甘いわ」と低く口にした。
「小槙ちゃん、親友やからって情けは無用……悪いけど、エサになってもらうわ」
　例え、彼女が多忙な輝晃を慮って自分ひとり だけ で出席しようと考えても、彼のことだ 絶対に やってくると確信を持って言える。

　しかし。

　うーん、と同窓会の 有能な 幹事には ひとつ 憂うことがあった。
　あの――田村、三宅、氷室の「悪がきトリオ」だ。
　今回の同窓会に やけに 協力的だったのが気にかかる。
（また、なんか 悪巧み でもしてるんやろか……まあ、心配するほどでもない、とは思うけど）


　さてさて、それはどうか。
　一波乱ありそうな予感を孕みつつ、続きはまた別の話となりそうで――。

　　>>>おわり。