夕焼けと机と教室と。初恋と親友と2

　「夕焼け」本編4、番外……カナコ視点。
　第二話、遅くなりましたが、覚えてられますかね（汗）。
　思いのほか、間が空きました。ええっと、本宅の方でチョコチョコとハロウィンらしいことをしつつ、現在かなりの勢いで「帝国秘話」の天使さまコイバナ驀進中です。
　かなりＲ18……入ってますよ。天使さま、ご乱心（笑）。
　若かりし頃のあの人を考えると、悲恋しかありえなく。むしろ、司法院の最高審官は悲恋で構成されていると言っても過言ではありません。
　一生に一度の恋愛は、彼らにとっては審官としての信条を築いたものと推定されます。うっとり（←何かにトキメいたらしい）。
　現在の構成を考えると、「小さき花」は二部構成です。「しなやかに強く」と同じです……内容は別物ですが。
　いや、根底には同じエピソードが流れている予定です。
　えーっと、時間枠が難しい話なのですが――「小さき花」の頃、イフリア帝国は激動の時代だったりします。内乱というか、国教会と帝国のつまぜりあいというか。
　ひっそりと、バチバチしているところです。
　大きな内乱があるのは、「小さき花」の３年後くらいを目算していますが……さてさて。

　ってコトで、本宅ハロウィン企画に裏のリンクさまからご参加がありました～ドンドンパーフー！
　ファンタジーラブコメ？
　魔法使いがうじゃら、怪しげな研究バンザイな世界で楽しげなお祭りされています。
　是非、『 hana・花 』さんにレッツ、ら、ＧＯ！

　以下、「夕焼け」番外……初恋と親友と。第二話。
　今回のサブタイトルは、「と」が多い。本タイトルと並べると、鬱陶しいと今、思いました（うーん、どうすべか……(^_^;）。

――　夕焼けと机と教室と。～初恋と親友と2～　――

　夏の初めに開いた、十年ぶりの同窓会で彼はやっぱり彼女のことが好きだった。

『　送る　』

　「悪がきトリオ」の一人、三宅大地〔みやけ　だいち〕に絡まれた小槙を救い出した輝晃は仏頂面を隠そうともせずに言うと、戸惑う彼女の手を引っ張って会場から出て行ってしまった。
　あとで、小槙に連絡を入れてみれば……そのまま、彼女を送ったらしい。
「………」
　本当にそうだろうか？
　カナコはその時は深く追求しなかったが、考えてみればあの 輝晃 が 小槙 に何も言わずに別れるのはおかしい。
　学生の頃ならいざ知らず、今は有名な若手俳優として活躍するようになった八縞ヒカルこと馳輝晃が、次にいつ会えるかも定かでない彼女を手離すワケがない。
　次の約束をするなり、告白するなりのアクションを起こして然るべきだ。
　なのに。

『なっ！　さ、されてへんよ？　まさか……』

　電話口の彼女の言葉を思い出す。
（小槙ちゃん、まさか……）
　弁護士になった彼女の勤める弁護士事務所は「東京」。
　そして、俳優である彼の拠点も東京だ。
（そういえば、同窓会の電話を入れた時も妙やったわ――なるほどなあ）

『ははっ。そ、そうやろか？』

　同窓会のあとの電話でカナコの言葉に曖昧な相槌をうった彼女の下手な嘘を思い出して、「あーあ」とため息をつく。
「やられてしもた。うちとしたことが」
　地元、年越しの神社境内でチラリと見た見覚えのある人影は、確かにあの二人だった。
「小槙ちゃんに騙されるやなんて……不覚やわ」
　カナコは笑って、夜の境内の灯篭に照らされる小槙と輝晃の姿を眺め、そろりそろりと近づいた。

　　>>>続きます。