裏表一体、日々のこと。
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「不安定近隣系図」十一話目。
こういう展開は王道じゃないかと考えたのですが、ジタバタした感じが懐かない野良猫っぽくて可愛い、とかナントカ義兄と同じ目線で見守っておりました。
可愛くないですか? 私だけかも……しれません。
近況、といえば。
先週末は選挙に行きました。仕事帰りに……結局、投票率は前回高かっただけにかなり落ちたみたいです。
私は基本、投票には行く派なのですが、特に誰がいいとかどこの党に入れるとか決まっていない無党派層なので、いつもインスピレーションです。
私の住んでいる地区、って地味なので特に盛り上がる感じじゃないだけに選びにくいんですけどね(^^ゞ
以下、「不安定近隣系図」合コン。
合コンってこんなトコロでやるのかしら?
と、素朴な疑問(苦笑)。
こういう展開は王道じゃないかと考えたのですが、ジタバタした感じが懐かない野良猫っぽくて可愛い、とかナントカ義兄と同じ目線で見守っておりました。
可愛くないですか? 私だけかも……しれません。
近況、といえば。
先週末は選挙に行きました。仕事帰りに……結局、投票率は前回高かっただけにかなり落ちたみたいです。
私は基本、投票には行く派なのですが、特に誰がいいとかどこの党に入れるとか決まっていない無党派層なので、いつもインスピレーションです。
私の住んでいる地区、って地味なので特に盛り上がる感じじゃないだけに選びにくいんですけどね(^^ゞ
以下、「不安定近隣系図」合コン。
合コンってこんなトコロでやるのかしら?
と、素朴な疑問(苦笑)。
―― 不安定近隣系図 ~合コン~ ――
栗石美晴〔くりいし みはる〕は焦っていた。というのも、自分には絶対にお呼びのかからないものだと思っていた集まりに、不覚にも参加するハメに陥ったからだ。
しかも、である。
慣れない携帯を操って、真っ青になる。
(ば、バレてる――って、なんでだよっ!)
『 迎えに行くから、覚悟するように 』
映し出された画面には、義兄〔あに〕である要の短いけれど端的に意図を伝えるメールの文面があった。彼の怒りはもっともだ……ここまで、何とか美晴は自分でこの場を切り抜けようと嘘をついて誤魔化してきたのだ。
なのに。
クリスマスに、黙って合コンに参加しているなんて知れたなら……。
「や、やばい……」
ガッと携帯を閉じて握りしめ、周囲をキョロキョロと確認した。
とにかく、可及的速やかにここから離れなければ……。
「栗石さん」
ポンと肩に置かれた手は、クラスメートの女生徒のもの。鈴成百合〔すずなり ゆり〕といって、美晴をここに連れてきた張本人である。
うっすらと化粧をほどこした可愛い顔と、制服なのにおしゃれな身なりは同じ学校のクラスメートの中でも目立つ方の部類に入る。女子校だから校内ではほとんど男性との関わりがない分、彼女たちはこういう他校の男子生徒たちと交流を深めて楽しんでいるのだ。
「何してるの?」
「べ、べつにっ! なんにもしてねぇっ」
プイッ、と顔を背けて、くすくす笑う彼女に嫌な気分になる。
「お兄さん、いつ来てくれるかしら?」
「来ねぇよ! 来るわけねぇだろっ」
場所は伝えていないのだ、いくら嘘だとバレたとしてもここまですぐに要が迎えに来れるとは考えにくい。
即帰ろう、と踵を返した美晴の手首を百合がとって、ギュッと握りこんできた。
「ダメ、帰さない。お兄さん、紹介してよ……いいじゃない。あなただって今日の志方くんや古田くんとか嫌いじゃないでしょ? 兄離れしてみたら?」
ビクッ、とふるえて、美晴は「兄離れ」の言葉に反応してしまった。
「一度離れてみたら、案外平気かもよー?」
「……ふん」
睨みつけながら、振り払えずに渋々戻る。
それから、美晴のいるカラオケボックス店のその一室に栗石要がやってくるまで、小一時間もかからなかった。
予告なく開いた扉から現れた彼に、目を見開く。
「 美晴 」
名前を呼ばれて、素直になれるくらいなら天の邪鬼は名乗っていない。
「な、なんでっ?!」
ここが……わかったん、だ……?
ぐいっ、と腕を引っ張り上げられ、居心地の悪かった空間から離される。正直(肩とか足とか)不必要にベタベタされるのは我慢の限界だったから、ホッとする。
だけど。
「胡散、臭すぎるぞ……要」
「悪いけど、君のせいだよ――妹は、連れ帰らせて貰うよ。箱入りなのでね」
最初の部分はそばにいる美晴にだけ聞こえる声で、後半部は室内の人間にも聞こえるように告げる。
「箱入り」という単語が、美晴に見合うものとは到底思えない。けれど、要がそうだと言うのなら納得してしまうくらいには、彼の声には強い 説得力 があった。
要を合コンに誘い込もうと目論んでいた百合たちも、「帰るよ」と一縷の隙もなくふわりと微笑まれてはそれ以上縋ることもできなかったようで、恨めしげに美晴の方を見つめてくる。
特に、掴まれた腕のあたりだ。
「ホラ、行くよ。美晴」
促されて、その声のやわらかさにゾクッとした。
「兄離れ、できそう?」
低く密やかに耳のすぐそばで囁かれて、(コイツは、なんでっ、こんなに、意地悪! なんだろう……っ)と美晴は無性に腹が立って泣きたくなった。泣かない、けどなっ! くそったれ!!
>>>おわり。
栗石美晴〔くりいし みはる〕は焦っていた。というのも、自分には絶対にお呼びのかからないものだと思っていた集まりに、不覚にも参加するハメに陥ったからだ。
しかも、である。
慣れない携帯を操って、真っ青になる。
(ば、バレてる――って、なんでだよっ!)
『 迎えに行くから、覚悟するように 』
映し出された画面には、義兄〔あに〕である要の短いけれど端的に意図を伝えるメールの文面があった。彼の怒りはもっともだ……ここまで、何とか美晴は自分でこの場を切り抜けようと嘘をついて誤魔化してきたのだ。
なのに。
クリスマスに、黙って合コンに参加しているなんて知れたなら……。
「や、やばい……」
ガッと携帯を閉じて握りしめ、周囲をキョロキョロと確認した。
とにかく、可及的速やかにここから離れなければ……。
「栗石さん」
ポンと肩に置かれた手は、クラスメートの女生徒のもの。鈴成百合〔すずなり ゆり〕といって、美晴をここに連れてきた張本人である。
うっすらと化粧をほどこした可愛い顔と、制服なのにおしゃれな身なりは同じ学校のクラスメートの中でも目立つ方の部類に入る。女子校だから校内ではほとんど男性との関わりがない分、彼女たちはこういう他校の男子生徒たちと交流を深めて楽しんでいるのだ。
「何してるの?」
「べ、べつにっ! なんにもしてねぇっ」
プイッ、と顔を背けて、くすくす笑う彼女に嫌な気分になる。
「お兄さん、いつ来てくれるかしら?」
「来ねぇよ! 来るわけねぇだろっ」
場所は伝えていないのだ、いくら嘘だとバレたとしてもここまですぐに要が迎えに来れるとは考えにくい。
即帰ろう、と踵を返した美晴の手首を百合がとって、ギュッと握りこんできた。
「ダメ、帰さない。お兄さん、紹介してよ……いいじゃない。あなただって今日の志方くんや古田くんとか嫌いじゃないでしょ? 兄離れしてみたら?」
ビクッ、とふるえて、美晴は「兄離れ」の言葉に反応してしまった。
「一度離れてみたら、案外平気かもよー?」
「……ふん」
睨みつけながら、振り払えずに渋々戻る。
それから、美晴のいるカラオケボックス店のその一室に栗石要がやってくるまで、小一時間もかからなかった。
予告なく開いた扉から現れた彼に、目を見開く。
「 美晴 」
名前を呼ばれて、素直になれるくらいなら天の邪鬼は名乗っていない。
「な、なんでっ?!」
ここが……わかったん、だ……?
ぐいっ、と腕を引っ張り上げられ、居心地の悪かった空間から離される。正直(肩とか足とか)不必要にベタベタされるのは我慢の限界だったから、ホッとする。
だけど。
「胡散、臭すぎるぞ……要」
「悪いけど、君のせいだよ――妹は、連れ帰らせて貰うよ。箱入りなのでね」
最初の部分はそばにいる美晴にだけ聞こえる声で、後半部は室内の人間にも聞こえるように告げる。
「箱入り」という単語が、美晴に見合うものとは到底思えない。けれど、要がそうだと言うのなら納得してしまうくらいには、彼の声には強い 説得力 があった。
要を合コンに誘い込もうと目論んでいた百合たちも、「帰るよ」と一縷の隙もなくふわりと微笑まれてはそれ以上縋ることもできなかったようで、恨めしげに美晴の方を見つめてくる。
特に、掴まれた腕のあたりだ。
「ホラ、行くよ。美晴」
促されて、その声のやわらかさにゾクッとした。
「兄離れ、できそう?」
低く密やかに耳のすぐそばで囁かれて、(コイツは、なんでっ、こんなに、意地悪! なんだろう……っ)と美晴は無性に腹が立って泣きたくなった。泣かない、けどなっ! くそったれ!!
>>>おわり。
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こんなん生息中。
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なお
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女性
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大阪府
職業:
たぶん、そのうち無色。
趣味:
主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
自己紹介:
恋愛小説やら絵やら書いて、裏と表のHPを運営中。ココでは日々のこと、本編の番外か先行掲載を目的にツラツラ生息していこうかと思っています。
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