Piano DE H＆C企画

　「Ｈ＆Ｃ企画」ってなんぞや？
　簡単に言うと、「ハロウィン」と「クリスマス」を一緒にやっちゃおう企画です。
　いえ、単に「ピアノ」で書きたい話が季節的に「ハロウィン」の方が楽しげだけど、時間として仕上がりそうにないので、少し時間をずらして載せちゃおうかな～？　と思って。
　そうなると、「クリスマス企画」がつらくなってくるな～と思ったので、一緒にやっちゃおう（＝怠惰）と！
　考えた次第です。
　いつもながらの適当企画ですが、よろしければ「60万HIT企画」のあともお付き合いいただけたら……と思います。

　そういえば、「60万HIT企画」partⅢでのＳＳをリクエスト（と、いうのか？）をいただきました。できるかどうかは流動的ですが、書けそうだったら書いてみますね(^^。

　以下、「Ｈ＆Ｃ企画」のメモ。
　今日、不意にこういう出だしで書きたいなあ、と頭に浮かびました。アチラ（ヨーロッパ方面）はハロウィンやらクリスマスやらが派手そうなので、こういう企画もアリじゃないかと（笑）。
　しかし、場所に関しましては架空の国とさせていただきます。今日はなんとなくポーランドと縁があったので、アッチ方面でイメージしておりますが……ドイツと近いというのも、設定としては悪くないです。
　イメージ曲は、ブラームスの「ラプソディ」op.79-2　曲調よりも今回は作曲家で選びました。なんかブラームスの名前が頭から離れなかったので(^^ゞ。

――　Moonlight Piano～H and C:rhapsodie(0)～　――

　メイン空港から地方空港へ向かうため飛行機を乗り換えると、先に乗っていた飛行機よりもこじんまりとした機内は葉山なつきも聴いたことがないような トリッキーな音楽 で満たされていた。

『Attention please.Attention please.』

　英語のアナウンスのあと、何ヶ国語かの案内アナウンスが流れ、その中には日本語も含まれていた。

『間もなく離陸いたします。……航空、1031便は××空港をあとにして、○○空港に…時…分の到着を予定しております。離陸いたしますと……』

　簡単な注意喚起のあと、到着先の空港に関する情報が提示され、

『どうぞ、機内での準備を速やかにおとりください。○○空港までの空の旅は約20分程度となっております。何か必要な道具等がございましたら客席乗務員までご確認ください』

　機内アナウンスが途切れると、飛行機は滑走路に入って離陸体勢をとった。激しい加速とフワッとなる違和感、そして居心地が悪いようななんとも言えない感覚が体を包みこんで、間もなく……アナウンスが流れると、周囲はザワザワと浮き足立って準備を始めた。
「希、大丈夫？」
「ん。まーまは？」
　コクン、と頷いて、今年３歳になった葉山希〔はやま　のぞむ〕はその年頃の子どもよりもずっと落ち着いた様子できちんと座っている。
　けれど、浮いた足はやはり心待ちなのか、ばたばたと遊んでいた。
「ママも平気よ。じゃあ、降りる準備しないとね？」
「うん！」
　茶色いフードに耳と、毛足の長い手袋、ズボンにはシッポを付けて子どもの準備を整える。
　すると、母を見上げて希は心配そうに訊いてくる。
　オオカミの耳がついたフードに覗く愛らしい顔。その口には、ちっちゃな八重歯が白く浮かんだ。
「まーまもじゅんびしないと……ぱーぱにあえないよ？」
　うるうると泣きそうに訴えるから、なつきはくすりと笑った。
「大丈夫、ママの準備は簡単だから」
　そう言うと、ポケットからロザリオを出して首に掛け、頭からすっぽりと白いレースのヴェールを被った。
　黒のロングワンピースと、それだけで「ホラね」と微笑むなつきの姿は聖書の中の 彼女 を連想させる。
「まーま、マリアさまみたい。きれー」
　びっくりしたように目を開いて、キラキラとした瞳に母親の姿を映した。
「ぱーぱもきっとよろこぶね？」
　にこり、と首を傾げて笑う。

「そう、ね……」
　素直な言葉につられて笑って、（この笑い方はパパ似だわ）ともうすぐ会える 彼 のことを考えた。

　　>>>続きます。鋭意、執筆予定。
　文中の英文は、かなりあやしいです。だって、音だけで書いたから。そのうち、綴りを確認しておきます（追記、確認する前に教えてもらいました。ありがとうございます。一応、自分でも確認したので許してくださいm(__)m訂正済）。
　日本語もかなり、あやしいとか言っちゃダメ！