裏表一体、日々のこと。
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「ルーヴェの恋」第四話。
高飛車姫さま、ご乱心……まで、少しずつ少しずつ進めていきます。
なんていうか、私の好きなパターンの夫婦も出てきてますしね(笑)。
おだやかな日常の中にこそ、狂気がひそんでいると思います。←そういう場面かどうかは別にして。
執筆状況は……「Oパーツ」、どうにかこうにか一章分書き終えた感じです。今から校正して、アップできる量を裁断します。
一応、書きながら裁断してはいるのですが。
なんか、いつも最後のページが分量的に少ないですよ。
5分割しようというのが、そもそもの間違いかとも思います。
別に決めているワケではない(その証拠に、4分割の章もあるし)、のですが、気持ち的に5分割が安定するようです。
校正してたら、分量が多少増えたりするので、それに期待しつつ最終作業しますね。
しかし、お待ちの方には本当に申し訳ないシリーズです。
次の章、早めに書きたいけども(遠い目)。
以下、「ルーヴェの恋」第四話です。
「しなやかに強く1」~「しなやかに強く2」の間の、空白の時間。
妹にとっては稜明、姉にとっては斜陽の時間……というコトで、ドンドコ深みにはまる姉妃の図。
高飛車姫さま、ご乱心……まで、少しずつ少しずつ進めていきます。
なんていうか、私の好きなパターンの夫婦も出てきてますしね(笑)。
おだやかな日常の中にこそ、狂気がひそんでいると思います。←そういう場面かどうかは別にして。
執筆状況は……「Oパーツ」、どうにかこうにか一章分書き終えた感じです。今から校正して、アップできる量を裁断します。
一応、書きながら裁断してはいるのですが。
なんか、いつも最後のページが分量的に少ないですよ。
5分割しようというのが、そもそもの間違いかとも思います。
別に決めているワケではない(その証拠に、4分割の章もあるし)、のですが、気持ち的に5分割が安定するようです。
校正してたら、分量が多少増えたりするので、それに期待しつつ最終作業しますね。
しかし、お待ちの方には本当に申し訳ないシリーズです。
次の章、早めに書きたいけども(遠い目)。
以下、「ルーヴェの恋」第四話です。
「しなやかに強く1」~「しなやかに強く2」の間の、空白の時間。
妹にとっては稜明、姉にとっては斜陽の時間……というコトで、ドンドコ深みにはまる姉妃の図。
―― ルーヴェの恋。4 ――
正妃・ルーヴェの「妃公示」から即日のうちにひそやかに行われた第二妃・ツゥエミールの側室入りは、プライドの高い正妃にこれまでにない屈辱を味あわせ、激しい憎悪を巣食わせた。
憎悪が決定的になるのは、ツゥエミールの懐妊が発表された「妃公示」から三ヶ月目の時――それに連鎖して起こった一連の、ささいな出来事だった。
「おお! ツゥエミール。大丈夫か?」
お腹のぽっこりと出てきた娘が歩くのを、ストリミアの王――サルベルト・ラ・リース・ストリミアが大層に心配して駆け寄った。
「父上様……」
どういう風の吹き回しか、娘が懐妊したことを知るや頻繁にイフリアへと足を運ぶようになった父王にツゥエミールが困惑して遮った。
「大丈夫ですから」
「――いや、しかし。無理はダメだ、ダメだぞ……一人の身体ではないのだから」
「分かってますけど、それはレイドにも言われています」
ほとほと困った顔をして、ツゥエミールは仕方なくふたたび椅子に座った。
めずらしい曲線を象ったそれは、ツゥエミールが妊娠したと判明すると持ち込まれた特別製のもので母体の負担を軽減するデザインになっている……らしい。
そんな娘と父の姿に、傍観を決めていた母妃がしっとりと笑った。
母妃ナスカは、普段はあまり笑わない冷ややかな感情の持ち主であるのだが、父王のあまりの豹変ぷりに毒気を抜かれるのか、ここに来てはよく笑う。
「心配なのですよ、この人は――あなたは、みそっかすだから」
「こ、こら! 本人に言うなっ」
「 ……… 」
ツゥエミールはひどく傷ついた顔をして、それでも気丈に笑ってみせる。
「本当に、わたしはもう大丈夫ですから」
「い、いや……私は、何もおまえを頼りないとか、思っているワケではなくだな」
「ええ、そう。本当の問題はこの国の皇帝陛下なんですよ、騙されてるんじゃないかとか。あるいはあなたの本意じゃないことを強要されたんじゃないかって」
目は笑いながら、母妃の表情は笑っていなかった。
「ツゥエミール、懐妊〔これ〕はあなたの意思だと思っていいのね?」
ツゥエミールのくすんだ青の目が険しくなるのを、父王はギョッとして眺めた。
「母上様、噂は噂です。レイドは確かに無茶苦茶な人ですけど……でも、愛しているの。彼への侮辱は止めてください」
「そう――ならば、よいのです」
感情のない起伏にとぼしい声で、話題をしめるとふと「あらあら」とらしからぬ声をあげる。
「びっくりしたわ、ツゥエミールでも言えるんじゃないの」
「 え? 」
よく分からなくて、問い返す娘に手厳しい母妃が屹然とたしなめた。
「それくらい自分を出せたら、ルーヴェにも負けなかったでしょうに」と。
ストリミアの王夫婦がここを訪れていると聞いたルーヴェは、その部屋の扉の前でくるりと踵を返した。
わざわざ第二妃の私室まで足を運んだのは、ツゥエミールに見せつけるためだ。
親〔ふたり〕に愛されているのは、わたしの方だと。
娘として認められているのは、自分の方なのだと……なのに、突然にそれは空しく思えた。
「 素晴らしくよく出来た姫 」
きっと、父王は言う。
「今日も美しいな、我が姫」と。
母も自分を見て「心配はしてないわ、あなたほどの姫ならば」と評価してくれるだろう。
でも、だからなんだというの?
たとえ、不出来でもツゥエミールは愛されていないワケではない。
子が子だというだけで、無条件に認められている―――。
>>>続きます。
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