忍者ブログ
裏表一体、日々のこと。
[82]  [83]  [84]  [85]  [86]  [87]  [88]  [89]  [90]  [91]  [92
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 高伊奏江〔たかい かなえ〕は、ムッツリと憮然とした表情で……ベッドの上の、真広〔まさひろ〕を見た。
 小学校の保健室にかかった、レースの装飾がついた白いカーテンが翻る。
(……まったく、先が思いやられる)
 と、息をつく。
 これでは、どちらが護衛なのだか――。



「 三春真広〔みはる まさひろ〕です 」

 私立の金持ちの子息ばかりが通う小学校の教壇の横に立った、少年がぺこりと頭を下げた。
 高伊の主人である、奏江の父・清信〔きよのぶ〕が世間知らずだと言う真広を慮〔おもんばか〕って……ついでに奏江の身辺警護にもなると、同じ学校に通わせることになったのだ。
 庶民の匂いはしないが、だからといってごく 一般的な 常識をすら 理解 していない 真広 である。
 当初から、奏江は危惧していた。
 胡乱な眼差しでおあつらえむきに隣の席を準備された少年へと顔を向ける。
 童子の水干姿こそやめて、ブラウスにブレザーという洋服に袖を通した彼はきょとんとした表情で短く切り揃えられた黒髪から、目をくるりと動かした。
「どうしました?」
「三春、という苗字だったのか……と思ってな?」
 ああ、と笑って、真広は答える。
「私たちに苗字はありませぬ……三春は便宜上、あったほうがいいとの姉上の考えで、適当に」
「適当って……」
 (おいおい)と心の中で一人つっこみ、奏江はしかし(らしいよなあ)と肘をつく。
 ふぅ、と息をついたのは真広の方だった。

「どうした?」
「いえ、人が多いところには慣れていなくて……学校というところは、なんと申しましょうか……人が多くて、明るいのに暗い……気をつけなくては、姉上に叱られてしまう」
 めずらしく神妙に真広が情けない顔で嘆いたので、奏江は眉を上げて「へぇ」と内容とは まったく 違うところで、興味深く相槌を打った。

  >>>やくそく1。終了。
 思いついて、続きを書いてみる「つき と おに」の続編です。
 カテゴリーもこうなったら作らないと! と思ったので、急遽考えて……仮題ではありますが、作りました。
 「みちつくの庭」。
 意味は造語というか(^^ゞ。
 「満ちる心 尽きるまで」という気持ちをこめて「みちつく」という言葉にしております。
 「みちつき」=「満ち月」という手もあったけど。
 コチラの話のテーマは、「気持ち」の方なので……そこまで、書くには長い時間がかかりそうです。

 なぜ、いきなりまた書く気になったかと言うと。
 LaLsコミックの『執事様のお気に入り』一巻を読んだからです。
 奏江さまの世話を焼く真広、の姿が目に浮かびました。「やくそく」の中で考えているエピソードは結構、たくさんです。
 アレしてー、コレいってー、最後はこう! みたいな軸はできてるんですね……上手く運べたらいいんですが。

 なかなか恋愛に進まないところが、個人的にはツボだったりします。

拍手[0回]

PR
 「背徳」番外、ハロウィンネタの「その後」です。
 もし、同じ話を何度も読み返される方がいらっしゃったら……「うらキロ」内の作品は、ちまちましたトコロで加筆してたりするので(あれ?)と思われていると思います。
 しかし、まあ。
 加筆とか繰り返す作品は大体、決まっているので(しかも、一定時期だけのことなので)バレることはあまりないと思いますが(^^ゞ。
 今回の「背徳」番外もその最たる作品のひとつに数えられます。
 あまりに何度も変更をかけたので、思い余ってトップページで掲示したくらいです……特に「ピー」な場面ばかり加筆したのでお恥ずかしい限りです。
 なんていうか、本人、納得いってないんで(←おいおい)。
 どこがどう、というハッキリしたものがないので、余計にイロイロ手を加えてしまうワケですが……加筆だけでは、飽き足らず「その後」まで手を出しました。
 ここまで書いて、ようやく私の納得がいった形になった模様です。
 何が足りなかったのか、というと……簡単に言葉にすると、オチかしら?

 ……何度か書き直しました。
 最初は、「ピー」な場面が多かったのですが突き詰めていくうちに求めている形とは違う、ことに気づきまして大幅にカットしました。
 ぶっちゃけ、自分の表現力ではこの二人の「ピー」な場面は荷が勝ちすぎます。
 いや、詳細に書くと嫌気が差すくらいこの二人は濃厚なんです。たぶん。
 私の文才では、そのクドイまでの「ピー(←いい加減、コレもしつこい!)」な場面を、読み手の方に気持ちよく(←え?)読んでいただけるだけの力量がないのだろう、と気づいた次第です。はい。
 もっと、多彩な表現力をもってすれば……納得いく場面にもなるのでしょうが……加筆、修正が増えたのは、無意識にそういう自分の中の理想と場面がなかなか一致しなかった結果だと思います。
 お見苦しいかとは思いますが、生温かく見守っていただけたら嬉しいです。
 「背徳」番外のハロウィンネタに関しては、おそらく、もうそれほどの変更・加筆はないと思います。

 以下、「背徳の姫君」番外、ハロウィンネタのその後「覚えてない?」。
 際どい言葉はありますが、年齢制限のかかる場面はありません。「陽だまり」内、「背徳」番外のハロウィンネタを読了後にご覧ください。
 いいオチがついたようで(笑)。


拍手[0回]

 遅くなりましたが、「アンケート」の結果発表とコメントをいただいた方々へのお返事をさせていただこうと思います。
 「うらキロ」内の作品で続きが気になるカップル……というテーマで催しました。
 結果は、以下の通り。

1位、輝晃×小槙(「夕焼けと机と教室と」) 129票
2位、貴水×なつき(「Moonlight Piano」) 128票
3位、アルザス×ダフネリア(「帝国恋愛秘話」) 34票

4位、そのほかカップル 29票
5位、菫×朱美(「龍の血族」) 15票
6位、耀×清乃(「陽だまりLover」) 13票
7位、遥×奈菜(「手のひらに、Oパーツ」) 11票

■総括■

 ほぼ順当に票を集めた感じです。

 ブログで開催したこともあり、当初から「夕焼け」は票を優位に集めていた模様です。さらに、後半の十月半ばにはブログで彼らの結婚式編とか連載していたし……さらに、票を集めやすくなった? かなと。
 「ピアノ」の二人も、「50万HIT企画」の作品や拍手番外などで票は集まっていたようですが……一票差、前日あたりまでは「ピアノ」が踏ん張っていたのが印象的(笑)。
 「ピアノ」と「夕焼け」は「うらキロ」内の二枚看板らしい群を抜いた票数で競り合ってくださったので、票を入れてくださった方々に感謝です。
 一応、両作品とも「完結」作品ではありますが……要望が多ければ、優柔不断なわたくしめはやってしまうカモしれません(←何を?)。
 この群を抜いた1位2位争いの中、ジミ~に3位を獲得した「帝国秘話」の司法の裁きの天使さまと薄幸の少女の健闘に心躍る気分です。
 続き、楽しみにしていただいて光栄です。
 ファンタジーな話は噛みつきがいいようで、あんまり得票を得ることは少ないだけに……気にしていただけると、続きもきっと早いうちに(遠い目)。
 4位、そのほかカップルはおそらく「帝国秘話」の俺様皇帝とウサギ妃、そして「背徳」番外のネガティブ少女と隣の委員長の票が入り混じってるのでしょうね。ありがとうございます。
 5位、「龍」のらぶらぶ夫婦……スタートダッシュは悪かったけれど、じわじわ票をいただきました。ありがとうございます。
 6位、「背徳」の魔属性カップル……やっぱり、続きが読みたい感は薄いですか。コチラの三角関係には、一応、一つネタが温存されていたりしますが、書かなくてもいいかな~という雰囲気が当初から漂っていたために、手をつけておりません。
 機会があったら、書きます……ということで。投票ありがとうございます。
 7位、「Oパーツ」のじゃれる猫と犬カップル(笑)ですが、二桁得票ありがとうございます。完結まで、長い道のりで申し訳ないです。
 毎度、目標は年内完結で……二年ほど過ぎてしまいましたヨ!
 も、申し訳ないです。が、頑張るので気長にお待ちください~っ。

 ってコトで、以下いただいたアンケートでのコメントへのお返事です。
 簡単にではございますが、本当に感謝の気持ちでイッパイです。これからも「うらキロ」カップルをよろしくお願いします★


拍手[0回]

 昨日、更新分の「背徳の姫君」番外・ハロウィンネタで……的確なツッコミがあったので、訂正しました。
 ……というか、その部分を削りました。
 いつも、こういうことをするので改めなければ、と思いつつ、ついついいい加減に書いてしまって申し訳ないです。
 大抵、書いてる時からアヤシイ記憶なんで……(あとで調べとこう)と思うワケですが、そのまま放置しちゃうのね。
 わたくしめの悪いクセです。ゴメンナサイ。

 ここで、訂正内容を明記しておきます。
 昨日までに、内容を確認されている方はどうぞ正しい知識を記憶してくださいね。
 ハロウィンは、カトリックで「万聖節の前夜祭」といわれる日だそうです。11月1日が「万聖節」と呼ばれる日なのです。
 で、簡単に言うと秋の実りの収穫の祭り……で、日本で言う「秋祭り」と「お盆」をあわせたような日っぽいです。
 ご先祖さまの霊を敬ったり、収穫を祝ったりするのですね。

 そして、話の中でわたくしめが使った「謝肉祭」という言葉は、四旬節の前にするお祭りが正しいようです。季節は「春」ですが……このあたりは、イロイロ時代や場所によって変化するみたいです。
 冬~春にかけて、というイメージでいいのかな?
 英語で言うところの「カーニバル」。
 ……なんか、このあたりからして私の脳内で変換し間違っている気がします。カーニバル、カーニバルって「お祭り」って思い込んでる節が(遠い目)。

 そーいや、「ピアノ」の本編を書いている時に一回、向こうの年中行事で調べたら、こんなことを書いていたような気がします。
 忘れてたー!
 ここの内容を鵜呑みにせずに、正確なところは辞書などで調べてくださること推奨します。
 ややこしいことを書いて、申し訳ありません。m(__)m

私信、正しいツッコミをくださった拍手コメントさま、ありがとうございます。また、何かありましたら コソリ と教えてやってください。
 助かりましたっ。

拍手[0回]

 まいど、拍手をありがとうございます。
 昨日あたり、「夕焼け」の完結話をアップして以降から、チラホラと増えまして「なんだなんだ?」とビックリしました(^^ゞ。
 いや、だって「夕焼け」ってトップで案内もしてないし……今回は、更新に載せましたけど、基本的には密やかなる連載だったからねえ。
 しかも、以前の更新ペースよりものんびりになってたから、そんなに反応はないだろうと踏んでいたのです。
 嬉しい予想外にホクホクしております。
 どういうワケか、来訪者もやや多めなのが私としては 謎 なのですが。
 「夕焼け」は検索にも登録してないので、宣伝もあまりしてないのに……みなさまの情報網にはオイラ、度肝を抜かれます。←単に、方法を知らないだけカモ?

 も、もしかしてエスパー(囁)?

 「夕焼け」目次に関しまして……現在、完結しているクセにまだアップするつもりなのか「佐藤カナコの~」というサブタイトルが一番下にででんとあったりします。
 「隠れ家」作品にしようか、現在思案中(←かなりの確率で「隠れ家」作品になりそうです)。
 まあ、気にしないでー(叫)!

 どうでもいい私事ですが、今日の「ガリレオ」よかったワー。うるうるきちゃったのは、こういう展開に弱いから――ガンバレーまけんなーって、思わず歌っちゃうー(注、そんなコミカルな話ではありません!)。
 いい人って、泣けるよね。
 以下、拍手でいただいたコメントさまへのお返事です。
 ありがとうございます。これからも、よろしくお願いします★


拍手[0回]

<< 前のページ 次のページ >>
新・アンケート開催中
「機械戦隊スイハンジャー」メンバー募集中!
「うらキロ」発「龍の血族」にて、朱美さんが心酔している特撮モノのメンバーを募集しています。コレこそ! 「機械戦隊」だ!! という家電製品に投票ください(笑)。ちなみに、「スイハンジャー」は確定です。

いつでもあったか「電気ポット」
日本の冬と言えば「こたつ」
日本の夏と言えば「扇風機」
三種の神器のひとつ「電子レンジ」
同じく、「テレビ」
そのほか、家電はコレだ!


結果だけをみる
カレンダー
10 2024/11 12
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
こんなん生息中。
HN:
なお
性別:
女性
住所:
大阪府
職業:
たぶん、そのうち無色。
趣味:
主に恋愛小説の執筆ととめどない落書き。あと、HP運営。
自己紹介:
恋愛小説やら絵やら書いて、裏と表のHPを運営中。ココでは日々のこと、本編の番外か先行掲載を目的にツラツラ生息していこうかと思っています。
新しい日々
こめんと
2013 / 05 / 21 ( Tue ) 21 : 48 : 28
2012 / 02 / 22 ( Wed ) 00 : 16 : 32
2012 / 01 / 20 ( Fri ) 13 : 02 : 04
2012 / 01 / 15 ( Sun ) 22 : 53 : 05
2012 / 01 / 12 ( Thu ) 23 : 03 : 07
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]
Template designed by YURI