裏表一体、日々のこと。
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えー、相も変わらず表のファイル整理などしていましたら……。
「ピアノ」の表「アキキロ」バージョン(←期間限定でした)と同じファイルに、「龍」と「月」のこれまた期間限定の読みきりがありましたよ。
ふぉぉぉお!
書いたね!
そういや!!
この頃、なんかイロイロあったので(直接には関係なかったですが……なんか、ネットっぽいよ問題! という感じのあれやこれやがね。あってですね(^^ゞ)かーなーりー忘れてました。
うんうん、出しとこか。ひとつ。
って、コトで今回のファイル整理でまとめてドドンとアップしちゃう方向で進めています。
そんな前夜祭というワケでもないですが、ちょびっとだけココに載せときます。
「月に棲む獣」の番外で、バレンタイン企画の話だったのね。
本編の後日談で、微妙にラブラブしています(笑)。
以下、覗かれる方は「どんな世界観だ?」と首を捻るかもしれませんが、あまり気になさらず。
「ピアノ」の表「アキキロ」バージョン(←期間限定でした)と同じファイルに、「龍」と「月」のこれまた期間限定の読みきりがありましたよ。
ふぉぉぉお!
書いたね!
そういや!!
この頃、なんかイロイロあったので(直接には関係なかったですが……なんか、ネットっぽいよ問題! という感じのあれやこれやがね。あってですね(^^ゞ)かーなーりー忘れてました。
うんうん、出しとこか。ひとつ。
って、コトで今回のファイル整理でまとめてドドンとアップしちゃう方向で進めています。
そんな前夜祭というワケでもないですが、ちょびっとだけココに載せときます。
「月に棲む獣」の番外で、バレンタイン企画の話だったのね。
本編の後日談で、微妙にラブラブしています(笑)。
以下、覗かれる方は「どんな世界観だ?」と首を捻るかもしれませんが、あまり気になさらず。
―― 月に棲む獣~「馬恋隊挿話」~ ――
「 馬連隊・猪口〔ばれんたい・ちょこ〕? 」
それ誰やねん、という漢字をあてて、清葉〔せいは〕皇帝・世旻〔せいみん〕帝は繰り返した。
清葉宮廷にやってきた、その商人は人好きのする邪気のない笑いを満面に浮かべて説明した。
「せやねん、東の国ではそーいうんが「とれんでぃー」なんですわ。まー、商法いうたらそれまでやけど……年に一度のコトやし? 乗ってみるんもええんちゃう? つー話やね」
彼の差し出した茶色い固形物を手に取ると、世旻帝は口に運ぶ。
目を細めると、言った。
「なるほど」
起源は西国でありながら、東国の商法に乗っかって一大イベントとして確立されたソレは、甘く。
一説には微量ながら媚薬〔びやく〕としての効果もあると言われるモノだった。
「確かに魅力的な味がする」
「やろ? 皇帝陛下も奥方に一個どないです?」
東国では、女性から男性にと言うのが一般的慣習となっていたが、実際贈る側に規制などはないらしい。商人はにこやかに勧めると傍らにいた女官にもその商品を差し出した。
「お一つ、いかがです?」
「え?」
急に話をふられた春陽〔しゅんよう〕は、何も聞いていなかった。
ボー、としていた……というのが、じつは正しい表現だ。
何しろ、この商人ときたら本当に「まったく」邪気がなく、警戒するスキさえ与えなかった。護衛女官である春陽からすれば、仕事をする必要がないのだからボーとするか、午睡をするかのどちらかになる。
「媚薬、らしいぞ。春陽」
「――媚薬?」
また胡乱〔うろん〕げなと、目を瞬〔しばた〕かせてマジマジと見る。
茶色くて、小さなソレからはほのかに甘い独特の香りがする。
「おまえも、好きなヤツでもできたら渡すといい」
ニカリ、と笑って世旻帝は春陽に言った。
――外気に冷やされたせいか、春陽の差し出したそれはひどく固い。
一口、口の中に放り込むと、一晩の宿に落ち着いた榛比〔はるひ〕は胡散臭そうにその話に相槌を打った。
「媚薬、ねえ?」
ガリ、と口の中で力いっぱい噛み砕く。
そうでもしないと、砕けないほどに固く凍っていた。
「コレが?」
「そうよ」
湯気の上がるカップを榛比に手渡して、春陽は期待に満ちた眼差しで頷く。
「どう?」
「どうって……何の話だ」
手渡されたカップを覗いて、そこに揺らめく茶色い液体にさらに首を捻〔ひね〕る。甘ったるい香り……慣れない匂いに頭が侵されそうだった。
(なんだ、コレは?)
「溶かしてみたんだけど」
「……ああ、そういうコトか。道理で甘い匂いがすると思った」
カップに口をつけて、榛比は複雑な表情で飲み干す。
永く好き嫌いはできない生活をしたきた彼にとって、食べ物は粗末にするものではない。
ゆえに。
「甘すぎる……俺の口には合わないが、非常時の食べ物としては有効かもな」
と、妙に現実的だ。
「そうじゃなくて、媚薬なんだけど変な気分とかにならない?」
「………」
あのな、と榛比は頭を抱えた。
「それを言うならヤツの思惑にも気づいてやれよ、春陽」
「ヤツ? って、誰のこと?」
こく、と自分用に作った甘い媚薬に口をつけて、春陽は首を傾げた。
「 皇帝 」
あまりに普通に元・女官が訊いたので、元・刺客はその「尊い御方」が哀れに思えてきた。
>>>続きありますが、ここで切っても差し支えはないのでココまで。
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主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
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