裏表一体、日々のこと。
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バレンタイン・ミッション、最終話です。
バスケ馬鹿の彼視点……この彼は掘り下げていくと、かなり巨大な猫をかぶった我侭大王なのかもしれない、と最後になって気づきました。
当初はそんなつもりなかったけど。
というか、あんまり性格考えてなかった(^^ゞ
ホワイトデーは、どうだったのか……まあ、普通にヘタレの彼が彼女にお返ししたんじゃないかしら?
ここ最近、テレビドラマが最終回になって番組の入れ替えが迫ってきているようですね。
私のお気に入りである『相棒』も終わっちゃった……でも、そのあとに『臨場』が始まるらしいので、ちょっと嬉しかったり。
去年、やってた『臨場』の続き……ということは、前の視聴率か何かが良かったのかしらねえ。確かに、面白かったわー(惚)!
話も、雰囲気も、俳優さんもそれぞれよいのですが、私が一番気に入っているのは音楽です。
なんだろー、こう、話とすっごい合ってる! 気がします。
4月7日からです。夜9時です。
スタンバイ!
以下、「バレンタイン・ミッション」最終話。
一番、長くなりました。そんな予定じゃなかったのに……!
バスケ馬鹿の彼視点……この彼は掘り下げていくと、かなり巨大な猫をかぶった我侭大王なのかもしれない、と最後になって気づきました。
当初はそんなつもりなかったけど。
というか、あんまり性格考えてなかった(^^ゞ
ホワイトデーは、どうだったのか……まあ、普通にヘタレの彼が彼女にお返ししたんじゃないかしら?
ここ最近、テレビドラマが最終回になって番組の入れ替えが迫ってきているようですね。
私のお気に入りである『相棒』も終わっちゃった……でも、そのあとに『臨場』が始まるらしいので、ちょっと嬉しかったり。
去年、やってた『臨場』の続き……ということは、前の視聴率か何かが良かったのかしらねえ。確かに、面白かったわー(惚)!
話も、雰囲気も、俳優さんもそれぞれよいのですが、私が一番気に入っているのは音楽です。
なんだろー、こう、話とすっごい合ってる! 気がします。
4月7日からです。夜9時です。
スタンバイ!
以下、「バレンタイン・ミッション」最終話。
一番、長くなりました。そんな予定じゃなかったのに……!
―― バレンタイン・ミッション~よこしまなスイーツ~ ――
また、みっともないことをしてしまった。
落ち込む彼に、彼女は恥ずかしげに頬を染めて……いつものように笑った。
「高橋くん、あのね。それ――よこしまな 気持ち 入りのチョコレートだったんだよ?」
と、初めて彼女のお菓子を口にした時のことを思い出した。
*** ***
陸上部の幼馴染に彼氏ができた頃、俺はかなり投げやりになっていた。
「俺も、誰かと付き合ってみようかな」
ふと、幼馴染の木下明菜〔きのした あきな〕とその彼女の最近できた彼氏で、俺と同じバスケ部の笹原大樹〔ささはら たいき〕、それに明菜の友人の倉橋江美〔くらはし えみ〕の前で宣言した。
「えっ? 高橋どうしたの?」
「誰かって、誰と付き合うつもりなんだよ? 気になる相手でもいるのか?」
明菜と笹原が変な生き物でも見るように、こちらに顔を向けて聞いた。倉橋は黙ってその様子を見守っていた。
「べつに、相手はいないけど」
あえて言うなら、目の前にいる幼馴染の彼女だが、すでに失恋決定の上に目の前でイチャつかれては萎える。
チラリ、と何個からもらったバレンタインデーのチョコレートの中から選んでみるのもいいかと思った。
「誰でも、いいんだ」
「うっわ、それ高橋が言うとものすごく似合う! なんか悪い男みたいだねっ」
けらけらっ、と明菜は笑って、笹原はあからさまに顔をしかめた。
「実際、悪い男じゃないか? 高橋、見損なったぞ」
「……冗談だよ」
そう、ちょっとしたあてつけから出た言葉だ。
げんなりした。
昔から、俺にはカッコつけるクセみたいなものがあって、周りからは大人びた印象を持たれることの方が多かった。
自分でも、同年代のクラスメートよりも落ち着いているんじゃないかと思っていた。
けれど、時々ひどく子どもっぽいことをする。
好きになっても、告白ひとつできなくて……後悔する。
「はぁ……」
まったく、俺は馬鹿でみっともない。
「高橋くん」
え? と部活の休憩中に体育館裏で人知れず落ちこんでいると、倉橋がエプロン姿で駆け寄ってきた。
「これ、あげる」
簡単な包装をほどこされたそれは、手のひらに乗るとまだほんのりと温かかった。
「調理部でね、作ったの。疲れた時は甘いものがいいと思う」
「……俺、カッコ悪いよな。下心ばかりで」
彼女には、きっとバレているのだろうと感じた。情けない。
「……あのね。高橋くん、お菓子作りなんてね……下心ばかりなんだよ。みんなに美味しいって、幸せだって食べてもらいたい気持ちがいっぱい入って、甘くて優しいお菓子になるの。それがなかったら、ダメなんだよ?」
たぶん、彼女は励ましてくれている。
包装を解くと、できたての甘い香りがのぼって一欠けらのクッキーを口に運べば優しい味が広がった。
あの日から、時々倉橋は調理部で作ったり、家で作ったお菓子をくれるようになったのだ。
「ごめん……ごめん!」
誤解とは言え、倉橋に無理矢理キスをしてしまったことは謝らねばならない。しかも、あの時の自分はかなり凶悪だった……と思う。
倉橋が、誰かほかの男にチョコレートをあげたんじゃないかと思いこんでいたとは言え、だ。
そうか。俺が貰ったコレが、邪な気持ちの入ったチョコレートだったのか。
「い、いいよ。そんな謝らないでよ……気持ちがあるんなら、いいの」
ほんのり笑った彼女の顔が可愛かったから、つい本音を口にしてしまった。
「食べたい」
「え?」
「あ、いや。なんでもないなんでもない」
いかんいかん、と首を振って、彼女の手を取って「ちゃんとお返しするから」の気持ちを力に込めた。
倉橋には、下心入りのリストバンドをあげよう。
俺のもの、って意味でね。
>>>おわり。
また、みっともないことをしてしまった。
落ち込む彼に、彼女は恥ずかしげに頬を染めて……いつものように笑った。
「高橋くん、あのね。それ――よこしまな 気持ち 入りのチョコレートだったんだよ?」
と、初めて彼女のお菓子を口にした時のことを思い出した。
*** ***
陸上部の幼馴染に彼氏ができた頃、俺はかなり投げやりになっていた。
「俺も、誰かと付き合ってみようかな」
ふと、幼馴染の木下明菜〔きのした あきな〕とその彼女の最近できた彼氏で、俺と同じバスケ部の笹原大樹〔ささはら たいき〕、それに明菜の友人の倉橋江美〔くらはし えみ〕の前で宣言した。
「えっ? 高橋どうしたの?」
「誰かって、誰と付き合うつもりなんだよ? 気になる相手でもいるのか?」
明菜と笹原が変な生き物でも見るように、こちらに顔を向けて聞いた。倉橋は黙ってその様子を見守っていた。
「べつに、相手はいないけど」
あえて言うなら、目の前にいる幼馴染の彼女だが、すでに失恋決定の上に目の前でイチャつかれては萎える。
チラリ、と何個からもらったバレンタインデーのチョコレートの中から選んでみるのもいいかと思った。
「誰でも、いいんだ」
「うっわ、それ高橋が言うとものすごく似合う! なんか悪い男みたいだねっ」
けらけらっ、と明菜は笑って、笹原はあからさまに顔をしかめた。
「実際、悪い男じゃないか? 高橋、見損なったぞ」
「……冗談だよ」
そう、ちょっとしたあてつけから出た言葉だ。
げんなりした。
昔から、俺にはカッコつけるクセみたいなものがあって、周りからは大人びた印象を持たれることの方が多かった。
自分でも、同年代のクラスメートよりも落ち着いているんじゃないかと思っていた。
けれど、時々ひどく子どもっぽいことをする。
好きになっても、告白ひとつできなくて……後悔する。
「はぁ……」
まったく、俺は馬鹿でみっともない。
「高橋くん」
え? と部活の休憩中に体育館裏で人知れず落ちこんでいると、倉橋がエプロン姿で駆け寄ってきた。
「これ、あげる」
簡単な包装をほどこされたそれは、手のひらに乗るとまだほんのりと温かかった。
「調理部でね、作ったの。疲れた時は甘いものがいいと思う」
「……俺、カッコ悪いよな。下心ばかりで」
彼女には、きっとバレているのだろうと感じた。情けない。
「……あのね。高橋くん、お菓子作りなんてね……下心ばかりなんだよ。みんなに美味しいって、幸せだって食べてもらいたい気持ちがいっぱい入って、甘くて優しいお菓子になるの。それがなかったら、ダメなんだよ?」
たぶん、彼女は励ましてくれている。
包装を解くと、できたての甘い香りがのぼって一欠けらのクッキーを口に運べば優しい味が広がった。
あの日から、時々倉橋は調理部で作ったり、家で作ったお菓子をくれるようになったのだ。
「ごめん……ごめん!」
誤解とは言え、倉橋に無理矢理キスをしてしまったことは謝らねばならない。しかも、あの時の自分はかなり凶悪だった……と思う。
倉橋が、誰かほかの男にチョコレートをあげたんじゃないかと思いこんでいたとは言え、だ。
そうか。俺が貰ったコレが、邪な気持ちの入ったチョコレートだったのか。
「い、いいよ。そんな謝らないでよ……気持ちがあるんなら、いいの」
ほんのり笑った彼女の顔が可愛かったから、つい本音を口にしてしまった。
「食べたい」
「え?」
「あ、いや。なんでもないなんでもない」
いかんいかん、と首を振って、彼女の手を取って「ちゃんとお返しするから」の気持ちを力に込めた。
倉橋には、下心入りのリストバンドをあげよう。
俺のもの、って意味でね。
>>>おわり。
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お粗末さまでした。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。カワイイと言っていただけて嬉しいです。ものごっつー普通の女の子をイメージして書いていたのでインパクトには欠けるかな~と思ってました。きっと、高橋くんと仲良くやっていくでしょう!
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カレンダー
どれにしますか?
こんなん生息中。
HN:
なお
HP:
性別:
女性
住所:
大阪府
職業:
たぶん、そのうち無色。
趣味:
主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
自己紹介:
恋愛小説やら絵やら書いて、裏と表のHPを運営中。ココでは日々のこと、本編の番外か先行掲載を目的にツラツラ生息していこうかと思っています。
新しい日々
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君を、きっと、好きになる。2.6-桜
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