裏表一体、日々のこと。
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久方ぶりに古巣に戻っている感じ、続行中です。
つーワケで、ココでひとつ過去の日誌から現在書いている話の冒頭部分を移植(←セコイ?)。
解説、春陽は元・皇城の女官で、皇帝付きの護衛女官でした。
榛比は、その皇城の宦官に雇われていた元・刺客です。
二人の住まう国は、大陸の広大な土地を支配する大国・清葉〔せいは〕です。んでもって、「雲に翳る月のように」では……その国の西方にある月山に向かう道中です。
昔々の中国(唐の時代)をモデルにして、適当に遊んでおります。
よくよく思い出したこの話のきっかけは、『始皇帝暗殺』という映画だったと思います。当時は観てなかったのですが……本を買いました。ちょうど本屋でバイトしていた頃なのです。
あの設定では、私の中のツボが微妙に外れていたので勝手に自分で好きな設定に変えました。
きっかけは秦の時代だったのですね。しかし、すでに清葉という舞台はあった頃なので、世界観は唐の時代です(笑)。
で、「雲に翳る月のように」は映画『スターウォーズ シスの逆襲』を観たあとで思いついた話……らしいです。←すでにかなり昔のことなので、過去の日誌に書いてあってビビりました(^^ゞ。
以下、そんな感じの「雲に翳る月のように」冒頭前半。
つーワケで、ココでひとつ過去の日誌から現在書いている話の冒頭部分を移植(←セコイ?)。
解説、春陽は元・皇城の女官で、皇帝付きの護衛女官でした。
榛比は、その皇城の宦官に雇われていた元・刺客です。
二人の住まう国は、大陸の広大な土地を支配する大国・清葉〔せいは〕です。んでもって、「雲に翳る月のように」では……その国の西方にある月山に向かう道中です。
昔々の中国(唐の時代)をモデルにして、適当に遊んでおります。
よくよく思い出したこの話のきっかけは、『始皇帝暗殺』という映画だったと思います。当時は観てなかったのですが……本を買いました。ちょうど本屋でバイトしていた頃なのです。
あの設定では、私の中のツボが微妙に外れていたので勝手に自分で好きな設定に変えました。
きっかけは秦の時代だったのですね。しかし、すでに清葉という舞台はあった頃なので、世界観は唐の時代です(笑)。
で、「雲に翳る月のように」は映画『スターウォーズ シスの逆襲』を観たあとで思いついた話……らしいです。←すでにかなり昔のことなので、過去の日誌に書いてあってビビりました(^^ゞ。
以下、そんな感じの「雲に翳る月のように」冒頭前半。
―― 雲に翳る月のように。1 ――
その集団に襲われたのは、月山に入る手前の寂れた里をあとにした時だった。
寂れたというのには、語弊がある。
「寂れた」とは、そこに人が住んでいてこそ形容するもので、無人となった里は「廃墟」と言った方が正確だろう。
しかし、里に入った時点で春陽も榛比もその気配を感じていた。
無人ではあったが、棲んでいる者がいないワケではないらしい。
ただ、姿を現さないだけのことだ。
どうして――? などという愚問はこの際、口にするのも馬鹿らしいので、出てこない。
皇帝の統治力を失った国境では、よくある話だとさえ思う。
その時は、まだそれがよくある予想の範疇だったのだが…… 彼女たち の狙いがまったく想定外だった。
そうだと確信した時には、遅く。
咄嗟に、榛比は春陽をかばって腕に傷を負った。
か弱い風情の女が小刀を構えなおして、口角を上げた。飾り気のない娘に近い可愛い女がそんなふうに微笑うと、狐にでも化かされたような妖艶な雰囲気が立ち昇る。
「くっ……」
榛比はにわかに襲った立ち眩みに膝を折る。
油断をしたつもりはないが、不意をつかれたのは確かだ。
「榛比!」
春陽が呼ぶ声が聞こえて、「逃げろ」と口走ったような気がしたが判然とはしない。
「毒か」
と、自嘲気味にこぼすと女たちがくすくすと笑って答えた。
それも、夢の中のような混濁とした記憶に飲みこまれる。
『 いいえ、ちがうわ。ただの忘れ草……全部、忘れてしまうのよ 』
>>>続きます。
その集団に襲われたのは、月山に入る手前の寂れた里をあとにした時だった。
寂れたというのには、語弊がある。
「寂れた」とは、そこに人が住んでいてこそ形容するもので、無人となった里は「廃墟」と言った方が正確だろう。
しかし、里に入った時点で春陽も榛比もその気配を感じていた。
無人ではあったが、棲んでいる者がいないワケではないらしい。
ただ、姿を現さないだけのことだ。
どうして――? などという愚問はこの際、口にするのも馬鹿らしいので、出てこない。
皇帝の統治力を失った国境では、よくある話だとさえ思う。
その時は、まだそれがよくある予想の範疇だったのだが…… 彼女たち の狙いがまったく想定外だった。
そうだと確信した時には、遅く。
咄嗟に、榛比は春陽をかばって腕に傷を負った。
か弱い風情の女が小刀を構えなおして、口角を上げた。飾り気のない娘に近い可愛い女がそんなふうに微笑うと、狐にでも化かされたような妖艶な雰囲気が立ち昇る。
「くっ……」
榛比はにわかに襲った立ち眩みに膝を折る。
油断をしたつもりはないが、不意をつかれたのは確かだ。
「榛比!」
春陽が呼ぶ声が聞こえて、「逃げろ」と口走ったような気がしたが判然とはしない。
「毒か」
と、自嘲気味にこぼすと女たちがくすくすと笑って答えた。
それも、夢の中のような混濁とした記憶に飲みこまれる。
『 いいえ、ちがうわ。ただの忘れ草……全部、忘れてしまうのよ 』
>>>続きます。
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