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裏表一体、日々のこと。
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 「ルーヴェの恋」第八話です。
 この二人の話は、書いているととってもウズウズする関係なので心地いいです(←?)。
 なんつーか、私のツボはかなりの確率で「禁断」ですから。
 してはいけない恋とか、ウズウズします。しかも、完全プラトニックな関係ともなると頂点です。え? 嘘をつくな?
 いや、マジですよ。マジ!
 勿論、プラトニックじゃない展開も好きですけど(←ここらへんが疑惑ですか……はは。いいじゃないですか)。
 根がファンタジー好きなので、基本的にはファンタジーな世界での禁断に弱いです。現実世界の禁断って本当の意味での、禁断ではないの(私の中基準)。
 たとえば、先生と生徒……うちの記憶では、先生で生徒と結婚された方は身近にいたので、あんまり禁断じゃないのね(勿論、学生の頃は禁断なのですが(^^ゞ。←時間が経てば解消という意味でウズウズ感が少ないらしい)。
 上司と部下も、そういう意味で隠さないとややこしいけど絶対ダメという基準にないので、食指がうずきません。
 執事とお嬢様は、ちょっとウズウズします(笑)。
 全然違うけど、真面目ちゃんと不良の関係もウズウズしますね!
 こんな趣味なので、これから書く話もそんな感じの趣味に走ると思われます。
 あと、ひとつ。
 私の根底にあるテーマは、「生きる」ことです。たとえ、最後が悲しい結末でも、「生きる」姿勢は大切にしたいと思います。
 彼らの生き様が、少しでも心に残ればいいなあと願いながら、書いています。

 ってコトで、「小さき花」もそんな話にしたいと思っています。
 悲恋なので、あまり反応はよくないですが(たぶん)、よろしければお付き合いください(>▲<)!

 以下、「ルーヴェの恋」第八話。
 姉妃と皇帝の一騎打ち(←違っ!)。そして、あの方登場……つーか、少し前からちょびっと出てました(笑)。
 「Oパーツ」の拍手コメントには、明日くらいにお返事いたしますっ。




―― ルーヴェの恋。8 ――

 第二皇帝妃の転落事故当初から、その犯人としての咎〔とが〕を疑われていたルーヴェには監視役の黒騎士がついていた。
 事実がツゥエミールから明るみにされれば、正妃とてただではすまない。
 少し、外が騒がしくなったかと思うと、扉が開く。
 そして、イフリアの若き皇帝・レイドイーグが入ってきた。
「――ルーヴェ」
「………お久しゅうございます、皇帝陛下」
 椅子から腰を上げて、ルーヴェはくすり、と唇に揶揄をふくんだ笑みをのせて跪〔ひざまず〕いた。
「ツゥエミールが意識を取り戻した、この意味が分かるか?」
 冷ややかな青の瞳に、ルーヴェは淡々と答える。
「ツェムが? それはよかったですわ……で、何かありますの?」
「一部の黒騎士の話では、おまえが彼女を突き落としたと――もっぱらの噂だが、その真意を訊いた」
「 そう 」
「自分で落ちたと、ツェムは言ってる」
( ……… )

「何か、異論があれば言え。なければ、この件は不問だ」
 と言いながら、階段から落ちた瀕死のツゥエミールを助けようともしなかった正妃の諸行は、けっして看過できるものではなかったが。
 射殺すように殺気だった青の眼差しを、静かに見返して告げた。
「あの妹〔こ〕がそう言うのなら、そうでしょう。異論などありませんわ」
「 そうか 」
 冷ややかな皇帝の澄んだ青の瞳は、それきりルーヴェを映さなかった。
 興味を失った、と言えばそれに近い。
 朱色のマントに純白の皇帝服を包んだレイドイーグは、身を翻して部屋を出る。
 そして、出しなに監視役だった黒騎士に命じた。
「おまえの監視の任を解く。そして、新しく命じる――正妃の護衛に就〔つ〕け、ラウィード」

「 ――御意 」

 物静かな黒騎士は、最初に現場に駆けつけたラウィードだった。
 片膝を立て、礼の型のまま皇帝を見送る。
 正妃と残された部屋で、やはり彼は凍りついた。
「これで、勝ったつもり? ツェム」
 微笑み、ルーヴェはふるえる拳を握りしめる。
 くすくす、と笑うと、「あら?」とようやく気がついたとばかりにラウィードに目をやった。
 しっとりと長い銀の髪に深い青の瞳の美しき正妃は、絶妙の流し目で彼をとらえると訊いた。
「 報告するの? 黒騎士さん 」

「 いいえ 」
 やけにきっぱりと黒騎士は言って、笑ったままの正妃にひどく落ち着いた眼差しを向けた。
「私の任務は、正妃殿下の「護衛」です」
 その生真面目な答えに、ルーヴェはいささか興ざめして「そう」とだけ口にした。
 彼に背を向けると、一人個室にしっかりと立って胸を張った。

  >>>続きます。

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ごぶさたです。
プラトニック、私も好きですよv(爆)
年齢制限物も好きだけど
完全にプラトニックな関係は別格で好きなんです。書くのも読むのも。

ファンタジーの禁断って特に惹かれますよね!
小さき花、楽しませてもらってます。
アルザスったら鬼畜な香りがむんむんと。デル葉ナースもいいけど、彼は妖艶だわ。
当時17歳っ!てマジですか。
雛瀬智美 URL 2006/11/16(Thu)23:08:01 編集
お久です。
 智美さん、お久です~しかし、あんまりそんなふうに感じないのは、どうしてでしょうね? 以心伝心?
 プラトニック好きですかーよかったー。
 そうそう、いくとこまでいく関係の話とは違った醍醐味があって、よいですよね。書くのは、ちとイライラむずむずしますが(笑)。
 そこが、なんともいえません(←マゾですか、アナタ(^^ゞ)。

 ファンタジーの禁断は蜜の味です(断言)。
 智美さん、一緒についてきてくださると大層心強いです!
 しかもですよ、「小さき花」にまでついてきてくださっているんですね(>▲<)っ! ありがとうございますっ。
 アルザスとデルハナースは17歳です。たぶん(笑)。
 若かりし頃のアルザスは何があったのか(←おいおい)ひん曲がった性格をしています。なので、反抗期っぽくイロイロな経験をつんでらっしゃいます。
 その中で、「嘆きの声」の彼になる転機となったのが、今回の「小さき花」です。デルハナースの厭世家が顕著になったのもきっと、この頃です。
 そういう意味で、ダフネリアはとっても重要な女の子なんですね。
 気に入っていただけると、嬉しいです。しかし、アルザスはともかくデルハナースはマニアなファンしかつかないだろうなあ(遠い目)。

 お言葉、ありがとうございました。
【2006/11/18 00:18】
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